レガシィ・ツーリングワゴンとすれ違う形で発売されたステーションワゴン専用モデルのスバル・レヴォーグ、何やらレガシィ・ツーリングワゴン以上に優れた性能を持つモデルとされているようですが、ここではそのレヴォーグがどれだけの性能を持っているのか、そしてどういう車なのかといったところを実際に運転した時の感想も含めて検証してみたいと思います。

※ご注意
ここではスバル・レヴォーグの自動車としての具体的な性能(動力性能や走行性能など)とこの車を自動車メーカーがどういう風に作り、どういった形で販売しているのかということについてだけ書かれており、個人の好みやセンスによって評価が変わる見た目のエクステリアデザインやインテリアデザイン、使い勝手などには一切触れていません。

目次

「レガシィ・ツーリングワゴン」の代替商品のスバル・レヴォーグ

レヴォーグはインプレッサの仲間

2020年1月現在、スバルの「オリジナルモデル」ラインナップを見るとシャシーの構造や与えられているパワーユニットによって4つの系統に分かれていることに気が付きます

・レガシィ系・・・大型上級モデル
・インプレッサ系・・・中型大衆モデル
・フォレスター系・・・中型大衆クロスオーバーSUV
・BRZ系・・・FRスポーツモデル

この中でその系統に含まれるモデルが一番多いのは中型大衆モデルのインプレッサ系です。
本家の「インプレッサG4」、インプレッサのハッチバックモデルの「インプレッサSPORT」、インプレッサの”なんちゃってクロスオーバーSUV”モデルである「XV」、スポーティーセダンのWRX S4、スポーツセダンのWRX STIなどがそうですが、実はこのレヴォーグもこのインプレッサ系に含まれるモデルなのです。

プラットフォームはスバルのオリジナルモデルで共通で使われている「共通プラットフォーム」・・・ただ、現在発売されているインプレッサシリーズに採用されている「スバル・グローバル・プラットフォーム」ではなく、その1つ前の共通プラットフォームとなります。
このことからレヴォーグはインプレッサ系のモデルであっても一世代前のインプレッサ系といえるでしょう。

シャシーのサイズは先代インプレッサとは5mmほどホイールベースに違いがありますが、同じインプレッサ系に含まれているWRX S4、WRX STIと全く同じホイールベース寸法を持ちます。

パワーユニットは、ターボチャージ化されていますが、インプレッサシリーズと同じ型式、同じエンジン排気量のFB16型と同じくインプレッサ系に含まれるWRX S4に搭載されているFA20型のターボエンジンが採用となっています。

その他、トランスミッションもインプレッサシリーズに採用のリニアトロニックとWRX S4に搭載のスポーツリニアトロニックですし、サスペンションもフロント:マクファーソンストラット、リヤ:ダブルウィッシュボーンと同じ、4WDシステムも「アクティブトルクスプリットAWD」と「VTD-AWD」といった形で他のインプレッサ系のモデルと同じものが使われています。

このことからレヴォーグは間違いなくインプレッサ系の車であることがわかります。

格下げされたステーションワゴン、それがレヴォーグ

スバルは極端な言い方をすれば、ステーションワゴンに救われた自動車メーカーともいえます。
そのステーションワゴンというのは現在既に生産終了になっているレガシィ・ツーリングワゴンのことなのですが、レオーネ頼みの経営をして、そのレオーネがコケたことで経営状態が極端に悪くなったスバルを救ったのがこのレガシィ・ツーリングワゴンなのです。

なので、スバルにとってはこのレガシィ・ツーリングワゴンを大事にしていかなければならないのですが、おりしも世が低燃費ブームに沸いているさなか、そういったことに全く興味を持たなかったスバルはまたもや厳しい状態になってしまいました。
そこでスバルはほぼ親会社といっていいトヨタの真似をしてコスト削減策に乗り出すのでした。

そのコスト削減策のひとつとして取り上げたのがレガシィ・ツーリングワゴンの廃止です。
残念ながら「似非エコブーム」による低燃費ブームによって、ワゴンモデルの中で大きなステーションワゴンよりも小さくて燃費の良いコンパクトワゴンやトールワゴンに人気が集まってしまい、レガシィ・ツーリングワゴンがあまり売れなくなってしまい、コストばかりが掛かる車になってしまったのです。

そこでスバルは、コストのかかるレガシィ・ツーリングワゴンを生産終了させて、バリエーションが豊富でコストも分散させることができるインプレッサ系のモデルとして作り変えることにしたのです。
それがこのレヴォーグです。

