新たなるホンダの軽乗用車シリーズとして始まったNシリーズ、このNシリーズで初めてとなる商用モデルが発売されました。
それがこのN-VANです。
ここではそのN-VANがどういう車なのか、軽商用車としての走りの性能はどうなのかといったところを検証してみたいと思います。
※ご注意
ここではホンダ・N-VANの自動車としての具体的な性能(動力性能や走行性能など)とこの車を自動車メーカーがどういう風に作り、どういった形で販売しているのかということについてだけ書かれており、個人の好みやセンスによって評価が変わる見た目のエクステリアデザインやインテリアデザイン、使い勝手などには一切触れていません。
目次
ホンダ・N-VANはN-BOXベースの軟弱商用モデル
アクティシリーズがホンダの軽商用モデルの主力モデルだった
軽自動車の始まりは太平洋戦争(第二次世界大戦)後の復興を促すために小規模な企業や店舗などでよく用いられていたボディサイズが小さくエンジン排気量も小さい商用車に対する減税措置から生まれたもので、その減税措置に該当する車のことを通常の「登録車」に対して「軽自動車」と呼ぶようになりました。
昨今の日本国内での「エコカー」やEU圏内での「ディーゼルエンジンモデル」と同じように「減税措置にあわせて車を作る」という流れによって生まれたということです。
ということは、軽自動車は商用モデルの「軽商用車」が基本形であることになるわけで、政府も軽乗用車の普及を抑えるために5ナンバーの軽乗用モデルに「物品税」と称した重い税金をかけてそれを防いでいたわけですが、後に消費税の導入によって物品税が廃止になったことでおのずと軽乗用モデルが認められるようになりましたが、それでも軽自動車の基本は「軽商用モデル」であることを忘れてはいけません。
ホンダでは「ライフ・ステップバン」の流れをくむアクティ・バンと「TN360」の流れ組むアクティ・トラックという軽商用モデルをずっと販売してきました。
そのモデルは1979年にアクティ・バンが追加発売された時から軽商用モデルにおける常套手段となる「シャシーを共通化するモデル」として作られて、アクティ・トラックはラダーフレームにキャビンと荷台を載せる形で、ワンボックスバンのアクティ・バンは同じラダーフレームにワンボックス形状のボディシェルを載せて溶接で一体化させた「ビルトインラダーフレーム構造」で作られていました。
実はこの作り方はホンダだけでなく、スズキのエブリィシリーズやダイハツのハイゼットシリーズ、既に生産は終わっていますが三菱のミニキャブなどもそういった形でラダーフレームを使ってトラックとワンボックスバンを作り分けるという形を取っているので、たいして驚くこともありません。
それに何かと無理強いをしがちな「商用モデル」であることからもラダーフレームを使った頑丈で耐久性に優れたシャシーを持つこういった作り方はまさに商用車向けといっていってもいいでしょう。
しかし、2018年の7月に発売されたこのN-VANは違いました。
それまでの軽商用モデルとは違うN-VAN
N-VANは1999年から2018年までの間、約19年にわたって発売されてきた3代目アクティ・バンの後継モデルとして発売されました。
コンセプトはアクティ・バンと同様に「軽商用バン」ということになっていますが、このモデルにおいてそれまでの軽商用モデルやアクティ・バンとは全く違う構造が取られるようになったのです。
それが「モノコックフレーム」の採用です。
モノコックフレームはラダーフレームのように主にシャシーとして与えられている梯子状の鉄骨で車体の変形を抑えるのではなく、薄い鉄板を組み合わせて作ったシャシーとボディフレームを一体型としたボディシェルで、要するにボディ全体で車体の変形を押さえるような構造を持つものです。
モノコックフレームはラダーフレームと比べて一般的に「強度」「耐久性」が極端に劣り、同じ車体をラダーフレームで作ったのと同じ強度、耐久性を持たせるとなるとかなりのたくさんの鋼板を使わなければならないため、重量増、生産コスト増になってしまうというデメリットを持ちます。
一方で、ボディ全体で支えているため、ボディ全体がいわばサスペンションのようになるため乗り心地がよくなる作り方によっては「ボディ剛性(強度や耐久性とは違う)」が高めることができことから走行性能の優れた車を作るのに適しています。
これを今回、ホンダはN-VANに採用したのです。
N-VANはN-BOXがベース
モノコックフレームを採用したN-VANですが、実はあえてモノコックフレームを採用したのではなく、コスト削減のためにそうなってしまっただけです。
N-VANはその名称が表すようにホンダの軽自動車シリーズの「Nシリーズ」の中の1台です。
Nシリーズといえば、ライフで大失敗をしたホンダの軽自動車を見事に復活させた共通プラットフォームを用いて複数のモデルを作るという構想の下に作られた車たちですが、今回4代目アクティ・バンとしてではなく、新たにN-VANとなったのはNシリーズの1台として作り生産コストを下げるという目的があったからなのです。
そのためにはNシリーズ共通プラットフォームを使う・・・要するに他のNシリーズと同じモノコックフレームを採用した車作りをしなければなりません。
ただ、そこでN-VAN用のボディシェルをもったモノコックフレームを新たに作るのではコストがかかってしまいます。
そこでホンダは既にモデルチェンジを行って第二世代モデルとなった2代目N-BOXの車体をそっくりそのまま使うことにしたのです。
N-BOXは子育て中のお母さん向けに作られたいわば「エンジン付き乳母車」となる「ママさん車」の軽スーパーハイトワゴンとして作られた車で、それをそのまま流用して過酷な条件下で使われることが多い軽商用バンとして使うのはいささか無理があるように思えます。
しかしこのご時世、低燃費装備や自動ブレーキシステムのような先進安全装備といった非常にお金がかかるもので勝負する傾向が強いため、どうしても他の面で「コストダウン」をしなければ儲けに繋がらないわけで、軽商用モデルにおいても、従来から重要視していた「強度、耐久性」を犠牲にしてまでもコストダウンしなければならないのです。
