トヨタの準子会社(2010年1月現在)とはなってしまいましたが、自動車メーカーとして経営を続けているスバル、しかし一時は「買収」「吸収合併」はたまた「倒産」という文字がちらついた時期もありました。
それを乗り越えることができたのは、レガシィ・ツーリングワゴンの大ヒットがあったからです。
レガシィ・ツーリングワゴンは既に生産終了となっていますがそのモデルの顧客の受け皿となっているのがおなじレガシィシリーズとして発売されているクロスオーバーSUVのレガシィ・アウトバックです。
ここではレガシィ・アウトバックの生い立ちやどういった車なのかという点、クロスオーバーSUVとしての性能はどうなのか・・・といったところを実車の運転経験の感想も含めて検証してみたいと思います。
※ご注意
ここではスバル・レガシィ・アウトバックの自動車としての具体的な性能(動力性能や走行性能など)とこの車を自動車メーカーがどういう風に作り、どういった形で販売しているのかということについてだけ書かれており、個人の好みやセンスによって評価が変わる見た目のエクステリアデザインやインテリアデザイン、使い勝手などには一切触れていません。
目次
ツーリングワゴンの代替品ともなったスバル・レガシィ・アウトバック
レガシィ・アウトバックの元祖はレオーネ
それまで最大で1.1リッターエンジンを搭載するコンパクトカー(当時はコンパクトカーという言葉は普及していなかったので単に小型車と呼んでいた)しか作ってこなかった富士重工業・スバルが初めて本格的に中型モデル以上の大衆車を作ったのが「レオーネ」というモデルでした。
レオーネは、1.4リッターの水平対向4気筒エンジンを搭載し、当時ではまだ珍しい存在であったFFレイアウトを持つノッチバックセダン、ノッチバッククーペ、ライトバンモデルとして発売されていました。
FFモデルの他にこれもまた当時としては珍しいパートタイム4WDシステムを搭載した4WDモデルをラインナップするなど、個性に満ちた車として販売されていました。
1979年に2代目モデルが発売され、エンジン排気量も1.8リッターまで拡大されたのと同時にボディバリエーションとしてステーションワゴンモデルである「ツーリングワゴン」が用意されました。
このステーションワゴンモデル「ツーリングワゴン」は、トラクション性能に優れた副変速機付パートタイム4WDのおかげもあって、酪農や農業などに勤しむ方たちに大人気で、後にアウトドアスポーツ好きの方に好まれるといった今でいうところの「クロスオーバーSUV」的な扱いを受けていました。
しかし、モデルが3代目へと進んでいく中で、新たなものを開発してこなかったことからシャシーもエンジンもトランスミッションも時代遅れとなっていき、更にはレオーネの個性ともいえるべきパートタイム4WDシステムもフルタイム4WDの流れが入ってきたことから大衆乗用モデルとしてはいささか扱いにくいということから敬遠されるような形になっていったのです。
そして更に北米市場をメインマーケットとしていたため、円高の影響から海外での販売台数も少なくなってしまったのでした。
レオーネが主力商品だったスバルにとってこの状態はかなり厳しいもので、倒産や買収などといった声を聞くところまで落ちてしまったのです。
そこでこの状態を打開しなければならないということでレオーネに代わる新設計のモデルを作ることになったのです・・・それがレガシィです。
救世主、レガシィ・ツーリングワゴンを簡単に生産終了としてしまった愚かなスバル
レガシィはレオーネの後継モデルとして全く新しいモデルとして1989年に発売されました。
ボディバリエーションはレオーネ時代のものを受け継ぎ、4ドアノッチバックセダンと「ツーリングワゴン」と呼ばれるステーションワゴンの2モデル構成となります。
エンジンは、レオーネに搭載されていたEA型エンジンと同じ水平対向4気筒エンジンながら新たな設計のEJ型エンジンとなり、エンジン排気量も最大で2リッターまで拡大されました。
更に当時のハイパワー競争に乗るべく大衆セダン、大衆ステーションワゴンながらも200psを発生させるターボエンジンも用意されていました。
駆動方式は低燃費のために用意したFFとパートタイム4WD、そしてレオーネのデフロック機能付ベベルギヤ式センターデフを持つフルタイム4WDから電子制御カップリングをトランスファー内に持つ「ACT-4 アクティブトルクスプリット4WD(当時は「AWD」ではなく「4WD」とされていた)」と呼ばれる新しいフルタイム4WDシステムが用意されていました。
このモデルは、日本が景気が良く、多くの方がレジャーを楽しむようになったことやスキーを題材としたラブストーリーの映画が当時流行っていたことからウィンタースポーツに人気が集まり、それに適した車ということで大ヒットしました。
ウィンタースポーツといえば、スキー板やスノーボード(当時はまだまだ少数派だった)、ウェア、ブーツ、ストック、着替えなど荷物がかなり多くなりますし、雪道走行を強いられることが多くなることから面倒なトラスファー操作の必要がないフルタイム4WDシステムを搭載し、たくさんの荷物を積むことができるステーションワゴンモデル、そして高速道路を走ることも多くなるため、パワーのあるエンジンを搭載したこのレガシィのツーリングワゴンが最適な車だったのです。
まずは大成功を収めたレガシィは、高い人気を保ちながらも1993年に2代目モデルへモデルチェンジします。
このモデルでは初代モデルと同様に4ドアノッチバックセダンとツーリングワゴンといった2つのボディバリエーションを持つことになったのですが、更に新たなるモデルも発売しました。
その名も「レガシィ・グランドワゴン」です。