ですので、レヴォーグはレガシィ・ツーリングワゴンの車格を落とした形で作られたグレードダウンモデルということになります。

スバル・レヴォーグのこれまでの出来事(2020年1月現在)

●初代モデル VM型 2014年6月発売

・2014年12月 「1.6GT EyeSight S-style」の追加
・2015年4月 一部改良 「アドバンスドセイフティパッケージ」の設定 ショックアブソーバーの改良 ボディカラーの変更 「1.6GT」グレードの廃止
・2015年6月 「1.6GT EyeSight Proud Edition」「1.6GT-S EyeSight Proud Edition」の追加
・2015年12月 「1.6GT EyeSight S-style」の追加
・2016年4月 一部改良 デザインの小変更 「2.0GT EyeSight」グレードの廃止 「1.6GT EyeSight S-style」グレードの追加
・2016年6月 「STI Sport」の追加
・2016年10月 「1.6GT EyeSight Smart Edition」の追加
・2017年7月 マイナーチェンジ デザインの小変更 「アイサイト・ツーリングアシスト」「アイサイトアシストモニター」の採用 ボディカラーの変更
・2018年4月 一部改良 デザインの小変更 EyeSightの仕様変更 「1.6GT EyeSight Smart Edition」の追加
・2018年11月 「1.6GT EyeSight V-SPORT」の追加
・2019年5月 一部改良 ボディカラーの変更
・2019年6月 「STI Sport Black Selection」の追加
・2019年8月 「1.6GT-S EyeSight Advantage Line」の追加
・2019年11月 「2.0GT EyeSight V-SPORT」の追加

スバル・レヴォーグが属するカテゴリー

●車格:中型大衆モデル
●用途・目的:生活車
●車両カテゴリー:中型ステーションワゴン
●エンジン排気量クラス:1.6リッタークラス、2リッタークラス

スバル・レヴォーグのオーナー層

●年齢層:35歳ぐらいから60歳ぐらいまで
●性別:男性
●経済力:富裕層(新車購入)、高収入層(新車購入)、大衆層(新車購入)、低収入層(中古車購入)
●その他:レガシィ・ツーリングワゴンの代わりとして買う方が多い

スバル・レヴォーグの車体の構成・選択肢

●パワーユニット

・ガソリンエンジン

●トランスミッション

・CVT

●エンジン・ドライブトレーンレイアウト

・フルタイム4WD
・センターデフ付きフルタイム4WD

●サスペンション構造

・フロントサスペンション:マクファーソンストラット(コイルスプリング)
・リヤサスペンション:ダブルウィッシュボーン(コイルスプリング)

●ブレーキシステム

・フロント:ベンチレーテッドディスク ディスクブレーキ
・リヤ:ベンチレーテッドディスク ディスクブレーキ

●ベースモデル

・あり・・・GP/GJ系インプレッサシリーズ

●兄弟車

・あり・・・WRX S4、WRX STI

スバル・レヴォーグのモデル構成とグレード構成

レヴォーグには、パワーユニットの違いによる2つのモデルが用意されています。

1.6リッターエンジンモデル

このモデルには4つのグレードが用意されています。

・1.6GT EyeSight グレード(4WD)
・1.6GT EyeSight Smart Edition グレード(4WD)
・1.6GT EyeSight V-SPORT グレード(4WD)
・1.6GT-S EyeSight グレード(4WD)