N-VANとN-BOXの違い
ここでベースモデルとなっているN-BOXとの違いを見ておきましょう。
●共通点
・プラットフォーム(シャシー)
・CVT
・ドライブトレーン
・サスペンション構造
・ブレーキシステム
・Honda SENSING
・インパネレイアウト
・インテリアレイアウト
など
●相違点
・フロントバンパー
・フロントグリル
・ヘッドライトアッセンブリー
・ボンネットフード
・フロントフェンダーパネル
・ドアパネル
・スライドドア
・リヤクォーターパネル
・ルーフパネル
・グラスエリア
・リヤバンパー
・リヤハッチ
・リヤコンビネーションランプ
・ドアインピラー構造(左側Bピラーをスライドドア側に内蔵するといった構造)
・インパネデザイン
・インテリアパネルデザイン
・助手席シート
・リヤシート
・ラゲッジスペース形状
・エンジン型式
・エンジンのパワースペック
・マニュアルトランスミッションの採用(N-VAN)
など
こうしてみると基本部分は全く同じで「ガワ」と機能性の部分が違うだけであるということがよくわかります。
ホンダ・N-VANのこれまでの出来事(2020年1月現在)
●初代モデル JJ1/2型 2018年7月発売
・2019年7月 仕様変更 ボディカラーの変更
ホンダ・N-VANが属するカテゴリー
●車格:軽商用モデル
●用途・目的:生活車、業務用
●車両カテゴリー:軽ボンネットバン
●エンジン排気量クラス:軽自動車クラス
ホンダ・N-VANのオーナー層
●年齢層:特になし
●性別:男性
●経済力:高収入層(新車購入)、大衆層(新車購入)、低収入層(中古車購入)
●その他:低収入者層の方からマイカーとしての需要が高い
ホンダ・N-VANの車体の構成・選択肢
●パワーユニット
・ガソリンエンジン
●トランスミッション
・6速マニュアルトランスミッション
・CVT
●エンジン・ドライブトレーンレイアウト
・FF
・スタンバイ式4WD
●サスペンション構造
・フロントサスペンション:マクファーソンストラット(コイルスプリング)
・リヤサスペンション:FF=トーションビーム(コイルスプリング) 4WD=ド・ディオン式(コイルスプリング)
●ブレーキシステム
・フロント:ソリッドディスク ディスクブレーキ
・リヤ:リーディングトレーリング ドラムブレーキ
●ベースモデル
・あり・・・ JF3/4型N-BOX
●兄弟車
・あり・・・N-BOX、N-BOXスラッシュ、N-ONE、N-WGN
ホンダ・N-VANのモデル構成とグレード構成
N-VANには外観とパワーユニットの違いによって5つのモデルが用意されています。
標準モデル
このモデルには2つのグレードが用意されています。
・G Honda SENSING グレード(ハイルーフ)(6速MT・CVT)(2WD・4WD)
・L Honda SENSING グレード(ハイルーフ)(6速MT・CVT)(2WD・4WD)
●「G Honda SENSING」グレードの主な装備
・Honda SENSING:衝突軽減ブレーキ
・Honda SENSING:誤発進抑制機能(CVTモデルのみ)
・Honda SENSING:歩行者事故低減ステアリング
・Honda SENSING:路外逸脱抑制機能
・Honda SENSING:アダプティブ・クルーズ・コントロール(CVTモデルのみ)
・Honda SENSING:車線維持支援システム(CVTモデルのみ)
・Honda SENSING:先行車発進お知らせ機能
・Honda SENSING:標識認識機能
・Honda SENSING:後方誤発進抑制機能(CVTモデルのみ)
・マルチリフレクターハロゲンヘッドライト
・運転席用i-SRSエアバッグシステム
・助手席用i-SRSエアバッグシステム
・VSA
・エマージェンシーストップシグナル
・ヒルスタートアシスト機能
・EBD付ABS
・アイドリングストップシステム
・ECONスイッチ
・イモビライザー
・運転席側 フロント1スピーカー
・AM/FMチューナー
・電波式キーレスエントリーシステム
・助手席 DC12Vアクセサリーソケット
・フルオート・エアコンディショナー
・マルチインフォメーション・ディスプレイ
・パワーウインドウ
・ヘッドライトオートオフ機能
・フットパーキングブレーキ(CVTモデルのみ)
・ハンドパーキングブレーキ(マニュアルトランスミッションモデルのみ)
・トリコット シート生地
・ステアリングガーニッシュ
・運転席チケットホルダー付サンバイザー
・フロントルームランプ
・センタールームランプ
・ラゲッジルームランプ
・運転席 エアコンアウトレットリング
・助手席 エアコンアウトレット
・インパネガーニッシュ
・ユーティリティーナット
・ダイブダウン機構付助手席&リヤシート
・タイダウンフック
・コンビニフック
・小物侵入防止板
・運転席シートバックポケット
・助手席側インパネトレー
・ボトルホルダー付フロントドアポケット
・アウタードアハンドル
・カラード フロントグリル
・リアライセンスガーニッシュ
・UVカット機能付フロントウインドウガラス
・高熱線吸収/UVカット機能付フロントドアガラス
・プライバシー スライドドアガラス
・プライバシー リアクォーターガラス
・プライバシー テールゲートガラス
・レッド&クリア LEDリヤコンビネーションランプ
・車速連動ミスト機構付間欠フロントワイパー
・リバース連動間欠リアワイパー
・熱線式リアウインドウデフォッガー
・センターキャップ
・145/80R12 80/78N LTサイズ タイヤ
・12インチ×4J スチールホイール
など
●「L Honda SENSING」グレードの主な装備
「G Honda SENSING」グレードの装備に加えて・・・
・セキュリティーアラーム
