「ママさん車」として注目を集めている軽スーパーハイトワゴン、その中でも一番人気があるのがこのダイハツのタントです。
新車市場でも人気は高いですが、「ママさん車」という性質からか、中古車市場での人気もかなり高くなっています。
ここでは、中古車市場で多く取引されている2代目モデルと現行モデルである3代目モデルを中心にダイハツ・タントの人気に迫ってみたいと思います。

タントL375S型

画像引用元:タントカスタムXスペシャル(2012年9月発売)のカタログ・性能スペック【ダイハツ公式】U-CATCH

ダイハツ・タントってこんな車だった~概要

三菱のミニカのルーフ高を高くして作られたミニカ・トッポ、これが軽スーパーハイトワゴンの始まりとなるモデルなのですが、三菱はそれを追求していかず無難な軽トールワゴンへと軽自動車の主力を変更してしまいました。
それに対して「これはいける!」と判断したダイハツが作ったのがこのタントなのです。

「キャビンが狭い」ということが最大のウィークポイントとなる軽自動車、車両寸法に厳しい制限があることから仕方のないことなのですが、そういった中でも軽自動車を作る各自動車メーカーはどうにかしてもっと広いキャビン寸法を確保することができないのか?ということをかんがえていました。

「全長は一杯まで伸ばしているし、全幅もギリギリまで使っている…」

こんな中で気が付いたのが全高でした。

「考えてみれば、軽自動車規格の車体寸法の全長と全幅はフルに使っているが全高にはまだ余裕がある。
ならば、横転しない程度にルーフを高くして面積としての広さではなく、容積としての広さを取ったらどうだろうか」

といったことからそれまでのトールワゴンの全高を超える170センチぐらいの全高を持つ軽自動車を作ったのです。
先ほどの言いました通り、この発想に着目したのは三菱でそれを商用目的も含めてミニカに採用したのですが、完全に乗用目的のものとしては2003年に発売されたタントが初めてとなりました。

●初代モデル L350S型(2003年~2007年)

タントL350S型

画像引用元:タントXリミテッド(2003年11月発売)のカタログ・性能スペック【ダイハツ公式】U-CATCH

初代モデルは2003年に発売されました。
同社から発売されていたトールワゴンモデルの「ムーヴ」に使われていたプラットフォームを導入、ホイールベースを延長したシャシーを流用して作られました。
ボディの全高は、歴代モデルの中で一番低い1,725mmとされましたが、軽ワンボックスワゴンを除いた当時の軽乗用車では全高が1,700mmを超えるものがなかったことからそれでもかなりインパクトのある高さを感じました。

搭載されていたエンジンもベースモデルとなった3代目ムーヴに搭載されていたものと全く同じ、EF型のNAエンジンとターボエンジンが用意されていました。

この時代のモデルは2019年現在の中古車市場にあるタントの1割程度を占める形となっています。

●2代目モデル L375S型(2007年~2013年)

タントL375S型

画像引用元:タントカスタムXスペシャル(2012年9月発売)のカタログ・性能スペック【ダイハツ公式】U-CATCH

ベースモデルのムーヴが2006年にモデルチェンジされたことにあわせてその翌年にこのタントもモデルチェンジを行い2代目モデルとなりました。
4代目ムーヴが大幅にホイールベースを伸ばしてきたことから、先代モデルでは必要だったホイールベースのストレッチをすることなく、ムーヴに使われているプラットフォームならびに具体的なシャシーをそっくりそのまま使って作られるようになりました。
この時からムーヴとタントは性格が全く違う車同士なのに同じプラットフォーム、同じシャシー構造を使うボディ違いの兄弟モデルとして共に歩んでいくことになったわけです。

キープコンセプトのデザインを持ったボディの全高はわずかに高められ1,750mmとされ、キャビン寸法の初代モデルよりも広くとることができるようになりました。

しかしここでダイハツは大きな間違いを犯してしまいました。
それがミラクルオープンドアです。
ミラクルオープンドアというのは、助手席側のBピラー(助手席ヒンジドアとスライドドアの間にある支柱)を通常のフレーム一体型とはせずに、スライドドア側に埋め込んだもので、助手席ヒンジドアとスライドドアの両方をいっぺんに開けた時の開放感、乗り降りのしやすさを得ることができるといったものです。
これのどこが悪いのかというと、Bピラーがフレームから切り離されてしまったという点です。