●「1.6GT EyeSight」グレードの主な装備

・215/50R17サイズ タイヤ
・17インチ×7J ガンメタリック塗装+切削光輝 アルミホイール
・アイドリングストップ
・2モード SI-DRIVE
・フロント/リヤ スタビライザー
・ダプティブ制御付トランスミッション
・光輝タイプ LEDハイ&ロービームヘッドランプ
・ステアリング連動ヘッドランプ
・LEDフロントフォグランプ風タウンランプ
・LEDリヤコンビネーションランプ
・リヤフォグランプ
・サイドターンランプ&ターンインジケーター付電動格納式リモコンカラードドアミラー
・雨滴感知オートワイパー
・オートライト
・ヒーテッドドアミラー
・リヤウインドゥデフォッガー
・拡散式ウォッシャー連動間けつ調整式フィン一体フロントワイパー
・リヤ間けつワイパー&ウォッシャー
・電動パーキングブレーキ
・パドルレバー
・シルバーステッチ 本革巻ステアリングホイール
・本革巻セレクターレバー
・ピアノブラック調加飾 シフトパネル
・シルバーステッチ シフトブーツ
・クリーンフィルター付左右独立温度調整機能付フルオートエアコン
・マルチインフォメーションディスプレイ付ルミネセントメーター
・マルチファンクションディスプレイ
・レザー調素材巻インパネセンターバイザー
・キーレスアクセス&プッシュスタート
・チルト&テレスコピックステアリング調整機構
・電動パワーステアリング
・方向指示器のワンタッチ機能
・パワーウインドウ
・アンサーバック機能付電波式リモコンドアロック
・集中ドアロック&リヤゲートロック
・ツイントリップメーター
・メーター・イルミネーションコントロール
・イモビライザー
・アラーム表示機能付盗難警報装置
・オーディオリモートコントロールスイッチ
・フロント4+リヤ2 6スピーカー
・シャークフィンタイプルーフアンテナ
・シルバーステッチ ファブリック/トリコット コンビシート生地
・スタンダードタイプ フロントシート
・運転席8ウェイパワーシート
・ワンタッチフォールディング機能付4:2:4分割可倒式リヤシート
・カップホルダー付 リヤシートセンターアームレスト
・リヤシートリクライニング
・フロントシートバックポケット
・可倒式フロントシートヘッドレスト
・全席上下調整式3名分リヤシートヘッドレスト
・ピアノブラック調+クロームメッキ インパネ加飾パネル
・ピアノブラック調+シルバー塗装 ドアスイッチパネル
・フロントコンソール
・スライド機構付コンソールリッド
・ドアトリム
・ドアアームレスト
・トノカバー
・USB電源
・スライドカバー付前席カップホルダー
・ブルー照明付センタートレイ
・照明付グローブボックス
・DC12V/120Wインパネアクセサリーソケット
・コンソールボックス内蔵DC12V/120W電源ソケット
・フロアコンソールボックス
・メッキインナードアハンドル
・ボトルホルダー付フロント&リヤ大型ドアポケット
・運転席+助手席+後席左右アシストグリップ
・リヤ左右席コートフック
・照明付運転席・助手席バニティミラー
・スポットマップランプ
・ルームランプ
・カーゴルームランプ
・カーゴフック
・カーゴサイドフック
・ネット付リヤクォーターポケット
・大型サブトランク
・メッキ+ブラック塗装 メッキ加飾付フロントグリル
・UV&IRカット/遮音機能付 フロントガラス
・スーパーUVカット機能/撥水加工付 フロントドアガラス
・UVカット機能付濃色 リヤドアガラス
・UVカット機能付濃色 リヤクォーターガラス
・UVカット機能付濃色 リヤゲートガラス
・デュアル マフラーカッター
・フロントフォグランプカバー
・サイドシルスポイラー
・LEDハイマウントストップランプ内蔵 ルーフスポイラー
・メッキ リヤゲートガーニッシュ
・エンジンカバー
・キャリアブラケット内蔵 ルーフモール
・光輝ウインドゥモール
・大型フロア下アンダーカバー
・EyeSightコアテクノロジー:プリクラッシュブレーキ
・EyeSightコアテクノロジー:後退時ブレーキアシスト
・EyeSightコアテクノロジー:AT誤発進抑制制御
・EyeSightコアテクノロジー:AT誤後進抑制制御
・EyeSightコアテクノロジー:ツーリングアシスト
・EyeSightコアテクノロジー:全車速追従機能付クルーズコントロール
・EyeSightコアテクノロジー:定速クルーズコントロール
・EyeSightコアテクノロジー:車線逸脱抑制
・EyeSightコアテクノロジー:車線逸脱警報
・EyeSightコアテクノロジー:ふらつき警報
・EyeSightコアテクノロジー:先行車発進お知らせ機能
・オートビークルホールド
・デュアルSRSエアバッグ
・SRSサイドエアバッグ
・SRSカーテンエアバッグ
・運転席SRSニーエアバッグ
・VDC
・アクティブ・トルク・ベクタリング
・エマージェンシーストップシグナル
・EBD付4センサー4チャンネルABS
・ブレーキオーバーライド
・セイフティブレーキペダル
・セイフティフットレスト

など

●「1.6GT EyeSight Smart Edition」グレードの主な装備

「1.6GT EyeSight」グレードの装備に加えて・・・

・17インチ×7J ブラック塗装+切削光輝 アルミホイール
・ブラックベゼル LEDハイ&ロービームヘッドランプ
・コールドウェザーパック:フロントワイパーデアイサー
・コールドウェザーパック:フロントシートヒーター
・アルミパッド付スポーツペダル
・ブラックカラード サイドターンランプ&ターンインジケーター付電動格納式リモコンカラードドアミラー
・UVカット機能付 フロントドアガラス
・アイサイトセイフティプラス:フロント&サイドビューモニター