・PM2.5対応高性能集塵フィルター付フルオート・エアコンディショナー
・充電用USBジャック
・ラゲッジスペース DC12Vアクセサリーソケット
・車速連動オートドアロック(CVTモデルのみ)
・ジャージー シート生地
・フロントシートアームレスト(CVTモデルのみ)
・助手席サンバイザー
・フロントマップランプ
・ワークランプ
・電動格納式リモコンカラードドアミラー
・カラード アウタードアハンドル
・カラード リアライセンスガーニッシュ
・ハーフシェイド/UVカット機能付フロントウインドウガラス
・センターピラー ドアサッシュブラックアウト
・フルホイールキャップ
が追加されています。
キュート系ドレスアップ・NAエンジンモデル(+STYLE FUN)
このモデルは、女性ドライバーでも抵抗なく運転できるように外観をちょっとだけポップでキュートな感じになるようにドレスアップしたモデルです。
モノグレードとなります。
・+STYLE FUN Honda SENSING グレード(ハイルーフ)(6速MT・CVT)(2WD・4WD)
●「+STYLE FUN Honda SENSING」グレードの主な装備
・Honda SENSING:衝突軽減ブレーキ
・Honda SENSING:誤発進抑制機能(CVTモデルのみ)
・Honda SENSING:歩行者事故低減ステアリング
・Honda SENSING:路外逸脱抑制機能
・Honda SENSING:アダプティブ・クルーズ・コントロール(CVTモデルのみ)
・Honda SENSING:車線維持支援システム(CVTモデルのみ)
・Honda SENSING:先行車発進お知らせ機能
・Honda SENSING:標識認識機能
・Honda SENSING:後方誤発進抑制機能(CVTモデルのみ)
・Honda SENSING:オートハイビーム
・フルLEDヘッドライト
・セキュリティーアラーム
・運転席用i-SRSエアバッグシステム
・助手席用i-SRSエアバッグシステム
・VSA
・エマージェンシーストップシグナル
・ヒルスタートアシスト機能
・EBD付ABS
・アイドリングストップシステム
・ECONスイッチ
・イモビライザー
・フロント2スピーカー
・USBオーディオ
・AUXジャック
・充電用USBジャック
・Hondaスマートキーシステム
・プッシュエンジンスタート/ストップスイッチ
・助手席/ラゲッジスペース DC12Vアクセサリーソケット
・車速連動オートドアロック(CVTモデルのみ)
・チルトステアリング調節機構
・PM2.5対応高性能集塵フィルター付フルオート・エアコンディショナー
・マルチインフォメーション・ディスプレイ
・パワーウインドウ
・ヘッドライトオートオフ機能
・フットパーキングブレーキ(CVTモデルのみ)
・ハンドパーキングブレーキ(マニュアルトランスミッションモデルのみ)
・ジャージー シート生地
・フロントシートアームレスト(CVTモデルのみ)
・リアシートピロー
・クロームメッキセレクターレバー(CVTモデルのみ)
・クロームメッキインナードアハンドル
・シルバー ステアリングガーニッシュ
・ジャージー フロントドアアッパーライニング
・助手席グラブレール
・運転席 バニティーミラー付チケットホルダー付サンバイザー
・バニティーミラー付助手席サンバイザー
・ピアノブラック調 フロントドアオーナメントパネル
・LEDフロントマップランプ
・LEDセンタールームランプ
・LEDラゲッジルームランプ
・LEDワークランプ
・運転席 ピアノブラック調 エアコンアウトレットリング
・助手席 シルバー エアコンアウトレット
・シルバー インパネガーニッシュ
・ユーティリティーナット
・ダイブダウン機構付助手席&リヤシート
・タイダウンフック
・コンビニフック
・小物侵入防止板
・運転席シートバックポケット
・助手席側インパネトレー
・ボトルホルダー付フロントドアポケット
・電動格納式リモコンカラードドアミラー
・カラード アウタードアハンドル
・カラード&プラチナ調クロームメッキ フロントグリル
・「+STYLE」専用フロントバンパー
・LEDフォグライト風タウンランプ
・カラード リアライセンスガーニッシュ
・ハーフシェイド/IRカット/スーパーUVカット機能付フロントウインドウガラス
・IRカット/スーパーUVカット機能付フロントドアガラス
・ポップアップ機構付プライバシー スライドドアガラス
・プライバシー リアクォーターガラス
・プライバシー テールゲートガラス
・親水/ヒーテッドドアミラー+フロントドア撥水ガラス(4WDモデルのみ)
・センターピラー ドアサッシュブラックアウト
・レッド&クリア LEDリヤコンビネーションランプ
・車速連動ミスト機構付バリアブル間欠フロントワイパー
・リバース連動間欠リアワイパー
・熱線式リアウインドウデフォッガー
・145/80R12 80/78N LTサイズ タイヤ
・12インチ×4J スチールホイール
・2トーン フルホイールキャップ
など
キュート系ドレスアップ・ターボエンジンモデル(+STYLE FUN)
このモデルは「+STYLE FUN」モデルのターボエンジン搭載モデルとなります。
モノグレードとなります。
・+STYLE FUN・ターボ Honda SENSING グレード(ハイルーフ)(CVT)(2WD・4WD)
●「+STYLE FUN・ターボ Honda SENSING」グレードの主な装備
・Honda SENSING:衝突軽減ブレーキ
・Honda SENSING:誤発進抑制機能
・Honda SENSING:歩行者事故低減ステアリング
・Honda SENSING:路外逸脱抑制機能
・Honda SENSING:アダプティブ・クルーズ・コントロール
・Honda SENSING:車線維持支援システム
・Honda SENSING:先行車発進お知らせ機能
・Honda SENSING:標識認識機能