このモデルは新たに採用された2.5リッターNAエンジンを搭載したレガシィ・ツーリングワゴンをベースにして、アウトドアレジャーを強く意識したエクステリア、インテリアを備えたクロスオーバーSUVとして作られたモデルです。
このモデルは実のところ、まだ「クロスオーバーSUV」という概念が全くなかった日本国内では需要が全くなかったものだったのですが、北米エリアでアメリカのクロスカントリー4WDモデルやSUVに匹敵したオフロード走行性能を兼ね備えたモデルが求められていたことからレガシィ・ツーリングワゴンの派生モデルとして作られただけで、日本国内では「せっかく作ったのだから日本国内でも売ってみるか」的な感じで発売されただけでした。
北米エリアでは「レガシィ・アウトバック」と呼ばれていましたが、日本国内では「レガシィ・グランドワゴン」と呼ばれ、後に「レガシィ・ランカスター」と改名されています。
レガシィシリーズが3代目モデルとなった際にレガシィ・ランカスターも同時にモデルチェンジを行い、2代目モデルとなります。
このモデルでは、レガシィシリーズには採用されていなかった3リッター水平対向6気筒エンジンのEZ30型が採用されています。
そしてレガシィシリーズが4代目(レガシィ・ランカスターとしては3代目モデル)となった際にまたもや改名されて、今度は北米エリア名をもじって「アウトバック」とされました・・・がしかしそのわずか3年後のマイナーチェンジの際に、北米エリア名とまったく同じ「レガシィ・アウトバック」となります。
忙しい車です。
レガシィ・アウトバックとなってからは改名されることなく2008年に4代目モデルとなり、2014年に5代目モデルへと進化していくのですが、5代目モデルの際(レガシィシリーズとしては6代目モデル)にレガシィ・アウトバックのベースとなっていたツーリングワゴンが廃止されてしまったのです。
ちょうどこの頃は、「燃費が良い車が良い車」といった風潮や実用性が求められるようになっていたことからステーションワゴンモデルのツーリングワゴンに対する需要が激減していたのです。
レガシィ・ツーリングワゴンといえば今のスバルを作ったといっていいほどの功労者です。
そのモデルを人気がないからといった簡単の生産終了にしてしまうスバルの経営陣の人間性はちょっと考えられません。
ただ、レガシィ・ツーリングワゴンが生産終了にしてもこのレガシィ・アウトバックはセダンモデルと共に残りました。
それはこの車がクロスオーバーSUVとして作られていたことから、当時の「クロスオーバーSUVブーム」に乗っかるのにちょうどよかったからです。
それによってツーリングワゴンが生産終了となり、レガシィからステーションワゴンモデルがなくなってしまったことに対する穴埋め的な形にはなりましたが、今でもツーリングワゴンの復活を望む声は絶えないようです。
スバル・レガシィ・アウトバックのこれまでの出来事(2020年1月現在)
●初代モデル BG系型 1995年8月発売
※「レガシィ・グランドワゴン」時代
・1996年6月 マイナーチェンジ デザインの小変更
・1996年11月 「250クルーザー」の追加
※「レガシィ・ランカスター」時代
・1997年8月 「レガシィ・ランカスター」に改名 オートマチックトランスミッションの仕様変更 「リミテッド」グレードの追加
●2代目モデル BH系型 1998年6月発売
※「レガシィ・ランカスター」時代
・1999年5月 一部改良 ボディカラーの変更
・1999年9月 「ADA」モデルの追加 「S Limited」の追加
・2000年5月 一部改良 3リッターエンジンモデル「レガシィ・ランカスター6」の追加 「S」グレードの追加
・2001年5月 マイナーチェンジ デザインの小変更 グレード構成の変更
・2001年10月 「S Limited Edition」の限定販売
●3代目モデル BP系型 2003年10月発売
※「アウトバック」時代
・2004年5月 一部改良 「L.L.Bean EDITION」の追加
・2005年5月 一部改良 ボディカラーの変更 サスペンションまわりの仕様変更 「2.5i S-style」の追加
・2005年12月 「2.5i S-style ブラックインテリアセレクション」の追加
※「レガシィ・アウトバック」時代
・2006年5月 マイナーチェンジ デザインの小変更 「レガシィ・アウトバック」に改名 オートマチックトランスミッションの仕様変更 「SI-DRIVE」の採用
・2006年11月 「2.5i S-style LIMITED」の追加 ボディカラーの変更
・2007年5月 一部改良 ボディカラーの変更 「2.5i L-style」の追加
・2007年11月 「2.5i Urban selection」の追加
・2008年5月 一部改良 ボディカラーの変更
・2008年10月 「2.5i Premium Leather Limited」「2.5XT Premium Leather Limited」「2.5i Smart Selection」の追加
●4代目モデル BR系型 2009年5月発売
※「レガシィ・アウトバック」時代
・2010年5月 マイナーチェンジ デザインの小変更 「EyeSight(Ver.2)」の採用 グレード構成の変更
・2010年11月 「2.5i EyeSight Sport Selection」「3.6R EyeSight Sport Selection」の追加
・2011年6月 一部改良 ボディカラーの変更 「2.5i S Package Limited」「2.5i EyeSight S Package Limited」の追加
・2011年10月 「2.5i EyeSight EX Edition」の限定販売
・2012年5月 マイナーチェンジ デザインの小変更 グレード構成の変更