が追加されています。

●「1.6GT EyeSight V-SPORT」グレードの主な装備

「1.6GT EyeSight Smart Edition」グレードの装備に加えて・・・

・225/45R18サイズ タイヤ
・18インチ×7.5J ブラック塗装+切削光輝 アルミホイール
・ビルシュタイン製ショックアブソーバー
・スーパーUVカット機能/撥水加工付 フロントドアガラス

が追加されています。

●「1.6GT-S EyeSight」グレードの主な装備

「1.6GT EyeSight」グレードの装備に加えて・・・

・225/45R18サイズ タイヤ
・18インチ×7.5J ガンメタリック塗装+切削光輝 アルミホイール
・ビルシュタイン製ショックアブソーバー
・ブラックベゼル LEDハイ&ロービームヘッドランプ
・コールドウェザーパック:フロントワイパーデアイサー
・コールドウェザーパック:フロントシートヒーター
・ブルーステッチ/高触感革 本革巻ステアリングホイール
・ブルーステッチ/高触感革 本革巻セレクターレバー
・ブルーステッチ シフトブーツ
・アルミパッド付スポーツペダル
・ブルーステッチ レザー調素材巻インパネセンターバイザー
・ブルーステッチ ファブリック/トリコット コンビシート生地
・スポーツタイプ フロントシート
・運転席10ウェイパワーシート
・助手席8ウェイパワーシート
・アルミ調+クロームメッキ インパネ加飾パネル
・レザー調素材巻+ブルーステッチ フロントコンソール
・ブルーステッチ スライド機構付コンソールリッド
・ブルーステッチ ドアトリム
・ブルーステッチ ドアアームレスト
・SUBARUロゴ入りステンレス製サイドシルプレート
・ダークメッキ+ブラック塗装 メッキ加飾付フロントグリル

が追加されています。

2リッターエンジンモデル

このモデルはモノグレードとなります。

・2.0GT-S EyeSight グレード(2WD・4WD)