・Honda SENSING:後方誤発進抑制機能
・Honda SENSING:オートハイビーム
・フルLEDヘッドライト
・セキュリティーアラーム
・運転席用i-SRSエアバッグシステム
・助手席用i-SRSエアバッグシステム
・VSA
・エマージェンシーストップシグナル
・ヒルスタートアシスト機能
・EBD付ABS
・アイドリングストップシステム
・ECONスイッチ
・イモビライザー
・フロント2スピーカー
・USBオーディオ
・AUXジャック
・充電用USBジャック
・Hondaスマートキーシステム
・プッシュエンジンスタート/ストップスイッチ
・助手席/ラゲッジスペース DC12Vアクセサリーソケット
・車速連動オートドアロック
・チルトステアリング調節機構
・PM2.5対応高性能集塵フィルター付フルオート・エアコンディショナー
・マルチインフォメーション・ディスプレイ
・パワーウインドウ
・ヘッドライトオートオフ機能
・フットパーキングブレーキ
・ジャージー シート生地
・フロントシートアームレスト
・リアシートピロー
・クロームメッキセレクターレバー
・クロームメッキインナードアハンドル
・シルバー ステアリングガーニッシュ
・ジャージー フロントドアアッパーライニング
・助手席グラブレール
・運転席 バニティーミラー付チケットホルダー付サンバイザー
・バニティーミラー付助手席サンバイザー
・ピアノブラック調 フロントドアオーナメントパネル
・LEDフロントマップランプ
・LEDセンタールームランプ
・LEDラゲッジルームランプ
・LEDワークランプ
・運転席 ピアノブラック調 エアコンアウトレットリング
・助手席 シルバー エアコンアウトレット
・シルバー インパネガーニッシュ
・ユーティリティーナット
・ダイブダウン機構付助手席&リヤシート
・タイダウンフック
・コンビニフック
・小物侵入防止板
・運転席シートバックポケット
・助手席側インパネトレー
・ボトルホルダー付フロントドアポケット
・電動格納式リモコンカラードドアミラー
・カラード アウタードアハンドル
・カラード&プラチナ調クロームメッキ フロントグリル
・「+STYLE」専用フロントバンパー
・LEDフォグライト風タウンランプ
・カラード リアライセンスガーニッシュ
・ハーフシェイド/IRカット/スーパーUVカット機能付フロントウインドウガラス
・IRカット/スーパーUVカット機能付フロントドアガラス
・ポップアップ機構付プライバシー スライドドアガラス
・プライバシー リアクォーターガラス
・プライバシー テールゲートガラス
・親水/ヒーテッドドアミラー+フロントドア撥水ガラス(4WDモデルのみ)
・センターピラー ドアサッシュブラックアウト
・レッド&クリア LEDリヤコンビネーションランプ
・車速連動ミスト機構付バリアブル間欠フロントワイパー
・リバース連動間欠リアワイパー
・熱線式リアウインドウデフォッガー
・145/80R12 80/78N LTサイズ タイヤ
・12インチ×4J スチールホイール
・2トーン フルホイールキャップ
など
スポーティー系ドレスアップ・NAエンジンモデル(+STYLE COOL)
このモデルは、軽乗用モデルではよく取り入れられるいわゆる「スポーティードレスアップモデル」的なもので、その名の通り外観をクールでスポーティーなイメージなるようにドレスアップしたものです。
モノグレードとなります。
・+STYLE COOL Honda SENSING グレード(ロールーフ)(6速MT・CVT)(2WD・4WD)
●「+STYLE COOL Honda SENSING」グレードの主な装備
・Honda SENSING:衝突軽減ブレーキ
・Honda SENSING:誤発進抑制機能(CVTモデルのみ)
・Honda SENSING:歩行者事故低減ステアリング
・Honda SENSING:路外逸脱抑制機能
・Honda SENSING:アダプティブ・クルーズ・コントロール(CVTモデルのみ)
・Honda SENSING:車線維持支援システム(CVTモデルのみ)
・Honda SENSING:先行車発進お知らせ機能
・Honda SENSING:標識認識機能
・Honda SENSING:後方誤発進抑制機能(CVTモデルのみ)
・Honda SENSING:オートハイビーム
・オートライトコントロール機構付マルチリフレクターハロゲンヘッドライト
・セキュリティーアラーム
・運転席用i-SRSエアバッグシステム
・助手席用i-SRSエアバッグシステム
・VSA
・エマージェンシーストップシグナル
・ヒルスタートアシスト機能
・EBD付ABS
・アイドリングストップシステム
・ECONスイッチ
・イモビライザー
・フロント2スピーカー
・USBオーディオ
・AUXジャック
・充電用USBジャック
・Hondaスマートキーシステム
・プッシュエンジンスタート/ストップスイッチ
・助手席/ラゲッジスペース DC12Vアクセサリーソケット
・車速連動オートドアロック(CVTモデルのみ)
・チルトステアリング調節機構
・PM2.5対応高性能集塵フィルター付フルオート・エアコンディショナー
・マルチインフォメーション・ディスプレイ
・パワーウインドウ
・ヘッドライトオートオフ機能
・フットパーキングブレーキ(CVTモデルのみ)
・ハンドパーキングブレーキ(マニュアルトランスミッションモデルのみ)
・ジャージー シート生地
・フロントシートアームレスト(CVTモデルのみ)
・リアシートピロー
・クロームメッキセレクターレバー(CVTモデルのみ)
・クロームメッキインナードアハンドル
・シルバー ステアリングガーニッシュ
・ジャージー フロントドアアッパーライニング
・助手席グラブレール
・運転席 バニティーミラー付チケットホルダー付サンバイザー
・バニティーミラー付助手席サンバイザー
・ピアノブラック調 フロントドアオーナメントパネル
・LEDフロントマップランプ
