大衆ファミリーカーとして大人気の中型トールミニバンクラス、各社いろいろなモデルを発売させているためかなり激しい争いが勃発しているわけですが、飛びぬけて目立たないながらに販売台数ものび、中古車市場の需要も高いのがホンダから発売されているステップワゴンです。

中古車市場で地味に需要が高いステップワゴンの魅力…といっても「ミニバン」としてではなく、もっと原点に返って「クルマ」としての魅力に迫ってみたいと思います。

ステップ ワゴンrg1

画像引用元:2006年4月終了モデルのHonda「ステップ ワゴン」

ホンダ・ステップワゴンってこんな車だった~概要

ホンダ ステップワゴン 魅力
ステップワゴンは、現在の中型ミニバンの中で最初に発売されたモデルで、更に当時の中型ミニバンになろうかというモデルのほとんどがワンボックスワゴンを先祖モデルに持つモデルばかりであったことからエンジン配置はキャブオーバーの縦置きで、駆動レイアウトはFRレイアウトとなっていた中で、唯一わずかに伸びたボンネットフードの中にエンジンを横向きで収め、前輪をメインの駆動輪とするFFレイアウトをとっていたという現在の中型ミニバンの「カタチ」を作ったといってもよいモデルです。

ホンダが「自分のところで作る車は他の自動車メーカーのものとは違う」ということで頑なに使うことを避けていた「ミニバン」とか「なんちゃってRV(本来RVとはキャンピングカーとかキャンピングトレーラーなどのことを言い、ミニバンとRVは一切関係ない)」の代わりに「クリエイティブ・ムーバー」というような和製英語的な俗称をつくり、それに該当する「洗練された都会派の車」といった感じで販売していたのを覚えています。

●初代モデル RF1系型(1996年~2001年)

ステップ ワゴンrf1

画像引用元:2001年3月終了モデルのHonda「ステップワゴン」


1996年に発売されたRF1系モデルは、まだ他の自動車メーカーがワンボックスワゴンの延長線上にあり、まだミニバンになりきれていないような形であった時に1.5ボックスボディにFFレイアウトをもつ和製中型ミニバンとして先駆けて発売されたモデルです。

構造としてはパワーユニットに現在の中型ミニバンのスタンダードとなる2リッターNAエンジンを搭載していましたが、当時のホンダはどんなモデルにおいても走りの性能に妥協しないという傾向を持っていたことからサスペンション構造にフロントにマクファーソンストラット、リヤにダブルウィッシュボーンといった四輪独立懸架を、そしてブレーキも四輪ディスクブレーキといった当時の中型ミニバンでは考えられないような贅沢な構造をこのステップワゴンにも与えていました。

デザイン的にも他の自動車メーカーが作るワンボックスワゴン(まだミニバンの前身的な状況がほとんど)がどちらかというと目立つような派手なデザイン、派手なエクステリアパーツを使って作られていた中で、このステップワゴンだけはよく言えば「コンサバティブ」、悪く言えば「地味」と受け取られるデザインを取っていました。

そのため、「もう一緒に出掛ける機会も少ないのでは?」と思えるような大きな子供がいるほどの高年齢の家族や高収入のファミリーに好まれていました。
多分これには過去にあった「プレリュードに乗っていると知性的なタイプに思える」といった風潮も影響していたのだと思いますが、それでもそういった方たちの多くが好んで購入していたことは事実です。

●2代目モデル RF3系型(2001年~2005年)

ステップ ワゴンrf3

画像引用元:2005年4月終了モデルのHonda「ステップワゴン」


初代モデルでは中型ミニバンらしく2リッターNAエンジンを搭載する車として作られていたステップワゴン、2代目になってどういうわけか2.4リッターNAエンジンを搭載するモデルまで作りました。

2.4リッターNAエンジンを搭載するモデルはもはや大衆ファミリーカーである中型ミニバンの域を超えてしまうわけでカテゴリーとしては大型ミニバンに属するモデルとなってしまいます。
実はこれには、ちゃんとした理由があって、当時のホンダにはなかった大型トールミニバンの代用モデルとして作られたのです。

この2代目モデルが発売された2001年ごろは、ホンダとしては大型ミニバンは低ルーフミニバンのオデッセイ、中型ミニバンはこのステップワゴン、そして小型ミニバンはフリードの先代モデルとなるモビリオといたスタンスで販売が行われました。
しかし当時の市場を見ると大型トールミニバンの日産のエルグランドが大人気で、それに対抗すべきモデルが必要とされたわけです。
しかしそれを開発するには時間がかかりますし、一応低ルーフミニバンではありますが大型ミニバンとしてオデッセイがあり、それがなかなか売れていたことから急いで大型トールミニバンを作る必要もなく、それはそれで丁寧に開発を進め(これがのちのエリシオンとなる)、急場はステップワゴンに2リッターオーバーのエンジンを搭載して何とかやり過ごそう…といった形で2代目モデルの時に作られたのが2.4リッターエンジン搭載のステップワゴンというわけです。