・2013年5月 一部改良 「2.5i B-SPORT EyeSight」の追加 グレード構成の変更 「2.5i EyeSight EX Edition」の限定販売
・2013年10月 「2.5i EyeSight EX Edition II」の追加
・2013年12月 「Grand Master」の追加
●5代目モデル BS系型 2014年10月発売
※「レガシィ・アウトバック」時代
・2015年9月 一部改良 「アドバンスドセイフティパッケージ」の標準装備化 インテリアの変更 ボディカラーの変更
・2015年12月 「LEGACY OUTBACK Limited Smart Edition」の追加
・2016年9月 一部改良 「EyeSight」の改良 ボディカラーの変更
・2016年9月 「LEGACY OUTBACK X-ADVANCE」の追加
・2017年9月 マイナーチェンジ デザインの小変更 「EyeSight」の改良 ボディカラーの変更
・2018年9月 マイナーチェンジ デザインの小変更 「EyeSight」の改良 ボディカラーの変更 「X-BREAK」の追加
・2019年9月 一部改良 グレード構成の変更 「X-MODE」の採用
スバル・レガシィ・アウトバックが属するカテゴリー
●車格:大型大衆モデル
●用途・目的:生活車、レジャー用
●車両カテゴリー:大型クロスオーバーSUV
●エンジン排気量クラス:2.5リッタークラス
スバル・レガシィ・アウトバックのオーナー層
●年齢層:40歳ぐらいから60歳ぐらいまで
●性別:男性
●経済力:富裕層(新車購入)、高収入層(新車購入)、大衆層(新車購入・中古車購入)、低収入層(中古車購入)
●その他:ツーリングワゴンの代わりとして購入する方がほとんど
スバル・レガシィ・アウトバックの車体の構成・選択肢
●パワーユニット
・ガソリンエンジン
●トランスミッション
・CVT
●エンジン・ドライブトレーンレイアウト
・フルタイム4WD
●サスペンション構造
・フロントサスペンション:マクファーソンストラット(コイルスプリング)
・リヤサスペンション:ダブルウィッシュボーン(コイルスプリング)
●ブレーキシステム
・フロント:ベンチレーテッドディスク ディスクブレーキ
・リヤ:ベンチレーテッドディスク ディスクブレーキ
●ベースモデル
・なし
●兄弟車
・あり・・・レガシィB4
スバル・レガシィ・アウトバックのモデル構成とグレード構成
レガシィ・アウトバックにはエクステリア、インテリア違いによる3つのモデルが用意されています。
廉価モデル(B-SPORT)
このモデルは「B-SPORT」モデルと呼ばれるもので、当初発売されていたベースモデルの代わりとして販売されるようになったモデルです。
廉価モデルであることを隠す形でモノトーンを使ったスポーティーなイメージを持つモデルとして販売されています。
グレードはモノグレードとなります。
・B-SPORT グレード(4WD)
●「B-SPORT」グレードの主な装備
・225/60R18サイズ タイヤ
・18インチ×7J ダークグレーメタリック塗装+切削光輝 アルミホイール
・スタブレックス・ライド
・X-MODE
・ヒルディセントコントロール
・アイドリングストップ
・アクティブグリルシャッター
・SI-DRIVE
・フロント/リヤスタビライザー
・アダプティブ制御付トランスミッション
・LEDハイ&ロービームランプ
・ステアリング連動ヘッドランプ
・マルチリフレクター式フロントフォグランプ風タウンランプ
・リヤフォグランプ
・LEDリヤコンビネーションランプ
・ターンインジケーター付LEDサイドターンランプ付電動格納式リモコンカラードドアミラー
・ウェルカムライティング
・撥水加工フロントドアガラス
・雨滴感知オートワイパー
・オートライト
・フロントワイパーデアイサー
・ヒーテッドドアミラー
・リヤウインドウデフォッガー
・拡散式ウォッシャー連動間欠調整式フィン一体フロントワイパー
・リヤ間欠ワイパー&ウォッシャー
・電動パーキングブレーキ
・シルバーステッチ+シルバー加飾 本革巻ステアリングホイール
・本革巻セレクターレバー
・ブラックステッチ シフトブーツ+ピアノブラック調加飾パネル(メッキリング)
・パドルレバー
・アルミパッド付スポーツペダル
・左右独立温度調整機能/後席ベンチレーション/クリーンフィルター付フルオートエアコン
・リング照明付大型マルチインフォメーションディスプレイ付メーター
・キーレスアクセス&プッシュスタート
・イモビライザー
・アラーム表示機能付盗難警報装置
・チルト&テレスコピックステアリング調整機構
・電動パワーステアリング
・方向指示器のワンタッチ機能
・パワーウインドウ
・アンサーバック機能付電波式リモコンドアロック
・集中ドアロック&リヤゲートロック
・メーター・イルミネーションコントロール
・オーディオリモートコントロールスイッチ
・6スピーカー(フロント4+リヤ2)
・ガラスアンテナ(FMダイバシティ)
・シルバーステッチ入りブラック ウルトラスエード/本革 コンビシート生地
・運転席10ウェイパワーシート
・助手席8ウェイパワーシート
・運転席+助手席 シートヒーター
・アクセスキー対応運転席シートポジションメモリー機能
・シルバーステッチ フロントセンターアームレスト
・リモートフォールディング機能付6:4分割可倒式リヤシート
・フロントシートバックポケット
・リヤシートリクライニング
・可倒式フロントシートヘッドレスト
・全席上下調整式3名分リヤシートヘッドレスト
・カップホルダー付リヤシートセンターアームレスト
・シルバーステッチ インパネアッパートリム