・LEDセンタールームランプ
・LEDラゲッジルームランプ
・LEDワークランプ
・運転席 ピアノブラック調 エアコンアウトレットリング
・助手席 シルバー エアコンアウトレット
・シルバー インパネガーニッシュ
・ユーティリティーナット
・ダイブダウン機構付助手席&リヤシート
・タイダウンフック
・コンビニフック
・小物侵入防止板
・運転席シートバックポケット
・助手席側インパネトレー
・ボトルホルダー付フロントドアポケット
・電動格納式リモコンカラードドアミラー
・カラード アウタードアハンドル
・クロームメッキ フロントグリル
・「+STYLE」専用フロントバンパー
・テールゲートスポイラー
・LEDフォグライト風タウンランプ
・クロームメッキ リアライセンスガーニッシュ
・ハーフシェイド/IRカット/スーパーUVカット機能付フロントウインドウガラス
・IRカット/スーパーUVカット機能付フロントドアガラス
・ポップアップ機構付プライバシー スライドドアガラス
・プライバシー リアクォーターガラス
・プライバシー テールゲートガラス
・親水/ヒーテッドドアミラー+フロントドア撥水ガラス(4WDモデルのみ)
・センターピラー ドアサッシュブラックアウト
・クリア LEDリヤコンビネーションランプ
・車速連動ミスト機構付バリアブル間欠フロントワイパー
・リバース連動間欠リアワイパー
・熱線式リアウインドウデフォッガー
・145/80R12 80/78N LTサイズ タイヤ
・12インチ×4J スチールホイール
・フルホイールキャップ
など
スポーティー系ドレスアップ・ターボエンジンモデル(+STYLE COOL)
このモデルは「+STYLE COOL」モデルのターボエンジン搭載モデルとなります。
モノグレードとなります。
・+STYLE COOL Honda SENSING・ターボ グレード(ロールーフ)(CVT)(2WD・4WD)
●「+STYLE COOL Honda SENSING・ターボ」グレードの主な装備
・Honda SENSING:衝突軽減ブレーキ
・Honda SENSING:誤発進抑制機能
・Honda SENSING:歩行者事故低減ステアリング
・Honda SENSING:路外逸脱抑制機能
・Honda SENSING:アダプティブ・クルーズ・コントロール
・Honda SENSING:車線維持支援システム
・Honda SENSING:先行車発進お知らせ機能
・Honda SENSING:標識認識機能
・Honda SENSING:後方誤発進抑制機能
・Honda SENSING:オートハイビーム
・オートライトコントロール機構付マルチリフレクターハロゲンヘッドライト
・セキュリティーアラーム
・運転席用i-SRSエアバッグシステム
・助手席用i-SRSエアバッグシステム
・VSA
・エマージェンシーストップシグナル
・ヒルスタートアシスト機能
・EBD付ABS
・アイドリングストップシステム
・ECONスイッチ
・イモビライザー
・フロント2スピーカー
・USBオーディオ
・AUXジャック
・充電用USBジャック
・Hondaスマートキーシステム
・プッシュエンジンスタート/ストップスイッチ
・助手席/ラゲッジスペース DC12Vアクセサリーソケット
・車速連動オートドアロック
・チルトステアリング調節機構
・PM2.5対応高性能集塵フィルター付フルオート・エアコンディショナー
・マルチインフォメーション・ディスプレイ
・パワーウインドウ
・ヘッドライトオートオフ機能
・フットパーキングブレーキ
・ジャージー シート生地
・フロントシートアームレスト
・リアシートピロー
・クロームメッキセレクターレバー
・クロームメッキインナードアハンドル
・シルバー ステアリングガーニッシュ
・ジャージー フロントドアアッパーライニング
・助手席グラブレール
・運転席 バニティーミラー付チケットホルダー付サンバイザー
・バニティーミラー付助手席サンバイザー
・ピアノブラック調 フロントドアオーナメントパネル
・LEDフロントマップランプ
・LEDセンタールームランプ
・LEDラゲッジルームランプ
・LEDワークランプ
・運転席 ピアノブラック調 エアコンアウトレットリング
・助手席 シルバー エアコンアウトレット
・シルバー インパネガーニッシュ
・ユーティリティーナット
・ダイブダウン機構付助手席&リヤシート
・タイダウンフック
・コンビニフック
・小物侵入防止板
・運転席シートバックポケット
・助手席側インパネトレー
・ボトルホルダー付フロントドアポケット
・電動格納式リモコンカラードドアミラー
・カラード アウタードアハンドル
・クロームメッキ フロントグリル
・「+STYLE」専用フロントバンパー
・テールゲートスポイラー
・LEDフォグライト風タウンランプ
・クロームメッキ リアライセンスガーニッシュ
・ハーフシェイド/IRカット/スーパーUVカット機能付フロントウインドウガラス
・IRカット/スーパーUVカット機能付フロントドアガラス
・ポップアップ機構付プライバシー スライドドアガラス
・プライバシー リアクォーターガラス
・プライバシー テールゲートガラス
・親水/ヒーテッドドアミラー+フロントドア撥水ガラス(4WDモデルのみ)
・センターピラー ドアサッシュブラックアウト
・クリア LEDリヤコンビネーションランプ
・車速連動ミスト機構付バリアブル間欠フロントワイパー
・リバース連動間欠リアワイパー
・熱線式リアウインドウデフォッガー
・145/80R12 80/78N LTサイズ タイヤ
・12インチ×4J スチールホイール
・フルホイールキャップ
など
ホンダ・N-VANに搭載されるパワーユニットと動力性能
ホンダ・N-VANには2種類のパワーユニットが設定されています。
●0.66リッターNAエンジン
・エンジン型式:S07B型
・エンジン排気量:658cc
・シリンダー配列:直列
・シリンダー数:3気筒