それとこのモデルの時代ではドレスアップモデルのステップワゴン・スパーダが発売されています。

●3代目モデル RG1系型(2005年~2009年)

ステップ ワゴンrg1

画像引用元:2006年4月終了モデルのHonda「ステップ ワゴン」


このモデルでは非常に残念なことが起こりました。

中型トールミニバンの中で唯一、四輪独立懸架を持っていたステップワゴンがとうとう他の自動車メーカーが作る中型トールミニバンと同じようにリヤサスペンションがリジットになってしまったのです。
理由は、より低燃費、より低価格が求められ、パーツ数が少なくなることから軽量化できるので低燃費に繋がる、コストを削減できることから低価格につながるということらしいですが、本当のところは大ヒット中の日産・セレナに対抗するために低価格化を図ること、それに乗じて大幅な生産コストの削減で利益率を高める狙いがありました。

●4代目モデル RK1系型(2009年~2015年)

ステップ ワゴンrk1

画像引用元:Honda│ステップ ワゴン(2015年3月終了モデル)


4代目モデルでは、2代目モデルの時に追加された大型ミニバン転用モデルである2.4リッターエンジンモデルがなくなりました。

これは2004年に大型トールミニバンとして発売されたエリシオンが思うほど売れておらず、その上でステップワゴンに2.4リッターモデルがあるのはエリシオンの販売台数に影響を与えているのではないかというとことで販売を中止したらしいです。

このモデルの段階で、2リッターNAエンジンにCVT、FFレイアウトにリヤサスペンションはリジットサスペンションといった中型トールミニバンの典型におさまる形となったのです。

●5代目モデル RP1系型(2015年~2019年現在)

ステップ ワゴンrp1

画像引用元:Honda ステップ ワゴン 公式情報ページ


2019年5月時点で現行モデルとなるのが5代目モデルのRP1系型です。
このモデルはそれまでずっと採用し続けてきた2リッターNAエンジンを廃止、ダウンサイジングターボの理念に基づいた1.5リッターターボエンジンと少し遅れての発売となりましたが2リッターハイブリッドモデルという2つのパワーユニットを持つモデルとなりました。

そしてもう1つ、ちょっと変わった装備として「わくわくゲート」というものが採用されました。
「わくわくゲート」とはリヤハッチにつけられるもので、通常はリヤハッチを丸ごと下から上に持ち上げる形で開きますが、この「わくわくゲート」はその機能も持ち合わせながらも更にリヤハッチの左側約1/3だけが横開きで開閉できるようになっていて、そこからセカンドシート、サードシート、リヤラゲッジスペースに乗り込むことができるようになっているのです。

ガードレールにピッタリとつけて停車した時の乗り降りや高さのないところでの荷物の積み下ろしに便利です。

ホンダ・ステップワゴンにはこんなモデルがあった~モデル構成

ホンダ ステップワゴン モデル
ここからは2019年時点の中古車市場にあるステップワゴンの約3割を占める3代目モデルRG1系型と4代目モデルRK1系型について見ていきたいと思います。

ステップワゴンRG1系型

●標準モデル
・2リッターNAエンジン+4速AT 2WDモデル
・2リッターNAエンジン+4速AT 4WDモデル
・2.4リッターNAエンジン+CVT 2WDモデル
・2.4リッターNAエンジン+5速AT 4WDモデル

●ドレスアップ(ステップワゴン・スパーダ)
・2リッターNAエンジン+4速AT 2WDモデル
・2リッターNAエンジン+4速AT 4WDモデル
・2.4リッターNAエンジン+CVT 2WDモデル
・2.4リッターNAエンジン+5速AT 4WDモデル

ステップワゴンRK1系型

●標準モデル
・2リッターNAエンジン+CVT 2WDモデル
・2リッターNAエンジン+CVT 4WDモデル
・2リッターNAエンジン+5速AT 4WDモデル

●ドレスアップ(ステップワゴン・スパーダ)
・2リッターNAエンジン+CVT 2WDモデル
・2リッターNAエンジン+CVT 4WDモデル
・2リッターNAエンジン+5速AT 4WDモデル