●「2.0GT-S EyeSight」グレードの主な装備

・225/45R18サイズ タイヤ
・18インチ×7.5J ブラック塗装+切削光輝 アルミホイール
・ビルシュタイン製ショックアブソーバー
・2モード SI-DRIVE
・フロント/リヤ スタビライザー
・ダプティブ制御付トランスミッション
・ブラックベゼル LEDハイ&ロービームヘッドランプ
・ステアリング連動ヘッドランプ
・LEDフロントフォグランプ風タウンランプ
・LEDリヤコンビネーションランプ
・リヤフォグランプ
・コールドウェザーパック:フロントワイパーデアイサー
・コールドウェザーパック:フロントシートヒーター
・サイドターンランプ&ターンインジケーター付電動格納式リモコンカラードドアミラー
・雨滴感知オートワイパー
・オートライト
・ヒーテッドドアミラー
・リヤウインドゥデフォッガー
・拡散式ウォッシャー連動間けつ調整式フィン一体フロントワイパー
・リヤ間けつワイパー&ウォッシャー
・電動パーキングブレーキ
・パドルレバー
・ブルーステッチ/高触感革 本革巻ステアリングホイール
・ブルーステッチ/高触感革 本革巻セレクターレバー
・・ピアノブラック調加飾 シフトパネル
・ブルーステッチ シフトブーツ
・アルミパッド付スポーツペダル
・クリーンフィルター付左右独立温度調整機能付フルオートエアコン
・マルチインフォメーションディスプレイ付ルミネセントメーター
・マルチファンクションディスプレイ
・ブルーステッチ レザー調素材巻インパネセンターバイザー
・キーレスアクセス&プッシュスタート
・チルト&テレスコピックステアリング調整機構
・電動パワーステアリング
・方向指示器のワンタッチ機能
・パワーウインドウ
・アンサーバック機能付電波式リモコンドアロック
・集中ドアロック&リヤゲートロック
・ツイントリップメーター
・メーター・イルミネーションコントロール
・イモビライザー
・アラーム表示機能付盗難警報装置
・オーディオリモートコントロールスイッチ
・フロント4+リヤ2 6スピーカー
・シャークフィンタイプルーフアンテナ
・ブルーステッチ ウルトラスエード/本革 コンビシート生地
・スポーツタイプ フロントシート
・運転席10ウェイパワーシート
・助手席8ウェイパワーシート
・ワンタッチフォールディング機能付4:2:4分割可倒式リヤシート
・カップホルダー付 リヤシートセンターアームレスト
・リヤシートリクライニング
・フロントシートバックポケット
・可倒式フロントシートヘッドレスト
・全席上下調整式3名分リヤシートヘッドレスト
・アルミ調+クロームメッキ インパネ加飾パネル
・ピアノブラック調+シルバー塗装 ドアスイッチパネル
・レザー調素材巻+ブルーステッチ フロントコンソール
・ブルーステッチ スライド機構付コンソールリッド
・ブルーステッチ ドアトリム
・ブルーステッチ ドアアームレスト
・トノカバー
・SUBARUロゴ入りステンレス製サイドシルプレート
・USB電源
・スライドカバー付前席カップホルダー
・ブルー照明付センタートレイ
・照明付グローブボックス
・DC12V/120Wインパネアクセサリーソケット
・コンソールボックス内蔵DC12V/120W電源ソケット
・フロアコンソールボックス
・メッキインナードアハンドル
・ボトルホルダー付フロント&リヤ大型ドアポケット
・運転席+助手席+後席左右アシストグリップ
・リヤ左右席コートフック
・照明付運転席・助手席バニティミラー
・スポットマップランプ
・ルームランプ
・カーゴルームランプ
・カーゴフック
・カーゴサイドフック
・ネット付リヤクォーターポケット
・大型サブトランク
・ダークメッキ+ブラック塗装 メッキ加飾付フロントグリル
・UV&IRカット/遮音機能付 フロントガラス
・スーパーUVカット機能/撥水加工付 フロントドアガラス
・UVカット機能付濃色 リヤドアガラス
・UVカット機能付濃色 リヤクォーターガラス
・UVカット機能付濃色 リヤゲートガラス
・デュアル マフラーカッター
・フロントフォグランプカバー
・サイドシルスポイラー
・LEDハイマウントストップランプ内蔵 ルーフスポイラー
・メッキ リヤゲートガーニッシュ
・エンジンカバー
・キャリアブラケット内蔵 ルーフモール
・光輝ウインドゥモール
・大型フロア下アンダーカバー
・EyeSightコアテクノロジー:プリクラッシュブレーキ
・EyeSightコアテクノロジー:後退時ブレーキアシスト
・EyeSightコアテクノロジー:AT誤発進抑制制御
・EyeSightコアテクノロジー:AT誤後進抑制制御
・EyeSightコアテクノロジー:ツーリングアシスト
・EyeSightコアテクノロジー:全車速追従機能付クルーズコントロール
・EyeSightコアテクノロジー:定速クルーズコントロール
・EyeSightコアテクノロジー:車線逸脱抑制
・EyeSightコアテクノロジー:車線逸脱警報
・EyeSightコアテクノロジー:ふらつき警報
・EyeSightコアテクノロジー:先行車発進お知らせ機能
・オートビークルホールド
・デュアルSRSエアバッグ
・SRSサイドエアバッグ
・SRSカーテンエアバッグ
・運転席SRSニーエアバッグ
・VDC
・アクティブ・トルク・ベクタリング
・エマージェンシーストップシグナル
・EBD付4センサー4チャンネルABS
・ブレーキオーバーライド
・セイフティブレーキペダル
・セイフティフットレスト

など

スバル・レヴォーグに搭載されるパワーユニットと動力性能

スバル・レヴォーグには2種類のパワーユニットが用意されています。

●1.6リッターターボエンジン

・エンジン型式:FB16型
・エンジン排気量:1599cc
・シリンダー配列:水平対向
・シリンダー数:4気筒
・バルブ構造:DOHC16バルブ
・燃料供給:筒内直接噴射
・過給器:ターボチャージャー
・特別な機能:デュアルAVCS

◆スペック

・最大出力:170ps/4800rpm~5600rpm
・最大トルク:25.5kgf・m/1800rpm~4800rpm

・1リッターあたりのパワー:約106ps
・パワーウェイトレシオ:約9.17kg/ps

このパワーユニットは・・・

・「1.6GT EyeSight」グレード」
・「1.6GT EyeSight Smart Edition」グレード」
・「1.6GT EyeSight V-SPORT」グレード」
・「1.6GT-S EyeSight」グレード」

に採用されています。

インプレッサシリーズに採用されているFB16型エンジンと基本は同じですが、インプレッサシリーズはポート噴射式のNAエンジンとなっているのに対して、このレヴォーグのFB16型エンジンは筒内直接噴射方式のターボエンジンとなっています。

NA仕様の115psというパワーはかなりお粗末なものでしたがターボチャージ化されたこのエンジンは最大出力170ps、リッターあたり約106psとかなりパワフルなものになりました。