・バルブ構造:DOHC12バルブ
・燃料供給:ポート噴射
◆スペック
・最大出力:53ps/6800rpm
・最大トルク:6.5kgf・m/4800rpm
・1リッターあたりのパワー:約80.3ps
・パワーウェイトレシオ:約19.0kg/ps
このパワーユニットは・・・
・「G Honda SENSING」グレード
・「L Honda SENSING」グレード
・「+STYLE FUN Honda SENSING」グレード
・「+STYLE COOL Honda SENSING」グレード
に採用されています。
このエンジンは第二世代のNシリーズに採用され始めているもので、2020年1月現在で2代目モデルへとモデルチェンジを行ったN-BOXとN-WGN、そしてこのN-VANだけに採用されています。
型式としてはN-BOXやN-WGNと全く同じものとなりますが、商用モデル用のパワーユニットとして、ECU内の燃料マップ、点火タイミングマップ、バルブタイミングマップなどを書き換えて、より低回転型エンジンにさせたものです。
N-BOX搭載のS07B型と比較してみると・・・
最大出力:5psダウン
最大トルク:0.1kgf・mダウン
となっていますが、それによって最大出力の発生回転数がN-BOXの7300rpmから500rpmほど低くなり6800rpmとなり、低・中回転域での扱いが楽になっています。
ただ、こういった策を講じても荷物満載になりますとかなり苦しい走りを強いられることになるでしょう。
※パワーユニットの評価:★★★☆☆(3)
●0.66リッターターボエンジン
・エンジン型式:S07B型
・エンジン排気量:658cc
・シリンダー配列:直列
・シリンダー数:3気筒
・バルブ構造:DOHC12バルブ
・燃料供給:ポート噴射
・過給器:ターボチャージャー
◆スペック
・最大出力:64ps/6000rpm
・最大トルク:10.6kgf・m/2600rpm
・1リッターあたりのパワー:約96ps
・パワーウェイトレシオ:約15.9kg/ps
このパワーユニットは・・・
・「+STYLE FUN・ターボ Honda SENSING」グレード
・「+STYLE COOL Honda SENSING・ターボ」グレード
に採用されています。
このエンジンは2代目N-BOXや2代目N-WGNに搭載されているものと全く同じもので、パワースペックもNAエンジンモデルのようにパワーダウンされているといったことはなくこちらも同じです。
S07B型になって初めて採用された電動式ウェイストゲートを備えた小型のターボチャージャーによって軽自動車の自主規制値である64psまできっちりとパワーを出しています。
これ以上のパワーはノーマル状態では望めないのでパワフルなエンジンというべきでしょう。
これなら荷物が満載でもそこそこ走れるのではないでしょうか。
※パワーユニットの評価:★★★★☆(4)
ホンダ・N-VANに採用されているトランスミッション
N-VANには2種類のトランスミッションが用意されています。
●6速マニュアルトランスミッション
マニュアルトランスミッションはNAエンジンを搭載するモデルだけに設定があります。
このマニュアルトランスミッションは、軽スポーツモデルであるS660に採用されている6速マニュアルトランスミッションとほぼ同じもので、商用モデル用のものとしてS660に搭載されているものに耐久性を高めるような形で手を加えて作られています。
変速比もS660のものよりもワイドレシオにして、ゴーストップの多い商用モデルの使い方にあわせて変更されています。
トランスミッションの出来、各段のギヤ比、ギヤの入り、シフトレバーのストロークといったところは商用モデルとしては非常によくできているといえると思います。
ただ、非常に残念な点もあり、それはCVTモデルとの共通性を持たせるためにとられた「インパネシフト」によるシフトレバーの操作性の悪さです。
これさえなければ、軽商用モデルで最高のマニュアルトランスミッションといえるのに残念です。
※トランスミッションの評価:★★★★☆(4)
●CVT
このトランスミッションは全モデル、全グレードに設定されています。
このCVTは他のNシリーズやS660などに搭載されているものと共通となるもので、ホンダの軽自動車におけるメインとなるトランスミッションです。
変速幅はベースモデルのN-BOXよりも狭くなっていますが、ファイナルギヤはN-BOXよりもローギヤードとなっているため、全体的な感覚は「低速域で性能を発揮できている」といった商用モデルらしいものとなっています。
しかし、やはり軽自動車といっても商用モデルにCVTは厳しいような気がします。
実際にこの車に三菱の4G63型エンジンと4B11型エンジンを載せて、チューニングショップまで片道120kmぐらいの道のりを走ったことがあるのですが、どちらのエンジンも約160kgぐらいあり、2つで320kg、ちょうどこのN-VANにおける最大積載量350kgに非常に近い重量で走ると、まあとにかくベルトが滑る滑る・・・エンジンが53psと非力なので加速が鈍くなるのは仕方がないことなのですが、それならエンジン回転数はあまり上がらず、苦しいながらもじんわりとスピードが乗っていくといった感じで走ることになるでしょう。
しかし、このCVTを搭載したN-VANは違いました。
アクセルぺだるを踏み込むと最初はエンジン回転数がなかなか上がらず苦しそうな感じになるのですが、その状態を保ちつつ、加速していくのを待っていると、次第にエンジン回転数が高まっていき、最後にまるでギヤ抜けでも起こしたかのように、5速から1速へシフトチェンジしたかのようにエンジン回転数だけが高まってスピードが乗っていかないのです。
この症状は初期のころのCVTでよくあったもので負荷がかかりすぎてプーリーの上をベルトが滑っている状態を表します。
それがこのN-VANで起こってしまったのです。