のパワーユニット~動力性能

ステップワゴンRG1系型

●2リッターNAエンジン

・エンジン型式:K20A型
・エンジン排気量:約2リッター
・エンジン形状:直列
・シリンダー数:4気筒
・バルブ構造:DOHC16バルブ i-VTEC

スペックは

・最大出力:155ps/6,000rpm
・最大トルク:19.1kgf・m/4,500rpm

※エンジン排気量1リッターあたりのパワー:約77.5ps
※パワーウェイトレシオ:約9.8kg/ps

このエンジンは2リッターエンジンモデルに搭載されているパワーユニットです。
可変バルブタイミング機構として「i-VTEC」が搭載されていますが、この「i-VTEC」はタイプRシリーズなどに搭載されているエンジンのVTECとは全く違うもので、カムプロフィールを切り替える機能はなく、ごくごく普通の油圧で作動するカムシャフトとカムスプロケット間の位相を変更するだけのものです。

●2.4リッターNAエンジン

・エンジン型式:K24A型
・エンジン排気量:約2.4リッター
・エンジン形状:直列
・シリンダー数:4気筒
・バルブ構造:DOHC16バルブ i-VTEC

スペックは

・最大出力:162ps/5,700rpm
・最大トルク:22.2kgf・m/4,000rpm

※エンジン排気量1リッターあたりのパワー:約67.5ps
※パワーウェイトレシオ:約9.6kg/ps

このエンジンは2.4リッターエンジンモデルのみに採用されているパワーユニットです。
エンジン形式としては2リッターNAエンジンのK20Aと同じ系列となっていますがK20Aをただ単に排気量をアップさせただけではなく、ボア×ストロークの関係もK20A型では「86.0×86.0」とスクエアとなっているのに対してK24A型では「87.0×99.0」とロングストローク型をしてトルクを稼ぐ形を取っています。

ステップワゴンRK1系型

●2リッターNAエンジン

・エンジン型式:R20A型
・エンジン排気量:約2リッター
・エンジン形状:直列
・シリンダー数:4気筒
・バルブ構造:SOHC16バルブ i-VTEC
・半ミラーサイクル

スペックは

・最大出力:150ps/6,200rpm
・最大トルク:19.7kgf・m/4,200rpm

※エンジン排気量1リッターあたりのパワー:約75ps
※パワーウェイトレシオ:約10.6kg/ps

RK1系型で初めてステップワゴンシリーズに搭載される形となったこのエンジンは、いわゆる低燃費型エンジンと呼ばれるもので、ロングストローク化によって低回転トルクを増大させ、SOHCとしたことで構造の簡素化と軽量化を実現したことと部分的にミラーサイクルを行うことで燃費性能を向上させました。

その分、前モデルに使われていたK20A型よりもパワーダウンしてしまい、エンジン回転数もホンダのエンジンなら高回転まで気持ちよく回るはずなのに4,000rpmを超えるころからかなり苦しそうに回るようになってしまっています。

ホンダ・ステップワゴンの走りはどうだった?~走行性能

ホンダ ステップワゴン 走行性能

ボディ剛性・シャシー性能

ホンダはどんな自動車においても走りの性能を無視するようなことはなく、その点もしっかりと考えた上で車作りを行う自動車メーカーです。
なので、このステップワゴンのボディ剛性、シャシーの強度などに関しても同じようなことが言えるわけですが、いかんせんミニバンという車はセダンやハッチバックモデルと違って、形状的に剛性を保つことが難しいのと「完全なるファミリーカー」「大衆ファミリーミニバン」として発売するためにはコストのことも考えなければなりません。

実はこの2つの要素は相反する形になるもの同士で、ミニバンに使うフレームの剛性や強度を高めるためには、質の良い単価の高い鋼材をつかって、更にしっかりと作るためにはその鋼材をたっぷりと使って厚みをつけてあげなければならないものなのです。

実のところ、この部分をどうするかといったことは自動車メーカーによって最優先とすることが違い、このホンダはどちらかというと「剛性を保つ」といった方向の考えを持つことから多少、販売価格が高くなってもしっかりとしたフレームをもつ剛性の高い車を作ります。
その1台がこのステップワゴンシリーズです。

ただ、剛性が高いといっても所詮はミニバンですので本当のスポーツモデルやセダンモデルなどと比べると軟に感じます。
あくまでも中型トールミニバン中で剛性が高い車であるということです。
当時の中型トールミニバンでボディ剛性の順位をつけるとすれば

1位…三菱・デリカD:5(中・大型ミニバンですが…)
2位…ステップワゴン
3位…日産・セレナ
4位…マツダ・ビアンテ
5位…ノア・ヴォクシー兄弟車(当時はエスクァイアはまだなかった)