・ダークエンボスシルバー インパネ加飾パネル
・ダークエンボスシルバー ドアトリム加飾パネル
・サテン調シルバー+ピアノブラック調加飾 前席センターエアベントグリル
・ウルトラスエード ドアトリム
・シルバーステッチ 合成皮革ドアアームレスト
・ブルー照明付センタートレイ
・トノカバー
・メッキインナードアハンドル
・フロアコンソールボックス
・シャワーライト付オーバーヘッドコンソールボックス
・前席カップホルダー
・ボトルホルダー付フロント&リヤ大型ドアポケット
・照明付グローブボックス
・USB電源
・DC12V/120W電源ソケット
・運転席・助手席 照明付バニティミラー
・スポットマップランプ
・フロントドアカーテシーランプ
・オフディレイルームランプ
・カーゴルームランプ
・運転席+助手席+後席左右 アシストグリップ
・リヤ左右席コートフック
・リヤゲートインナーグリップ
・大型サブトランク
・カーゴフック
・カーゴサイドフック
・ダークメッキ+ガンメタリック塗装 フロントグリル
・フロント&リヤドア・サイドクラッディング
・ダークメッキ フロント&リヤ六連星オーナメント
・ダークメッキ OUTBACK/シンメトリカルAWDリヤオーナメント
・ハイマウントストップランプ内蔵ルーフスポイラー
・ブラック塗装 ローマウントタイプ ルーフレール
・UV&IRカット/遮音機能付 フロントガラス
・UVカット機能付フロントドアガラス
・UVカット機能付濃色 リヤドアガラス
・UVカット機能付濃色 リヤクォーターガラス
・UVカット機能付濃色 リヤゲートガラス
・メッキリング付フロントフォグランプカバー
・光輝ウインドゥモール
・ピアノブラック調サッシュ
・大型フロア下アンダーカバー
・ヒドゥンタイプシングルマフラー
・EyeSightコアテクノロジー:プリクラッシュブレーキ
・EyeSightコアテクノロジー:後退時ブレーキアシスト
・EyeSightコアテクノロジー:アクティブレーンキープ
・EyeSightコアテクノロジー:AT誤発進抑制制御
・EyeSightコアテクノロジー:AT誤後進抑制制御
・EyeSightコアテクノロジー:全車速追従機能付クルーズコントロール
・EyeSightコアテクノロジー:定速クルーズコントロール
・EyeSightコアテクノロジー:車線逸脱警報
・EyeSightコアテクノロジー:ふらつき警報
・EyeSightコアテクノロジー:先行車発進お知らせ機能
・EyeSightセイフティプラス:スバルリヤビークルディテクション
・EyeSightセイフティプラス:アダプティブドライビングビーム
・EyeSightセイフティプラス:フロント&サイドビューモニター
・リヤビューカメラ
・アクティブ・トルク・ベクタリング
・オートビークルホールド
・EBD付4センサー4チャンネルABS
・VDC
・ブレーキオーバーライド
・セイフティブレーキペダル
・セイフティフットレスト
・自動防眩ルームミラー
・エマージェンシーストップシグナル
・ハイマウントストップランプ
など
最上級モデル(Limited)
このモデルは「Limited」モデルと呼ばれるもので、レガシィ・アウトバックにおける最上級モデルとなるものです。
グレードはモノグレードとなります。
・Limited グレード(4WD)
●「Limited」グレードの主な装備
・225/60R18サイズ タイヤ
・18インチ×7J ダークメタリック塗装+切削光輝 アルミホイール
・スタブレックス・ライド
・X-MODE
・ヒルディセントコントロール
・アイドリングストップ
・アクティブグリルシャッター
・SI-DRIVE
・フロント/リヤスタビライザー
・アダプティブ制御付トランスミッション
・LEDハイ&ロービームランプ
・ステアリング連動ヘッドランプ
・マルチリフレクター式フロントフォグランプ風タウンランプ
・リヤフォグランプ
・LEDリヤコンビネーションランプ
・ターンインジケーター付LEDサイドターンランプ付電動格納式リモコンカラードドアミラー
・ウェルカムライティング
・撥水加工フロントドアガラス
・雨滴感知オートワイパー
・オートライト
・フロントワイパーデアイサー
・ヒーテッドドアミラー
・リヤウインドウデフォッガー
・拡散式ウォッシャー連動間欠調整式フィン一体フロントワイパー
・リヤ間欠ワイパー&ウォッシャー
・電動パーキングブレーキ
・高触感革(シルバーステッチ)+シルバー加飾 本革巻ステアリングホイール
・ステアリングヒーター
・高触感革+ピアノブラック調加飾 本革巻セレクターレバー
・ブラックステッチ シフトブーツ+ピアノブラック調加飾パネル(メッキリング)
・パドルレバー
・アルミパッド付スポーツペダル
・左右独立温度調整機能/後席ベンチレーション/クリーンフィルター付フルオートエアコン
・リング照明付大型マルチインフォメーションディスプレイ付メーター
・キーレスアクセス&プッシュスタート
・イモビライザー
・アラーム表示機能付盗難警報装置
・チルト&テレスコピックステアリング調整機構
・電動パワーステアリング
・方向指示器のワンタッチ機能
・パワーウインドウ
・アンサーバック機能付電波式リモコンドアロック
・集中ドアロック&リヤゲートロック
・メーター・イルミネーションコントロール
・オーディオリモートコントロールスイッチ
・6スピーカー(フロント4+リヤ2)
・ガラスアンテナ(FMダイバシティ)
・本革 シート生地
・運転席10ウェイパワーシート
・助手席8ウェイパワーシート
・運転席+助手席+後席左右 シートヒーター
・アクセスキー対応運転席シートポジションメモリー機能
・シルバーステッチorアイボリーステッチorライトブラウンステッチ フロントセンターアームレス