ダイハツ タント 剛性

車体にとってピラーというものは、車体の強度・剛性を保つために非常に重要な部分で単にルーフを支える支柱といった役割だけでなく、車体性能のひとつとなるフレームの捻じれ強度にもかかわってくる部分なのです。
通常はフレームの一部として一体化した形で作り、フレームをしっかりと支えてもらうことになるのですが、見た目と話題性、わずかな使い勝手の良さを得るためにフレームから切り離し、スライドドア側につけ、スライドドアを閉めた時だけ「つっかえ棒」のような使い方をするようにしてしまいました。

例えるならば、木造住宅を建てるとして一部の柱を金具や釘などでしっかりと固定するのと、そういったもので固定せずに取り外しができるようなはめ込み式にするのとではどちらが強度があるでしょう。どちらが長年にわたってその家をかたちづくっていくことができるしょう…それと同じです。

Bピラーはあってもフレームに固定されていないことから車体をしっかりと支えることができず、フレームが短期間で変形しやすくなってしまうことになったのです。

ダイハツも親会社のトヨタ率先して周知していることではないので、これについてはおそらく聞いたことはないかと思います。
見た目優先、物珍しさ優先にした結果で、自動車の構造などに興味の薄いドライバーを対象とした車ならではことだと思います。

パワーユニットもムーヴと全く同じ、新たなダイハツの軽自動車用エンジンであるKF型のNAエンジンとターボエンジンが採用されました。

少し前まで中古車における主力モデルとなっていたこのモデルも最近の中古車市場ではどんどん数を減らしており、2019年3月現在の中古車市場にあるタントの約3割を占めるぐらいまで減ってしまいました。

●3代目モデル LA600S型(2013年~現在)

タントLA600S型

画像引用元:タントカスタムX トップエディションSAII(2015年12月発売)のカタログ・性能スペック【ダイハツ公式】U-CATCH

ベースモデルのムーヴが2010年に5代目モデルへとモデルチェンジを行いましたが、女性ドライバーに対して売れに売れているタントはすぐにはモデルチェンジを行わずに2013年で引っ張りました。
そして2013年に発売されたのが3代目モデルでした。

モデルチェンジは遅れたもののベースモデルとなるムーヴは2010年に発売されたこの3代目タントが発売された翌年にモデルチェンジを行った5代目モデルで、発売早々に構造に目新しさが感じられないものになってしまいましたが、ある意味で電動アシスト付き自転車のようにママさんたちの中で「これを持っていたら自慢できる」といった風潮になっていたので、このモデルも好調に販売台数を伸ばしました。

ボディのデザインは今回もキープコンセプトで大きく変わったところはありませんし、ボディ剛性についても強化したとはいってもピラーは変わらずドア一体型ですので、車体一体型に比較すれば柔らかいと言わざるを得ず、モデルチェンジもビッグマイナーチェンジなのではないかと思ってしまう程度に目立つ変化がない状態となっています。

この現行モデルが2019年3月時点のタントの中古車の6割程度を占める形となります。

ダイハツ・タントにはこんなモデルがあった~モデル構成

L375S型

L375S型には2つのモデルが用意されていました。

●標準モデル(タント)

・NAエンジン+4速AT 2WDモデル
・NAエンジン+4速AT 4WDモデル
・NAエンジン+CVT 2WDモデル
・NAエンジン+CVT 4WDモデル

●ドレスアップモデル(タント・カスタム)

・NAエンジン+4速AT 2WDモデル
・NAエンジン+4速AT 4WDモデル
・NAエンジン+CVT 2WDモデル
・NAエンジン+CVT 4WDモデル
・ターボエンジン+CVT 2WDモデル
・ターボエンジン+CVT 4WDモデル

LA600S型

LA600S型になっても基本的なモデル構成は変わっていませんが、このモデルでは標準モデルにもターボエンジンモデルが用意されるようになりました。

●標準モデル(タント)

・NAエンジン+CVT 2WDモデル
・NAエンジン+CVT 4WDモデル
・ターボエンジン+CVT 2WDモデル
・ターボエンジン+CVT 4WDモデル

●ドレスアップモデル(タント・カスタム)