これだけ優れたパワーを持つユニットなのですからインプレッサシリーズやXVなど兄弟モデルにも搭載してもらいたいところですが、残念なことにNA仕様のFB16型は複数のモデルに採用されていますが、ターボ仕様はこのレヴォーグのみにしか与えらていません。

2リッターNAエンジンを搭載した中型ミニバンよりも確実に速く走れることでしょう。

※パワーユニットの評価:★★★☆☆(3)

●2リッターターボエンジン

・エンジン型式:FA20型
・エンジン排気量:1998cc
・シリンダー配列:水平対向
・シリンダー数:4気筒
・バルブ構造:DOHC16バルブ
・燃料供給:筒内直接噴射
・過給器:ターボチャージャー
・特別な機能:デュアルAVCS

◆スペック

・最大出力:300ps/5600rpm
・最大トルク:40.8kgf・m/2000rpm~4800rpm

・1リッターあたりのパワー:約150ps
・パワーウェイトレシオ:約5.23kg/ps

このパワーユニットは・・・

・「2.0GT-S EyeSight」グレード

のみに採用されています。

このエンジンは、インプレッサシリーズに搭載されている2リッターエンジンのFB20型をショートストローク化してボア&ストロークをスクエアとして、更にターボチャージ化して作られたものです。

BRZや事実上のOEM供給モデルとなるトヨタの86には、これと同じ型式でNA仕様となっているエンジンが搭載されていますが、中身のほとんどは別物です。

2リッターで300ps、もはやスポーツモデル用のパワーユニットしてみるべきで、スポーツモデルのWRX STIの308psに迫る勢いのハイパワーを持ちます。
これだけパワーがあればステーションワゴンとしては十分といえるでしょう。

ちなみにWRX S4にも全く同じエンジンが搭載されています。

※パワーユニットの評価:★★★★★(5)

スバル・レヴォーグに採用されているトランスミッション

スバル・レヴォーグには2種類のCVTが用意されています。

●リニアトロニック

多くのスバルのモデルに採用されているいわゆるごく普通のCVTです。
リニアトロニックならではの部分といえば、エンジン縦置きレイアウトにあわせたつくりになっていること、金属チェーン式のベルトを使っていること、4WDシステムのトラスファーを内蔵しているところぐらいです。

性能としても普通のCVTと同じで、ベルトが滑ることによる加速不良やフィーリングの悪化、メリハリのない走りといった欠点を持ちます。

飾りとしてステップ変速機能やパドルレバーによる疑似有段変速モードがついていますが、たいした役には立ちません。

※トランスミッションの評価:☆☆☆☆☆(0)

●スポーツリニアトロニック

何が「スポーツ」なのかわかりませんが、2リッターターボエンジンモデルにはこのスポーツリニアトロニックが搭載されています。
スポーツリニアトロニックといっても中身は1.8リッターターボエンジンモデルに採用されているリニアトロニックとほぼ同じで、そのリニアトロニックを300psのパワーに耐えられるようにと各部品の強度をアップさせただけのものです。

後は制御系で疑似有段変速時の変速スピードを高めてそれらしい感覚にさせるというプラシーボ効果制御が採用されているだけです。

そもそも「スポーツ」とCVTは正反対の位置にいるものですし、スポーツリニアトロニックといっても所詮は低燃費のためのCVT以外の何物でもありません。

※トランスミッションの評価:☆☆☆☆☆(0)

スバル・レヴォーグの走行性能を決める構造

スバル・レヴォーグのボディ剛性を決めるプラットフォーム・シャシー

インプレッサシリーズは既に新しく開発された「スバル・グローバル・プラットフォーム」を採用した車となっていますが、このレヴォーグはインプレッサシリーズの先代モデルをベースにして作られている車ですので、プラットフォームは一世代前の共通プラットフォームとなります。

といってもそれでも十分な強度、耐久性を持っており、ボディフレームもかなりしっかりと作られているため、ボディ剛性もかなり高いものを持っています。
広いラゲッジスペースに荷物を満載にして、フル定員で乗ってもボディからキシミ音のひとつも聞こえてきません。

※ボディ剛性の評価:★★★★★(5)

スバル・レヴォーグの走りの質を決めるサスペンション構造

サスペンション構造も先代インプレッサシリーズと全く同じ構造となります。

・フロントサスペンション:マクファーソンストラット
・リヤサスペンション:ダブルウィッシュボーン

四輪独立懸架で乗り心地においても走行性能においてもなかなかいいものを持っており、ハンドリングも素直で意外とクイック、サスペンションストロークもそれなりに豊富なので、VDCが介入してくるほど振り回しも足回りが負けることはなく、しっかりと付いてきます。