・リモートフォールディング機能付6:4分割可倒式リヤシート
・フロントシートバックポケット
・リヤシートリクライニング
・可倒式フロントシートヘッドレスト
・全席上下調整式3名分リヤシートヘッドレスト
・カップホルダー付リヤシートセンターアームレスト
・シルバーステッチ インパネアッパートリム
・ピアノブラック調+シルバー塗装 インパネ加飾パネル
・ピアノブラック調+シルバー塗装 ドアトリム加飾パネル
・サテン調シルバー+ピアノブラック調加飾 前席センターエアベントグリル
・合成皮革 ドアトリム
・シルバーステッチorアイボリーステッチorライトブラウンステッチ 合成皮革ドアアームレスト
・SUBARUロゴ入りステンレス製サイドシルプレート
・ブルー フロント&リヤドア・プルハンドル照明
・ブルー照明付センタートレイ
・トノカバー
・メッキインナードアハンドル
・フロアコンソールボックス
・シャワーライト付オーバーヘッドコンソールボックス
・前席カップホルダー
・ボトルホルダー付フロント&リヤ大型ドアポケット
・照明付グローブボックス
・USB電源
・DC12V/120W電源ソケット
・運転席・助手席 照明付バニティミラー
・スポットマップランプ
・フロントドアカーテシーランプ
・オフディレイルームランプ
・カーゴルームランプ
・運転席+助手席+後席左右 アシストグリップ
・リヤ左右席コートフック
・リヤゲートインナーグリップ
・大型サブトランク
・カーゴフック
・カーゴサイドフック
・ダークメッキ+ガンメタリック塗装 フロントグリル
・フロント&リヤバンパーガード
・メッキ加飾付 フロント&リヤドア・サイドクラッディング
・メッキ フロント&リヤ六連星オーナメント
・メッキ OUTBACK/シンメトリカルAWDリヤオーナメント
・ハイマウントストップランプ内蔵ルーフスポイラー
・光輝塗装 ローマウントタイプ ルーフレール
・UV&IRカット/遮音機能付 フロントガラス
・UVカット機能付フロントドアガラス
・UVカット機能付濃色 リヤドアガラス
・UVカット機能付濃色 リヤクォーターガラス
・UVカット機能付濃色 リヤゲートガラス
・メッキリング付フロントフォグランプカバー
・光輝ウインドゥモール
・ピアノブラック調サッシュ
・大型フロア下アンダーカバー
・ヒドゥンタイプシングルマフラー
・EyeSightコアテクノロジー:プリクラッシュブレーキ
・EyeSightコアテクノロジー:後退時ブレーキアシスト
・EyeSightコアテクノロジー:アクティブレーンキープ
・EyeSightコアテクノロジー:AT誤発進抑制制御
・EyeSightコアテクノロジー:AT誤後進抑制制御
・EyeSightコアテクノロジー:全車速追従機能付クルーズコントロール
・EyeSightコアテクノロジー:定速クルーズコントロール
・EyeSightコアテクノロジー:車線逸脱警報
・EyeSightコアテクノロジー:ふらつき警報
・EyeSightコアテクノロジー:先行車発進お知らせ機能
・EyeSightセイフティプラス:スバルリヤビークルディテクション
・EyeSightセイフティプラス:アダプティブドライビングビーム
・EyeSightセイフティプラス:フロント&サイドビューモニター
・リヤビューカメラ
・アクティブ・トルク・ベクタリング
・オートビークルホールド
・EBD付4センサー4チャンネルABS
・VDC
・ブレーキオーバーライド
・セイフティブレーキペダル
・セイフティフットレスト
・自動防眩ルームミラー
・エマージェンシーストップシグナル
・ハイマウントストップランプ
など
アウトドアモデル(X-BREAK)
このモデルは「X-BREAK」モデルと呼ばれるもので、レガシ・アウトバックの中でも、よりクロスオーバーSUVテイストを強めたデザインを持つモデルです。
アウトドアレジャーに適した装備も採用されています。
グレードはモノグレードとなります。
・X-BREAK グレード(4WD)
●「X-BREAK」グレードの主な装備
・225/60R18サイズ タイヤ
・18インチ×7J ダークメタリック塗装 アルミホイール
・スタブレックス・ライド
・X-MODE
・ヒルディセントコントロール
・アイドリングストップ
・アクティブグリルシャッター
・SI-DRIVE
・フロント/リヤスタビライザー
・アダプティブ制御付トランスミッション
・LEDハイ&ロービームランプ
・ステアリング連動ヘッドランプ
・マルチリフレクター式フロントフォグランプ風タウンランプ
・リヤフォグランプ
・LEDリヤコンビネーションランプ
・ブラック ターンインジケーター付LEDサイドターンランプ付電動格納式リモコンカラードドアミラー
・ウェルカムライティング
・撥水加工フロントドアガラス
・雨滴感知オートワイパー
・オートライト
・フロントワイパーデアイサー
・ヒーテッドドアミラー
・リヤウインドウデフォッガー
・拡散式ウォッシャー連動間欠調整式フィン一体フロントワイパー
・リヤ間欠ワイパー&ウォッシャー
・電動パーキングブレーキ
・高触感革(イエローグリーンステッチ)+ブラック加飾 本革巻ステアリングホイール
・ステアリングヒーター
・高触感革 本革巻セレクターレバー
・イエローグリーンステッチ シフトブーツ+ピアノブラック調加飾パネル(メッキリング)
・パドルレバー
・左右独立温度調整機能/後席ベンチレーション/クリーンフィルター付フルオートエアコン
・ホワイトリング照明付大型マルチインフォメーションディスプレイ付メーター
・キーレスアクセス&プッシュスタート
・イモビライザー
・アラーム表示機能付盗難警報装置
・チルト&テレスコピックステアリング調整機構
・電動パワーステアリング