・NAエンジン+CVT 2WDモデル
・NAエンジン+CVT 4WDモデル
・ターボエンジン+CVT 2WDモデル
・ターボエンジン+CVT 4WDモデル

中古車として人気の高いのは3代目モデルLA600S型の標準モデルのNAエンジンモデルです。
ママさんドライバーは経済性を優先する傾向が強いようです。

ダイハツ・タントのパワーユニット~動力性能

3代目モデルとなるモデルチェンジでは、2代目モデルの部品のほとんどキャリーオーバーする形を取ったことからパワーユニットも2代目モデルのものをそっくり使っています。
2代目モデルのエンジンと3代目モデルのエンジンは全く同じということです。

●NAエンジン

・エンジン型式:KF-VE
・エンジン排気量:約0.66リッター
・エンジン形状:直列
・シリンダー数:3気筒
・バルブ構造:DOHC12バルブ

※スペック

・最大出力:52ps/6800rpm
・最大トルク:6.1kgf・m/5200rpm

○エンジン排気量1リッターあたりのパワー:約78ps
○パワーウェイトレシオ:約18.8kg/ps

●ターボエンジン

・エンジン型式:KF-DET
・エンジン排気量:約0.66リッター
・エンジン形状:直列
・シリンダー数:3気筒
・バルブ構造:DOHC12バルブ
・過給器:ターボチャージャー

※スペック

・最大出力:64ps/6400rpm
・最大トルク:9.4kgf・m/3200rpm

○エンジン排気量1リッターあたりのパワー:約96ps
○パワーウェイトレシオ:約15.4kg/ps

NAエンジン、ターボエンジン共にごく一般的な軽自動車用のエンジンであって、性能的に特化した部分はありません。
そして標準モデルとドレスアップモデルの間でもスペック的な違いはありません。

ダイハツ・タントの走りはどうだった?~走行性能

ボディ剛性・シャシー性能

2代目モデルも3代目モデルもどちらもその当時発売されていたムーヴのものを流用して作られた車ですので、プラットフォームやシャシーもムーヴと全く同じです。

ボディ剛性についても、「トヨタグループのダイハツが作る車」ということ、補強したといっても結局は「つっかえ棒」でしかない左側Bピラーと大きな開口面積があるということでより一層、ボディ剛性の脆さ、耐久性の低さを察することになります。

ちなみに3代目モデルではスライドドアの開口幅が広がったことで2代目モデルよりも華奢なボディになってしまいました。通常、モデルチェンジをすると進化するものですが、タントでは退行してしまったようです。

トランスミッション

2代目モデルにおいては、当初から4速オートマチックトランスミッションがメインで上級グレードの一部にCVTを採用するといった形を取っていました。
これはCVTの開発が遅れていて、ベルトの滑りによるパワーロスが多かったことから低燃費装備としてのメリットがほとんどなく、高額帯のグレードに採用するひとつの贅沢装備として扱われていたからです。

後にCVTの開発、改良が進んだことでCVTが低燃費を実現できる道具となったことから2010年のマイナーチェンジをきっかけに全モデル、全グレードにおいてCVTが搭載されるようになりました。
なので、2代目モデルには4速オートマチックトランスミッションモデルとCVTモデルが混在するということになります。

一方、3代目モデルはすべてCVTだけとなっており選択肢は全くありません。

ちなみにこのCVTですが、標準モデルとドレスアップモデルのカスタムとで全く同じもので変速比すら同じです。
そして更にこのCVTはタントの2代目モデルに搭載されていたCVTや先代ムーヴ、現行型ムーヴ、ミラ・イース、キャストシリーズ、ウェイクなどに搭載されているCVTとも全く同じ形式、全く同じ構造、全く同じ制御、全く同じ変速幅を持つもので、1つのCVTをたくさんのモデルに使いまわしていることがよくわかります。
さすが「トヨタの子会社」です。

2代目モデルに搭載されていた4速オートマチックトランスミッションはいたって普通のトルクコンバーター式の4段変速のオートマチックトランスミッションです。

2代目モデル以降に搭載されているCVTも特に取り立てて優れたものを持っているといったようなものでもないごく普通のトルクコンバーターを使った金属ベルト式無段変速機です。

セレクターレバーの位置は4速オートマチックトランスミッションもCVTもどちらもインパネのステアリングコラム寄りにつけられているいわゆる「インパネシフト」と呼ばれているもので、使いにくさは天下一品です。