「1.6GT EyeSight V-SPORT」グレード、「1.6GT-S EyeSight」グレード、「2.0GT-S EyeSight」グレードにはビルシュタイン製のショックアブソーバーが採用されていますが、こちらはどちらかというとハイスピードレンジでの走行性能向けのセッティングとされていて、街乗りレベルのスピードでは少し硬く感じるかもしれません。
ただ、どちらにしてもステーションワゴンの足回りとしてはバッチリです。

※サスペンション構造の評価:★★★★☆(4)

スバル・レヴォーグのストッピングパワーを生み出すブレーキシステム

レヴォーグにはグレードによって2種類のブレーキシステムが採用されていて「1.6GT EyeSight」グレードと「1.6GT EyeSightSmart Edition」グレードには・・・

・フロント:2ポットフローティングキャリパー+16インチベンチレーテッドディスク ディスクブレーキ
・リヤ:1ポットフローティングキャリパー+17インチ ベンチレーテッドディスク ディスクブレーキ

が採用されていて、残りの「1.6GT EyeSight V-SPORT」グレード、「1.6GT-S EyeSight」グレード、「2.0GT-S EyeSight」グレードには・・・

・フロント:2ポットフローティングキャリパー+17インチベンチレーテッドディスク ディスクブレーキ
・リヤ:1ポットフローティングキャリパー+17インチ ベンチレーテッドディスク ディスクブレーキ

といったものが採用されています。
どちらもフロントはフローティングキャリパーながら2ポットのブレーキキャリパーを持っており、ブレーキローターも前後とも大径のベンチレーテッドディスクを採用して放熱性と制動力を高めています。

効き目はどちらも抜群で、街乗りから高速走行ぐらいであれば全く問題はありません。

※ブレーキシステムの評価:★★★★☆(4)

スバル・レヴォーグに搭載されている4WDシステム

レヴォーグにはモデルによって2つの4WDシステムが用意されています。

●アクティブトルクスプリットAWD

この4WDシステムはスバルのモデルに広く使われているもので、トランスファー部に電子制御カップリングを内蔵し、そのカップリングの圧着力を変えることで前後トルク配分を変化させるという仕組みを持ちます。

基礎となる前後トルク配分は「前60:後40」で、路面や運転の状況にあわせて「前100:後0」から「前50:後50」の間で随時調整されます。

基本的には常に4つのタイヤにトラクションが掛かっている状態となっているため、通常は2WD状態で走る「なんちゃってフルタイム4WD」のスタンバイ4WDと違って本当の意味でもフルタイム4WDとなります。

※4WDシステムの評価:★★★★☆(4)

●VTD-AWD(バリアブル・トルク・ディストリビューションAWD)

この4WDシステムは2リッターターボエンジンモデルだけに搭載されているもので、1.6リッターターボエンジンモデルに採用されている「アクティブトルクスプリットAWD」とは構造が違い、こちらの4WDシステムにはプラネタリーギヤ式のセンターデフがあり、そのセンターデフをLSDとして機能させるための電子制御される油圧式多多板クラッチも内蔵されています。

前後トルク配分が変化するのは「アクティブトルクスプリットAWD」と同じですが、「アクティブトルクスプリットAWD」では「前60:後40」と前寄りになっているのに対して、この「VTD-AWD」ではプラネタリーギヤ式のセンターデフが内蔵されているためFFベースの4WDシステムながらも、基礎となる前後トルク配分が「前45:後55」と後寄りになっています。

これによってFFよりもFRに近い感覚になり、コーナーへの進入時の回頭性が非常によくなっています、300psものハイパワーにも耐えることができるのです。

確かに同じスバルのフルタイム4WDでも「アクティブトルクスプリットAWD」と比べると曲がりやすいように思えます。

※4WDシステムの評価:★★★★★(5)

スバル・レヴォーグの燃費性能

スバル・レヴォーグのカタログ燃費と実燃費

●1.6リッターターボエンジンモデル
・カタログ燃費(JC08モード):最大16.0km/L
・実燃費:約11km/L

※燃費性能の評価:★★☆☆☆(2)

●2リッターターボエンジンモデル
・カタログ燃費(JC08モード):最大13.2km/L
・実燃費:約8km/L

※燃費性能の評価:★☆☆☆☆(1)