・方向指示器のワンタッチ機能
・パワーウインドウ
・アンサーバック機能付電波式リモコンドアロック
・集中ドアロック&リヤゲートロック
・メーター・イルミネーションコントロール
・オーディオリモートコントロールスイッチ
・6スピーカー(フロント4+リヤ2)
・ガラスアンテナ(FMダイバシティ)
・イエローグリーンステッチ入りグレー/グレー&ブラック 撥水ファブリック/合成皮革 コンビシート生地
・運転席10ウェイパワーシート
・助手席8ウェイパワーシート
・運転席+助手席+後席左右 シートヒーター
・アクセスキー対応運転席シートポジションメモリー機能
・イエローグリーンステッチ フロントセンターアームレス
・リモートフォールディング機能付6:4分割可倒式リヤシート
・フロントシートバックポケット
・リヤシートリクライニング
・可倒式フロントシートヘッドレスト
・全席上下調整式3名分リヤシートヘッドレスト
・カップホルダー付リヤシートセンターアームレスト
・イエローグリーンステッチ インパネアッパートリム
・メタルメッシュ+ブラック塗装 インパネ加飾パネル
・メタルメッシュ+ブラック塗装 ドアトリム加飾パネル
・サテン調シルバー+ピアノブラック調加飾 前席センターエアベントグリル
・合成皮革 ドアトリム
・イエローグリーンステッチ 合成皮革ドアアームレスト
・SUBARUロゴ入りステンレス製サイドシルプレート
・ホワイト フロント&リヤドア・プルハンドル照明
・ホワイト照明付センタートレイ
・トノカバー
・カーゴフロアボード
・メッキインナードアハンドル
・フロアコンソールボックス
・シャワーライト付オーバーヘッドコンソールボックス
・前席カップホルダー
・ボトルホルダー付フロント&リヤ大型ドアポケット
・照明付グローブボックス
・USB電源
・DC12V/120W電源ソケット
・運転席・助手席 照明付バニティミラー
・スポットマップランプ
・フロントドアカーテシーランプ
・オフディレイルームランプ
・カーゴルームランプ
・運転席+助手席+後席左右 アシストグリップ
・リヤ左右席コートフック
・リヤゲートインナーグリップ
・大型サブトランク
・カーゴフック
・カーゴサイドフック
・イエローグリーン加飾ピアノブラック調+ラスターブラック塗装 フロントグリル
・イエローグリーン フロント&リヤドア・サイドクラッディング
・メッキ フロント&リヤ六連星オーナメント
・ラスターブラック OUTBACK/シンメトリカルAWDリヤオーナメント
・ハイマウントストップランプ内蔵ルーフスポイラー
・ブラック クロスバービルトインタイプ ルーフレール
・UV&IRカット/遮音機能付 フロントガラス
・UVカット機能付フロントドアガラス
・UVカット機能付濃色 リヤドアガラス
・UVカット機能付濃色 リヤクォーターガラス
・UVカット機能付濃色 リヤゲートガラス
・メッキリング付フロントフォグランプカバー
・光輝ウインドゥモール
・ピアノブラック調サッシュ
・大型フロア下アンダーカバー
・ヒドゥンタイプシングルマフラー
・EyeSightコアテクノロジー:プリクラッシュブレーキ
・EyeSightコアテクノロジー:後退時ブレーキアシスト
・EyeSightコアテクノロジー:アクティブレーンキープ
・EyeSightコアテクノロジー:AT誤発進抑制制御
・EyeSightコアテクノロジー:AT誤後進抑制制御
・EyeSightコアテクノロジー:全車速追従機能付クルーズコントロール
・EyeSightコアテクノロジー:定速クルーズコントロール
・EyeSightコアテクノロジー:車線逸脱警報
・EyeSightコアテクノロジー:ふらつき警報
・EyeSightコアテクノロジー:先行車発進お知らせ機能
・EyeSightセイフティプラス:スバルリヤビークルディテクション
・EyeSightセイフティプラス:アダプティブドライビングビーム
・EyeSightセイフティプラス:フロント&サイドビューモニター
・リヤビューカメラ
・アクティブ・トルク・ベクタリング
・オートビークルホールド
・EBD付4センサー4チャンネルABS
・VDC
・ブレーキオーバーライド
・セイフティブレーキペダル
・セイフティフットレスト
・自動防眩ルームミラー
・エマージェンシーストップシグナル
・ハイマウントストップランプ
など
スバル・レガシィ・アウトバックに搭載されるパワーユニットと動力性能
スバル・レガシィ・アウトバックには1種類のパワーユニットが用意されています。
●2.5リッターNAエンジン
・エンジン型式:FB25型
・エンジン排気量:2498cc
・シリンダー配列:水平対向
・シリンダー数:4気筒
・バルブ構造:DOHC16バルブ
・燃料供給:ポート噴射
・特別な機能:AVCS
◆スペック
・最大出力:175ps/5800rpm
・最大トルク:24.0kgf・m/4000rpm
・1リッターあたりのパワー:約70ps
・パワーウェイトレシオ:約9.02kg/ps
スバルの新しいエンジンであるFB型の中でエンジン排気量が一番大きなものがこのFB25型エンジンです。
FB型エンジンにはポート噴射型と筒内直接噴射型がありますがこのレガシィ・アウトバックに搭載されているのはポート噴射型となっています。
バルブ機構として可変バルブタイミング機構のAVCSが採用されています。
ただ、FB型エンジンでは標準で吸気側、排気側両方にAVCSが付けられていることになっているのですが、このレガシ・アウトバックに搭載されているポート噴射型FB25型エンジンには吸気側だけにしかAVCSが付けられていません。
パワーは2.5リッターエンジンとしては平凡な175ps・・・リッターあたり約70psとかなり貧相なものとなっています。