サスペンション構造

2代目モデルはおろか、タントでは初代モデルからずっと同じサスペンション構造を使い続けています。
当然ながらベースモデルとなっているムーヴとも全く同じものですが、フロントにマクファーソンストラット、リヤにFFはトーションビーム、4WDはコイルリジットとなります。

はっきり言って走行性能を語るようなタイプのものではありませんで、良くも悪くも「無難」な作りがされているといって良いでしょう。
幼稚園や保育園の送り迎えや買い物に行く時に通る市街地の道路のデコボコを吸収するだけのもの…といった方がダイレクトでわかりやすいと思います。

ちなみに見た目は一人前のドレスアップモデル、タント・カスタムにおいても同じで、タント・カスタムを選んだからといって速くかっこよく走れるということは絶対にありません。

実はタントにおいてこういった足回りを採用するのは何もコスト面だけのことではなく、サスペンション構造やセッティングを良くしてロードホールディング性能やコーナーリング性能を高めることが許されないのです。
なぜならコーナーで踏ん張るような足回りをつけてしまうと簡単に転がってしまうからです。

トレッドが1.3メートルにも満たない車で、重心も高く1.75メートルもの高さを持つボディというのは仮にまっすぐ走っていてもかなり不安定な状態です。
その状態で遠心力による横Gが加わってしまったらすぐに横転してしまうことでしょう。
そこで横転を防ぐために、敢えて踏ん張りのきかないセッティングと大きなロール、細いタイヤを採用して横転を予防しているのです。

どちらにしても「緩衝装置」という言葉が一番ピッタリなサスペンション構造であることには違いはありません。

ダイハツ・タントって燃費は良かったの?~燃費性能

●2代目モデル

※NAエンジンモデル
・カタログ燃費(JC08モード):最大25.0km/L
・実燃費:約19km/L

※ターボエンジンモデル
・カタログ燃費(JC08モード):最大24.5km/L
・実燃費:約16km/L

2代目モデルには…

・アイドリングストップ機構
・CVT
・可変バルブタイミング機構
・減速エネルギー回生機能

といったダイハツの低燃費装備群であるイーステクノロジーが採用されていたことから投影面積が広く燃費性能に不利に働く全高の高いボディを持っていても当時としては中々の燃費性能を発揮していました。
しかし、現在の中古車市場にある2代目タントはどれも走行距離が進んでいるで、それによる燃費性能の悪化が想定できますので、上記の実燃費の2/3程度の燃費性能しか発揮できないといえます。

●3代目モデル

※NAエンジンモデル
・カタログ燃費(JC08モード):最大28.0km/L
・実燃費:約21km/L

※ターボエンジンモデル
・カタログ燃費(JC08モード):最大26.0km/L
・実燃費:約18km/L

2代目モデルの部品のほとんどをキャリーオーバーした形で行われたモデルチェンジによって生まれた3代目モデル、同じパワーユニットや装備を持ちながらも低燃費装備の進化、エンジン単体での燃費性能の向上などによって全体的に燃費性能も大幅に向上させることができました。

ただ、このモデルになって搭載されたKF型エンジンは形式こそ先代モデルのものと全く同じなのですが、燃費性能を向上させるために燃料噴射量を少なくしたことでスラッジの発生量が極端に多くなり、それによって排気ポート周りが狭くなることで燃費性能の悪化が起こることがままあります。

ダイハツ・タントを買ってみる~中古車購入

ダイハツ・タントはこんな人に向いている

ダイハツ タント ママ車

タントは軽スーパーハイトワゴンに属する典型的な「ママさん車」ですので、向いている方と言えるのは、ズバリ「小さな子供を持つお母さん」ということになります。

小学生以下の小さな子供を持つお母さんが幼稚園や保育園、習い事などに子供を連れていく時、迎えにくい時、その途中ついでに買い物をする時などに使うために適した車なのですので、それに従うのが一番です。
もちろん自動車メーカーはそんな購入する方を限定するようなことなど有りませんが、テレビCMやカタログの内容、車の作り、そして決定的なのが軽スーパーハイトワゴンのカテゴリーにいるという点です。

タント・カスタムを男性の方が運転しているところを見かけますが、その方がお父さんならOKです。
なぜならタント・カスタムは小さな子供を持つお父さん専用の「パパさん車」と言えるからです。
イメージとしての違いはこのように思っていただければ分かりやすいかもしれないですね。