スバル・レヴォーグに採用されている低燃費装備

●1.6リッターターボエンジンモデル
・可変バルブタイミング機構
・CVT
・電動パワーステアリング機構
・アイドリングストップ機構
・直噴エンジン

●2リッターターボエンジンモデル
・可変バルブタイミング機構
・CVT
・電動パワーステアリング機構
・直噴エンジン

スバル・レヴォーグのライバルモデル比較

スバル・レヴォーグのライバルとなるのはマツダ・MAZDA6(アテンザ)・ワゴン

ミニバンやトールワゴンが大人気になっている中でステーションワゴンはなかなか居づらい存在となり、発売されている車種も年々少なくなっていますので、ライバルモデルを探すこともかなり難しくなっていますが、ここでは、中型クラスのステーションワゴンモデルとして唯一スバル以外の自動車メーカーで販売されているマツダのMAZDA6(アテンザ)のステーションワゴンモデルと比較してみたいと思います。

MAZDA6(アテンザ)のステーションワゴンモデルはMAZDA6(アテンザ)・ワゴンと呼ばれているモデルで、2リッターNAエンジンモデル、2.5リッターNAエンジンモデル、2.5リッターターボエンジンモデル、2.2リッターディーゼルターボエンジンモデルの4つが用意されています。

ただ、レヴォーグと全く同じクラスのモデルがないため、ここではエンジン排気量が一番大きなモデル同士で比較してみたいと思います。

●スバル・レヴォーグの概要
・カテゴリー:中型ステーションワゴン
・車格:中型大衆モデル
・エンジン排気量:約2リッター
・エンジン形式:FA20型ターボ
・比較対象グレード:「2.0GT-S EyeSight」グレード

●マツダ・MAZDA6(アテンザ)・ワゴンの概要
・カテゴリー:中・大型ステーションワゴン
・車格:中・大型大衆モデル
・エンジン排気量:約2.5リッター
・エンジン形式:PY-VPTS型ターボ
・比較対象グレード:「25T S Package」グレード

スバル・レヴォーグとマツダ・MAZDA6(アテンザ)・ワゴンのパワースペック比較

●スバル・レヴォーグ

・最大出力:300ps/5600rpm
・最大トルク:40.8kgf・m/2000rpm~4800rpm

●マツダ・MAZDA6(アテンザ)・ワゴン

・最大出力:230ps/4250rpm
・最大トルク:42.8kgf・m/2000rpm

※パワースペック比較結果

MAZDA6(アテンザ)・ワゴンの方がエンジン排気量が約500cc多く、有利になっているのですが、燃費性能を狙ったためにわずか230psに抑えられてしまっています。
その結果、レヴォーグよりも70psもパワーが低いことになってしまいました。

スバル・レヴォーグとマツダ・MAZDA6(アテンザ)・ワゴンの燃費性能比較

●スバル・レヴォーグ
・カタログ燃費(JC08モード):最大13.2km/L
・実燃費:約8km/L

●マツダ・MAZDA6(アテンザ)・ワゴン
・カタログ燃費(JC08モード換算):最大13.6km/L
・実燃費:約7km/L

※燃費性能比較結果
カタログ燃費も実燃費も同等レベルのものとなっています。
やはりターボエンジンは燃費性能に厳しいか・・・。

スバル・レヴォーグとマツダ・MAZDA6(アテンザ)・ワゴンの販売価格帯比較

●スバル・レヴォーグ

約369万円(2リッターターボエンジンモデルのみ)

●マツダ・MAZDA6(アテンザ)・ワゴン

約432万円(2.5リッターターボエンジンモデルのみ)

※販売価格帯比較結果

車格のわずかな違いがここでは顕著に出てしまったようです。
ということはパワーもあって価格が安い、更に自動車税も安いレヴォーグの方がお買い得ということでしょうか。

まとめ

レガシィ・ツーリングワゴンの穴を埋めるべく発売されたモデルにしてはかなり過激なモデルを作ったものです。
中型ステーションワゴンで300psとは驚きました。
昨今の自動車メーカーは、「似非エコブーム」による低燃費ブームにかこつけて、安く作れるパワーのないエンジンを搭載した大衆モデルばかりを作るようになりましたが、よく探せばこういったパワーのある、熱くなるような大衆モデルもあるものです。

トランスミッションのCVTだけはガッカリですが、それ以外のところは文句のつけようがないほどよく作られていると思います。
特に300psを発生させる2リッターターボエンジンは特筆ものです。

WRXシリーズのステーションワゴンともいえるこのモデル、これからも作り続けていってもらいたいと思います。

※総合評価:★★★★☆(4)

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