このパワーで車両重量で約1.6トン、フルで約1.86トンにもなる車体を機敏に走らせることはまず無理です。
感覚的にはフル定員の中型ミニバンと同じような感じです。
決して褒められたものではありません。
※パワーユニットの評価:★★☆☆☆(2)
スバル・レガシィ・アウトバックに採用されているトランスミッション
●CVT
スバル・レガシィ・アウトバックにはトランスミッションの選択肢はなく全モデルにCVTが採用されています。
スバルではこのCVTのことを「リニアトロニック」と呼んでいるようですが、なんてことはない普通のCVTです。
ベルト式の無段変速機とトルクコンバーターを組み合わせただけのものです。
ただ、無段変速機内部のベルトは、よくある細かい金属プレートを組み合せてベルト状にしたものではなく、目の細かい金属チェーンを何重にも重ねて作ったものとなっていて、スバルではチェーン式無段変速機としています。
金属チェーンになったことでベルト自体の強度は高まり、ベルト切れのリスクが低くなっていますが、逆にプーリーよりもベルトの方が硬い材質になってしまっているため、ベルトが切れる前にプーリーが傷ついてスムーズな無段変速ができなくなるといってトラブルが出る確率が高まってしまいました。
走行フィーリングも普通のCVTと全く同じでベルト(チェーン)がプーリー上を滑ることによって加速不良や高回転の維持ができないなどといった不具合が目立ちます。
2.5リッターエンジンを搭載するくらいの車格を持っていながらCVTを使うとは最悪です。
ステップ変速もパドルシフトも何の役にも立ちません。
※トランスミッションの評価:☆☆☆☆☆(0)
スバル・レガシィ・アウトバックの走行性能を決める構造
スバル・レガシィ・アウトバックのボディ剛性を決めるプラットフォーム・シャシー
寸法上、5mmほどホイールベースの違いがあることになっていますが、レガシィB4と全く同じプラットフォームを使って作られていて、2009年に発売されたBM/BR系型レガシィシリーズに使われていたプラットフォームをキャリーオーバーされたものになります。
設計は古いですが、スバルのプラットフォーム、シャシー、ボディフレームはその当時もかなり頑丈に作られていて、このレガシィ・アウトバックでも十分すぎるボディ剛性、強度、耐久性を発揮しています。
峠道で振り回して走ってもボディの捻じれを感じることはありませんでした。
※ボディ剛性の評価:★★★★★(5)
スバル・レガシィ・アウトバックの走りの質を決めるサスペンション構造
シャシー自体はレガシィB4と共通のものとなりますのでサスペンション構造も全く同じ・・・
・フロントサスペンション:マクファーソンストラット
・リヤサスペンション:ダブルウィッシュボーン
といった四輪独立懸架です。
スバルという自動車メーカーはサスペンション構造に妥協をしないことでも有名なところで、中型大衆モデルのインプレッサシリーズにも同じ形式の四輪独立懸架を採用しているぐらいです。
ただ、レガシィ・アウトバックはほぼレガシィ・ツーリングワゴンと同じといっていいほどの「なんちゃってクロスオーバーSUV」ともいえるぐらいのクロスオーバーSUVですがクロスオーバーSUVであることには違いはなく、オンロード走行だけのことを考えた作りにしてはいけない車です。
しかし、このサスペンション構造やサスペンションセッティングは完全なるオンロード仕様で、軽度の悪路でも走らせることは難しいといえます。
せいぜいスキーやスノーボードに行く時に出くわす雪道ぐらいが限界です。
オンロードでのトラクション性能を求めるには最高といっていいほど優れたサスペンションですが、クロスオーバーSUVのサスペンションとしてはあまり良くありません。
※サスペンション構造の評価:★★☆☆☆(2)
スバル・レガシィ・アウトバックのストッピングパワーを生み出すブレーキシステム
パワーはありませんが車両重量が結構重たいからでしょうか、レガシィ・アウトバックには結構いいブレーキシステムが与えられています。
・フロント:2ポットフローティングキャリパー+17インチベンチレーテッドディスク ディスクブレーキ
・リヤ:1ポットフローティングキャリパー+17インチベンチレーテッドディスク ディスクブレーキ
フロントは対向ピストンキャリパーではないものの2ポットフローティングキャリパーと重装備ですし、リヤブレーキも1ポットながらもディスクブレーキとなっています。
ブレーキローターも前後とも大径のベンチレーテッドディスクとなっているため放熱性も抜群です。
構造的にはかなり贅沢なものといえるでしょう。
しかし、やはり車体が重たいため、激しいブレーキングを繰り返していくと意外と簡単に ブレーキの効きが悪くなっていくのがわかります。
多分、コントローラブル性を求めた標準装備のブレーキパッドが悪さをしているのだと思いますが、街乗りや高速道路だけを走るならいいですが、山道をよく走る方はブレーキパッドを社外品に交換しておいた方がいいかもしれません。
※ブレーキシステムの評価:★★☆☆☆(2)
スバル・レガシィ・アウトバックに搭載されている4WDシステム
レガシィ・アウトバックにはレガシィB4同様に2WDモデルはなく、4WDモデルだけとなっています。
搭載されている4WDシステムはスバルで「アクティブトルクスプリットAWD」と呼んでいるもので、センターデフはなく、トランスファー内部に電子制御カップリングを組み込んだ形になっています。
その電子制御カップリングの内部クラッチの圧着力を変化させることで基本となる「前60:後40」の前後トルク配分を「前100:後0」から「前50:後50」の間で変化せることができるようになっています。