といった感じになるでしょう。

トランスミッション

●4速オートマチックトランスミッション

このトランスミッションはRG1系型の2リッターエンジンモデル全モデルに設定されているものです。
構造はごく一般的なオートマチックトランスミッションのそれと変わりなく、トルクコンバーターをクラッチ代わりとして、それに複数の遊星ギヤを組み合わせたギヤボックスを備えるといったものです。

●5速オートマチックトランスミッション

このトランスミッションは系型の2.4リッターエンジン搭載の4WDモデルとRK1系型の4WDモデルの前期型に採用されていたものです。
構造は前記しました「4速オートマチックトランスミッション」とほぼ同じで変速の段数が1段多くなった程度の違いしかありません。

●CVT

CVTはRG1系型の2.4リッターエンジン搭載の2WDモデルとRK1系型の全モデルに採用されているものです。
ホンダのCVTというとトラブルが多いことで有名ですが、このステップワゴンにはトラブルが続出しているCVTとは違うタイプのトルクコンバーターを用いたCVTです。

サスペンション構造

RG1系型とRK1系型は同じプラットフォームを使って作られているモデルですので、サスペンション構造も全く同じものとなります。

・フロントサスペンション:マクファーソンストラット
・リヤサスペンション:FFモデル=トーションビーム 4WDモデル=ド・ディオン

早い話が低コスト向けサスペンション構造が用いられているということです。

2代目モデルまではリヤサスペンションにダブルウィッシュボーンが採用され、四輪独立懸架となっていたのに、コスト削減に追われた結果、最悪のリヤサスペンションとなり、走行性能も一気に悪化してしまいました。

RG1系型以降のサスペンション構造はまっすぐ走るだけ、路面のデコボコを吸収するためだけのサスペンションであると理解すべきです。

ホンダ・ステップワゴンって燃費は良かったの?~燃費性能

●RG1系型
○標準モデル
・2リッターエンジン+4速AT 2WDモデル:カタログ燃費(JC08モード換算)=最大11.3km/L 実燃費=約10km/L
・2リッターエンジン+4速AT 4WDモデル:カタログ燃費(JC08モード換算)=最大10.5km/L 実燃費=約9km/L
・2.4リッターエンジン+CVT 2WDモデル:カタログ燃費(JC08モード換算)=最大11km/L 実燃費=約10km/L
・2.4リッターエンジン+5速AT 4WDモデル:カタログ燃費(JC08モード換算)=最大10km/L 実燃費=約8km/L

○ドレスアップ(ステップワゴン・スパーダ)
・2リッターエンジン+4速AT 2WDモデル:カタログ燃費(JC08モード換算)=最大11.3km/L 実燃費=約10km/L
・2リッターエンジン+4速AT 4WDモデル:カタログ燃費(JC08モード換算)=最大10.5km/L 実燃費=約9km/L
・2.4リッターエンジン+CVT 2WDモデル:カタログ燃費(JC08モード換算)=最大11km/L 実燃費=約10km/L
・2.4リッターエンジン+5速AT 4WDモデル:カタログ燃費(JC08モード換算)=最大10km/L 実燃費=約8km/L

●RK1系型
○標準モデル
・2リッターエンジン+CVT 2WDモデル:カタログ燃費(JC08モード)=最大15.0km/L 実燃費=約13km/L
・2リッターエンジン+CVT 4WDモデル:カタログ燃費(JC08モード)=最大13.6km/L 実燃費=約11km/L
・2リッターエンジン+5速AT 4WDモデル:カタログ燃費(JC08モード換算)=最大12.6km/L 実燃費=約10km/L

○ドレスアップ(ステップワゴン・スパーダ)
・2リッターエンジン+CVT 2WDモデル:カタログ燃費(JC08モード)=最大14.8km/L 実燃費=約13km/L
・2リッターエンジン+CVT 4WDモデル:カタログ燃費(JC08モード)=最大13.6km/L 実燃費=約11km/L
・2リッターエンジン+5速AT 4WDモデル:カタログ燃費(JC08モード換算)=最大12.6km/L 実燃費=約10km/L
どちらのモデルにおいても新車として発売されていた当時では

・カタログ燃費で15km/L程度
・実燃費で10km/L

このくらい走れば中型トールミニバンとしてはまあまあの数字とされていたので、これぐらいになってしまいます。
ただ、この数字は新車当時の数字ですので、エンジン内部が汚れ摩耗も激しい状態、トルクコンバーターやCVTのベルトも滑り放題になっていることが多い5万キロ走行を超えた中古車となると実燃費の2/3から1/2程度の燃費性能となってしまいます。