そもそもCVTは高負荷には適さないトランスミッションですので、こうなるのも当然、それを承知でホンダはコスト削減のためだけにCVTを搭載してしまったわけです。
もちろん空荷や軽い荷物程度であればN-BOXと同等の走りはできますが、300kgを超える荷物の運搬や上り坂が多い路面には向かないトランスミッションといえるでしょう。
※トランスミッションの評価:☆☆☆☆☆(0)
ホンダ・N-VANの走行性能を決める構造
ホンダ・N-VANのボディ剛性を決めるプラットフォーム・シャシー
N-VANは商用モデルとしては珍しいモノコックフレームを使って作られているモデルです。
冒頭でも申し上げました通り、モノコックフレームは強度や耐久性が弱く、商用モデルには向かないとされてきたのですが、ホンダはコストダウンを目的にこのN-VANで採用しました。
そこで気になるのが商用車としてのボディの強度と耐久性です。
特に軽スーパーハイトワゴンは全高が異常に高いためそれだけでもボディ剛性が弱く、強度も耐久性も低くなりがちです。
更にN-VANではN-BOXでも採用しなかった左側Bピラーをスライドドア側に内蔵させた「ドアインピラー構造」を取っているため、更なるボディ剛性の低下、強度の低下、耐久性の低下を招く要素が追加されています。
ホンダ曰く、ボディのフレーム構造や補強によってかなり頑丈な車体になっているとしていますが、確かにベースモデルのN-BOXやスズキのスペーシア、ダイハツのタントといった軽トールワゴンよりは頑丈なつくりになっているようです。
実際に運転してみても歩道の段差ぐらいならびくともしません。
しかし、先代モデルとなるアクティ・バンやビルトインラダーフレームで作られたスズキのエブリィ・バンやダイハツのハイゼット・カーゴなどと比べると異音の発生や立て付けが悪くなることでスライドドア、リヤハッチの閉まりが悪くなるといった点でやはり弱さを感じる時があります。
多分こういったことは長年乗り続けていないと分かりにくいものなんかもしれませんが多分、3年後、5年後と乗り続けていくうちにホンダの車らしからぬ「ガタ」が出てくるのではないかと思います。
やはりモノコックフレームの商用モデルは軽量貨物用と割り切った方がいいかもしれません。
※ボディ剛性の評価:★☆☆☆☆(1)
ホンダ・N-VANの走りの質を決めるサスペンション構造
N-VANはN-BOXと全く同じシャシーを使っていますのでサスペンション構造も全く同じです。
FFの2WDモデルは・・・・
・フロントサスペンション:マクファーソンストラット
・リヤサスペンション:トーションビーム
4WDモデルは・・・
・フロントサスペンション:マクファーソンストラット
・リヤサスペンション:ド・ディオン式
といった組み合わせになります。
この中で非常に気になるのが2WDモデルのリヤサスペンションとして採用されているトーションビームです。
トーションビームは低コスト・省スペースのために作られたサスペンション構造で、サスペンション構造の一部となるビームアクスルが捻じれることを想定したつくりになっているとても珍しいといいますか、非常に手抜きを感じるものです。
乗用車では乗り心地やロードホールディング性能が著しく悪いといわれて、これを使っているモデルは「性能よりもコスト重視、儲け重視」と見られることになっていますが、商用車では更に剛性が全くない(そもそもビームアクスルが常にフニャフニャ捻じれてまくっているのですから・・・)ということでまず使われない構造です。
それをまさにコスト削減のためにN-VANに採用してしまうとは、ホンダの車作りに疑問がわいてきました。
最大で350kgの荷物を積んで走るとその荷物の重さにほとんどがリヤサスペンションにかかります。
ということは走っている間はずっと強い力でビームアクスルをグニャグニャと捻じ切れんとばかりに捻じり続けるわけで、それが走行性能に与える影響はかなり大きいといえます。
実際に半年間、仕事の都合でN-VANに乗り続けた時にも空荷で走っている時は若干跳ねるような感じになりますが、荷物の重さが増すごとにリヤタイヤを中心として常に車体のリヤが上下左右にフニャフニャと揺れ続けているといった状態を何回も経験したことがあります。
あれは結構気持ち悪いものです。
トランスミッションのCVTと同じように、商用モデルにトーションビームはやはり無理なのではないかと思います。
買うならド・ディオン式を採用した4WDモデルがいいでしょう。
※サスペンション構造の評価:★☆☆☆☆(1)
ホンダ・N-VANのストッピングパワーを生み出すブレーキシステム
ブレーキシステムもベースモデルのN-BOXに準じます。
・フロント:1ポットフローティングキャリパー+ソリッドディスク ディスクブレーキ
・リヤ:リーディングトレーリング ドラムブレーキ
といった感じです。
N-BOXではパワーユニットや駆動方式でフロントにベンチレーテッドディスクをつかうことがありますが、N-VANでは全てのモデルに共通してソリッドディスクのディスクブレーキが採用されています。
パワーもあまりないのでこれで十分だと思われますが、荷物満載でアップダウンの激しいところを走った時に効きが極端に悪くなった経験とちょっとナーバスになった記憶があります。
低コストが重要な商用モデルですがブレーキだけはもう少し何とかしてもらいたかったと思います。
要・チューニングです
※ブレーキシステムの評価:★★☆☆☆(2)
ホンダ・N-VANに搭載されている4WDシステム
N-VANには全モデルに4WDモデルの設定があります。
その4WDモデルに採用されている4WDシステムは、ビスカスカップリング式のスタンバイ4WDです。
専用オイルが封入された中に複数の円盤が入れられているビスカスカップリングの作用により、フロントタイヤとリヤタイヤの回転差が大きくなった時だけリヤタイヤにトラクションを伝えるといったもので、常に4WD状態であるわけでもなく、前後トルク配分を能動的に変化させることができるわけでもない、単なる緊急用のスタンバイ4WDです。