更にこのレガシィ・アウトバックにはX-MODEという機能が採用されています。
これはスバルの言葉を借りていうと「エンジン・トランスミッション・AWD・VDCを統合制御し、4輪の駆動力やブレーキなどを適切にコントロールすることで、スムーズな脱出(オフロード性能)を実現する」ということらしいですが、早い話がLSD(リミテッド・スリップ・デフ)が採用されていないので、タイヤが空転してトルクんが抜けてしまいスタックしてしまうのを防ぐために、空転したタイヤだけにブレーキをかけてトルクが他のタイヤに伝わるようにする機能・・・「疑似LSD機能」ということです。
この2つの機能をあわせればお腹を擦って「亀の子」状態にならない限り、日常的にあるたいがいの路面は走破することができるでしょう。
それはオフロードだけではなく、オンロードでのトラクション性能を稼ぐためにも効果を発揮します。
同じ「フルタイム4WD」にまとめられがちな「スタンバイ4WD」とは天と地ほど差があります。
※4WDシステムの評価:★★★★☆(4)
スバル・レガシィ・アウトバックの燃費性能
スバル・レガシィ・アウトバックのカタログ燃費と実燃費
●全モデル
・カタログ燃費(JC08モード):最大14.8km/L
・実燃費:約12km/L
※燃費性能の評価:★★★★☆(4)
スバル・レガシィ・アウトバックに採用されている低燃費装備
●全モデル
・可変バルブタイミング機構
・CVT
・電動パワーステアリング機構
・オルタネーター制御
・アイドリングストップ機構
・アクティブグリルシャッター
スバル・レガシィ・アウトバックのライバルモデル比較
スバル・レガシィ・アウトバックのライバルとなるのはマツダ・CX-8
大型クラスのクロスオーバーSUVの中でステーションワゴン的な使い方ができるモデルといえばこのレガシィ・アウトバック以外ではマツダのCX-8が該当します。
CX-8は国内では販売されていない大型なんちゃってクロスオーバーSUVのCX-9と国内でも販売されている中型なんちゃってクロスオーバーSUVのCX-5を合体させて作った大型なんちゃってクロスオーバーSUVで、3列シートを持つことからミニバン的な使い方もできるようになっています。
もちろん広いラゲッジスペースを持っていることからもステーションワゴンとしての使い方もできますので、レガシィ・アウトバックのライバルとしてはうってつけだと思います。
●スバル・レガシィ・アウトバックの概要
・カテゴリー:クロスオーバーSUV
・車格:大型大衆モデル
・エンジン排気量:約2.5リッター
・エンジン形式:FB25型
・比較対象グレード:「Limited」モデル
●マツダ・CX-8の概要
・カテゴリー:クロスオーバーSUV(なんちゃってクロスオーバーSUV)
・車格:大型大衆モデル
・エンジン排気量:約2.5リッター
・エンジン形式:PY-VPS型
・比較対象グレード:「25Sプロアクティブ」グレード
スバル・レガシィ・アウトバックとマツダ・CX-8のパワースペック比較
●スバル・レガシィ・アウトバック
・最大出力:175ps/5800rpm
・最大トルク:24.0kgf・m/4000rpm
●マツダ・CX-8
・最大出力:190ps/6000rpm
・最大トルク:25.7kgf・m/4000rpm
※パワースペック比較結果
同じエンジン排気量のNAエンジン同士なのにこれだけの差がつきました。
これはレガシィ・アウトバックの惨敗です。
確かにレガシィ・アウトバックのエンジンは非力ですので仕方がありません。
スバル・レガシィ・アウトバックとマツダ・CX-8の燃費性能比較
●スバル・レガシィ・アウトバック
・カタログ燃費(JC08モード):最大14.8km/L
・実燃費:約12km/L
●マツダ・CX-8
・カタログ燃費(JC08モード換算):最大13.6km/L
・実燃費:約9km/L
※燃費性能比較結果
パワーがない分、燃費性能がいいということなのでしょうか。
スバル・レガシィ・アウトバックとマツダ・CX-8の販売価格帯比較
ここでは2.5リッターNAエンジンモデルだけの販売価格で比較してみたいと思います。
●スバル・レガシィ・アウトバック
約341万円~約363万円
●マツダ・CX-8
約295万円~約420万円
※販売価格帯比較結果
マツダは絶えず新しい技術を開発してはすぐに量産モデルに採用するといった形をよく取るため、車体価格に開発費を上乗せする必要があり、どうしても価格が高くなってしまいます。
その点、レガシィ・アウトバックは、ほぼ先代モデルのキャリーオーバーですのでその点は安く済むようです。
まとめ
一見すると多少腰高なレガシィ・ツーリングワゴンにしか見えませんのでこのレガシィ・アウトバックをツーリングワゴンとして扱ってもいいとは思うのですが、やっぱりレガシィ・ツーリングワゴンはレガシィ・ツーリングワゴンであって、クロスオーバーSUVのレガシィ・アウトバックとは違います。
今のスバルがあるのはレガシィ・ツーリングワゴン様のおかげなのにレガシィ・ツーリングワゴンを生産終了にして、レガシィ・アウトバックを残すといったことに私は今でも理解しがたいところがあります。
車としてはレガシィ・アウトバックは良くできている車だと思います。
サスペンションもオンロードだけで見ればかなり優秀ですし、シャシーも頑丈、4WDシステムもスタンバイ4WDがはびこる中であえて本当の意味でのフルタイム4WDを採用したのはうれしい限りです。
ただ問題は、エンジンパワーとCVTです。
この2つの部分を見直してもらうのともう少しクロスオーバーSUVを意識したサスペンションセッティングしてもらえばもっと良い車になるのではないでしょうか。
・・・というか、レガシィ・ツーリングワゴンを復活させませんか?
※総合評価:★★★☆☆(3)