ダイハツ・タントを中古車として買う時の注意点

タントを中古車で買う時に特に気をつけていただきたいのがボディの変形とエンジンの不調です。

まずボディの変形ですが、こちらは前段の「ボディ剛性」でふれましたとおり、車体が軟らかくすぐに捻じれてしまう、変形してしまうということが起こりやすいです。
現在、日本で発売されている車の中で一番ボディ剛性が脆い車といっても良いかも知れません。

平均して3万キロ、早い場合ですと1万キロぐらい走ったあたりからボディの変形による症状が出てきます。

・インテリアパネル取り付け位置からの異音「キュッキュッ」「ゴトゴト」「キリキリ」「カタカタ」
・ドアの開閉が重くなる、締まりが悪くなる、半ドアが多くなる
・スライドドアの動きが重たくなる
・スライドドアのパワースライド機能用電気モーターがうなるようになる
・リやハッチの閉まりが悪くなる
・ステアリングホイールが取られやすくなる
・平らな路面を走っていても左右どちらかに寄り始める

などといったものです。
なので、中古車を買う時も必ず試乗をしてこういった症状が出ていないかどうかを確認する必要があります。

それからエンジンの不調ですが、これも前項で少し触れましたが、KF型エンジンは燃費性能の向上のためにかなり燃料を絞った希薄燃焼状態にして燃焼行程を行っているため未燃焼ガスやスラッジの発生量が多く、そのスラッジが排気ポートや排気バルブに蓄積、積層されることで排気ガスの流れを悪くしていしまうため、エンジンの調子が悪くなることがよく起こります。

・アイドリングの不安定
・加速時の息継ぎ
・停止状態でのエンジンストール
・黒煙まじりの排気ガス
・パワー不足

などといった症状が出ます。
これも試乗をして見抜きましょう。

あとこれはKF型エンジン全てにおいて言えることなのですが、残念なことにエンジンオイル漏れが多いエンジンとして有名で、とにかくあちこちからエンジンオイルがよく漏れます。

・エンジンヘッドカバー
・シリンダーヘッド
・カムシャフトシール
・クランクシャフトシール
・オイルパン
・ターボチャージャー周り
・オイルポンプ
・VVTバルブ

などといった部分です。
これらはボンネット開けて、上から下から見れば何とか見ることができますし、車を止めていたところの地面を見てもわかりますので、丹念に確認していった方がいいでしょう。

中古車市場での価値の動向

2019年3月時点の価値を見てみましょう。

●2代目モデル(L375S型)

※タント
・NAエンジン+4速ATモデル:B
・NAエンジン+CVTモデル:B

※タント・カスタム
・NAエンジン+4速ATモデル:B
・NAエンジン+CVTモデル:B
・ターボエンジン+CVTモデル:B

●3代目モデル(LA600S型)

※タント
・NAエンジン+CVTモデル:A
・ターボエンジン+CVTモデル:A

※タント・カスタム
・NAエンジン+CVTモデル:A
・ターボエンジン+CVTモデル:A

(A:価値高 B:やや価値高 C:標準的な価値 D:価値低め E:価値なし)

タントは中古車になってもとにかく人気が高いので価値はかなり高く、先代モデルでもそれなりの予算を用意しておかないと良好な状態の中古車を買うことは難しいでしょう。

まとめ

ダイハツ タント 中古車購入

こうしてみるとタントという車は、軽自動車の中でも決して特化した性能を持っているわけでもないですし、デザインが抜群に良いわけでもない、使い勝手が群を抜いて優れているわけでもないことがわかりました。
なのにどうしてここまで人気が高いのでしょうか。

その答えはタントのメインとなるオーナー層である主婦ドライバーの考え方、性質、風潮によるものであるようです。

それともう1つ、勘違いしてしまったパターン。子育て中のママさんをターゲットに作られた車なのに、ターゲットとは全く違う立場の方が買うことが多くなってきているのでしょう。
そういう意味では、一般的なドライバーへの汎用性が高いのがタントと言えるのかもしれません。

本来のターゲットとその周囲のニーズが本来の中古車需要に対してこういった需要が加わることで、際立つ特化の無い軽自動車が高い金額で取引されるようになっているようです。

おすすめの記事