トラクション性能を劇的に向上させることもできず、あくまでも生活圏内で滑りやすい路面に出くわしてしまった時の保険のようなものです。
どんな時でも走らなければならない商用モデルにおいて4WDは必要なのかもしれませんが、乗用車の軽スーパーハイトワゴンと全く同じというのではたいした役には立たないかもしれません。
これならスイッチ式のパートタイム4WDの方がいいと思います。
※4WDシステムの評価:★☆☆☆☆(1)
ホンダ・N-VANの燃費性能
ホンダ・N-VANのカタログ燃費と実燃費
●NAエンジンモデル
・カタログ燃費(JC08モード):最大23.8km/L
・実燃費:約17km/L
※燃費性能の評価:★★★★☆(4)
●ターボエンジンモデル
・カタログ燃費(JC08モード):最大23.6km/L
・実燃費:約15km/L
※燃費性能の評価:★★★★☆(4)
ホンダ・N-VANに採用されている低燃費装備
●全モデル
・可変バルブタイミング機構
・CVT(CVTモデルのみ)
・電動パワーステアリング機構
・オルタネーター制御
・アイドリングストップ機構
ホンダ・N-VANのライバルモデル比較
ホンダ・N-VANのライバルとなるのはダイハツ・ハイゼット・キャディー
N-VANは、軽乗用モデルのN-BOXをベースにして作られた軽量貨物用の軽商用バンですが、これと似たような作り方がされているモデルが実はもう1台あります。
それがダイハツのハイゼット・キャディーです。
名前こそ「ハイゼット」を名乗っていますが、ダイハツの軽商用モデルのハイゼットシリーズとは全く関係はなく、2013年から2019年まで生産されていた典型的なママさん車である3代目タントをベースにして作られたウェイクの兄弟モデルとして発売されたものです。
「ハイゼット・キャディー」ではなく「タント・キャディー」というべきなのですが、ダイハツはウェイクの時もムーヴ・キャンバスの時もそうでしたが、「タントベースであること」をどうしても隠したいようで、このモデルも商用モデルということをうまく利用して「ハイゼット・キャディー」としました。
ここではNAエンジンモデル同士で比較してみたいと思います。
●ホンダ・N-VANの概要
・カテゴリー:軽商用ボンネットバン
・車格:軽商用モデル
・エンジン排気量:約0.66リッター
・エンジン形式:S07B型
・比較対象グレード:「L Honda SENSING」グレード
●ダイハツ・ハイゼット・キャディーの概要
・カテゴリー:軽商用ボンネットバン
・車格:軽商用モデル
・エンジン排気量:約0.66リッター
・エンジン形式:KF-VE型
・比較対象グレード:「D デラックスSA III」グレード
ホンダ・N-VANとダイハツ・ハイゼット・キャディーのパワースペック比較
●ホンダ・N-VAN
・最大出力:53ps/6800rpm
・最大トルク:6.5kgf・m/4800rpm
●ダイハツ・ハイゼット・キャディー
・最大出力:52ps/6800rpm
・最大トルク:6.1kgf・m/5200rpm
※パワースペック比較結果
わずかにN-VANの方が優れている形になっていますが、運転してみてもその違いに気がつかないぐらいの差しかありません。
ただし、ホンダのエンジンの方が高回転まで気持ちよく回ります。
ホンダ・N-VANとダイハツ・ハイゼット・キャディーの燃費性能比較
●ホンダ・N-VAN
・カタログ燃費(JC08モード):最大23.8km/L
・実燃費:約17km/L
●ダイハツ・ハイゼット・キャディー
・カタログ燃費(JC08モード):最大25.0km/L
・実燃費:約16km/L
※燃費性能比較結果
ハイゼット・キャディーの燃費性能はトヨタやダイハツの車でお得意のカタログ燃費がよくて実燃費が極端に悪くなるといったパターンのやつで、カタログ燃費はN-VANを上回りますが、蓋を開けてみればどうしてどうしてN-VANとほとんど同じといった具合です。
ホンダ・N-VANとダイハツ・ハイゼット・キャディーの販売価格帯比較
ここではターボエンジンモデルも含めた全モデルの販売価格で比較してみたいと思います。
●ホンダ・N-VAN
約129万円~約183万円
●ダイハツ・ハイゼット・キャディー
約114万円~約151万円
※販売価格帯比較結果
結果としてはN-VANの方が高い形になっています。
ただ、こうなるのもある意味で必然で、N-VANはドレスアップモデルを含んでいますし、N-BOXベースといっても流用しているのはシャシーやプラットフォームの部分だけでボディフレームやボディパネルは新規の部品を使って作られているので販売価格が高くなっても当然です。
ハイゼット・キャディーは、爆発的に売れたタントがベースモデルで開発費は既に充当済み、更に既に生産されていたウェイクのほとんどん部品を使って作られているモデルですので部品コストも安く済んでいるので価格を安くすることができるわけです。
まとめ
これまでホンダは、流行に流されない質実剛健な車を作る優れた自動車メーカーだと思っていましたが、ここ最近はエコカーブームに乗る可能ようにそしてコスト削減策にのるかのようにフィット兄弟モデルやNシリーズといった流用術を使った車作りに移行してきてしまい少々残念に思っていました。
それでもベースは同じでそれぞれのモデルにかなり強い個性をつけて、パワーユニットにおいても全く同じではなくそれぞれのモデルにあわせて改良をするといった形で差別化を行い、「ちょうど良い流用」を行っているようにも取れました。
しかし、残念ながらこのN-VANが発売された時にかなりガッカリさせられました。
あのホンダが軽乗用車から軽商用モデルを作るとは、商用バンにCVTやトーションビームを使ってくるとは思いませんでした。
これではやっていることがトヨタやダイハツと同じです。
ホンダという自動車メーカーの見方が大きく変わったきっかけとなったモデルです、このN-VANという車は・・・商用モデルとしての性能も褒められたものではありません。
※総合評価:★☆☆☆☆(1)