ホンダ・ステップワゴンを買ってみる~中古車購入

ホンダ ステップワゴン 中古車購入

ホンダ・ステップワゴンはこんな人に向いている

ステップワゴンは、ファミリーカーのミニバンの中でもド・ストライクのファミリーカーであり、大衆ファミリーカーです。
そのことからズバリ言えることは「ファミリー層がターゲット」ということです。

ファミリー層といっても更に限定されます。

夫婦二人と小さな子供が4人まで、子供の数がこれ以上少ない場合は中型ミニバンは必要なく、小型ミニバンやそれこそトールワゴン、ステーションワゴン、セダンなどでも十分です。
逆に4人以上の子供がいる場合も定員的に乗れないことはありませんが、所詮は5ナンバーサイズの中型ミニバンですので快適に乗り続けることはできませんので、大型ミニバンや10人乗りのワンボックスワゴンなどがいいでしょう。

それから収入に関してですが、車の質感がまさに大衆車然としているので、いつも高級品に囲まれている富裕層やちょっとしたお金持ちの方は満足できないと思います。
具体的にいえば、自動車ローンを組んで購入し、毎月の返済額が家計に影響しないぐらいの経済力がある方がピッタリだと思います。

ホンダ・ステップワゴンを中古車として買う時の注意点

まずCVT搭載モデルを買う時はCVTの不具合を確認しましょう。
ステップワゴンのCVTはクラッチ式のCVTではありませんが、CVTオイルの管理不足からCVTに不調をきたしてしまい、それが嫌で売りに出されることが非常に多いのです。
CVTは非常にオイルに頼るタイプのトランスミッションで、CVTオイルの汚れがひどくなるだけで変速不能、スタート困難、クリープ現象がなくなるなどいった症状が出るようになります。
こういった症状はCVTオイルを交換しつつ、CVT内部のクリーニングを行うことで直すことができますが、もちろんそれ相当の費用(10万円ぐらい)が掛かります。

これを避けるにはCVTオイルの状態を見るのが一番いいのですが、残念ながらCVTオイルはエンジンオイルのように簡単に見ることができませんので、ここは試乗を行っておかしな挙動を示さないか、既に症状が出ていないかなどを確認する必要があります。

ホンダ・ステップワゴンの中古車市場での価値動向

●RG1系型
○標準モデル
・2リッターエンジン+4速AT 2WDモデル:C
・2リッターエンジン+4速AT 4WDモデル:C
・2.4リッターエンジン+CVT 2WDモデル:D
・2.4リッターエンジン+5速AT 4WDモデル:D

○ドレスアップ(ステップワゴン・スパーダ)
・2リッターエンジン+4速AT 2WDモデル:C
・2リッターエンジン+4速AT 4WDモデル:C
・2.4リッターエンジン+CVT 2WDモデル:D
・2.4リッターエンジン+5速AT 4WDモデル:D
●RK1系型
○標準モデル
・2リッターエンジン+CVT 2WDモデル:C
・2リッターエンジン+CVT 4WDモデル:C
・2リッターエンジン+5速AT 4WDモデル:B

○ドレスアップ(ステップワゴン・スパーダ)
・2リッターエンジン+CVT 2WDモデル:B
・2リッターエンジン+CVT 4WDモデル:B
・2リッターエンジン+5速AT 4WDモデル:B

(A:価値高 B:やや価値高 C:標準的な価値 D:価値低め E:価値なし)

中古車市場においてステップワゴンは全体的に需要が高いため価値も高めとなっていますが、数が非常の多いためそれによって価値を少しばかり低くさせてしまっています。

RG1系型においては新車登録からそろそろ15年経つモデルが出始めたぐらい古いモデルで、走行距離も伸びていますし、ファミリーカーならではインテリアの傷みがひどくなってきていることからここ最近、価値が急激に落ち始めています。
特に自動車税が高いというファミリーカーを買うような方にとって一番ネックとなる要素を内包している2.4リッターエンジンモデルはかなり需要が落ちていて、価値もそろそろ底値となりつつあります。

まとめ

現行モデルがいろいろな意味でかなり画期的で特別な装備を満載したモデルとして発売されたことによって、前モデルがかなり古くい車のように見えてしまうというハンデを持ちながら安定した需要を持つステップワゴンシリーズ、さすがにRG1系型は中古車市場でもそろそろ終わりを迎えることになりますが、前モデルのRK1系型はまだまだ安くはならないようです。

それから過去2モデルの車としての性能を見てきたわけですが、ここから導き出される答えは

「大衆ファミリーミニバンとしてはいいが、走るクルマとしての性能は大衆車の域を出ない平凡なものである」
となります。

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