日本でもすでに定着しつつある見た目だけクロスオーバーSUVでオンロードしか走れない「なんちゃってクロスオーバーSUV」、その「なんちゃってクロスオーバーSUV」の先駆けモデルとなるのがこのホンダ・CR-Vです。
ここではこのCR-Vがどういう車なのか、そしてクロスオーバーSUVとしての性能をどれだけ持っているのか、どこが「なんちゃってクロスオーバーSUV」と言われる所以なのかといったところを検証してみたいと思います。
※ご注意
ここではホンダ・CR-Vの自動車としての具体的な性能(動力性能や走行性能など)とこの車を自動車メーカーがどういう風に作り、どういった形で販売しているのかということについてだけ書かれており、個人の好みやセンスによって評価が変わる見た目のエクステリアデザインやインテリアデザイン、使い勝手などには一切触れていません。
目次
見た目通りのオンロード専用モデル、「なんちゃってクロスオーバーSUV」のホンダ・CR-V
ホンダでは昔から「SUV」も「クロスオーバーSUV」もすべて一緒くたで「SUV」という言葉でまとめていて、「自動車メーカーがそういうのだからそれがすべて正しい」とする「Y-dash」を筆頭に構成される管理者がいるウィキペディア日本語版でも同様に同じ扱いをすることから世の中に間違った知識、情報が広まってしまっていますが、「SUV」と「クロスオーバーSUV」は全く別で、更にこのCR-Vが属する裏・カテゴリー「なんちゃってクロスオーバーSUV」も全く別のものなのです。
SUVとクロスオーバーSUVとなんちゃってクロスオーバーSUV
ここまでさんざん「SUV」だ、「クロスオーバーSUV」だと騒がれている中で、SUVとはどういう車か、クロスオーバーSUVとはどんな車かということを明確に理解していない方はいないかと思いますが(特に実際にSUVやクロスオーバーSUVを買って乗りまわしているから)、ここでもう一度おさらいしてCR-Vがどうして「なんちゃってクロスオーバーSUV」なのかということも理解していただきたいと思います。
●SUV
まず全ての根本はこの「SUV」から始まります。
SUVとは「Sports Utility Vehicle(スポーツ・ユーティリティ・ヴィークル)」の略で、「Sports」はアウトドアスポーツやアウトドアレジャーを意味し、「Utility」は実用性とか便利とかメリットがあるなどいった意味、そして「Vehicle」は自動車のことを意味します。
ここでとても需要なことは「Sports」はスポーツモデルやスポーツカーのような「スポーツ走行をするための車」の「スポーツ」ではなく、「アウトドアスポーツ」の「スポーツ」であるといった点です。
そもそもSUVは、アメリカで4WDのピックアップトラックを若者が乗りまわし、それを休日のアウトドアスポーツ(スキー、スケート、サーフィン、トレッキング、スキューバダイビング、カヌーなど)やアウトドアレジャー(キャンプや郊外でのバーベキュー、ウォーキングなど)に使ったことから始まります。
ピックアップトラックでは装備も乗り心地も悪く、快適性が劣ることから、ピックアップトラックをベースにしてラダーフレームにクローズドの荷台を持つ車を作ったのがSUVなのです。
なので、SUVの「S」は「Outdoor Sports」の「Sports」であり、そのアウトドアスポーツを楽しむのに便利な車、適した車ということから「アウトドアスポーツやアウトドアレジャーを楽しむ用の車」ということになります。
そういったことから導き出した「SUV」といえる条件は以下の3つです。
1:ラダーフレームを使って作られていること(ピックアップトラックベースなので)
2:ある程度のオフロード走行性能を持っていること(SUVの元祖・アメリカのアウトドアにはオフロード走行がつきもの)
3:優れた積載能力を持っていること(ピックアップトラックベースなので)
この条件をクリアしているモデルは2019年12月現在で、三菱のデリカD:5とトヨタのランドクルーザー・プラド、そして牙を抜かれたランドクルーザーのトヨタ・LXだけです。
ちなみにトヨタのランドクルーザーやスズキのジムニーはSUVではなく、オフロードを走るために作られたモデルですので「クロスカントリー4WD」モデルとなります。
それ以外のモデルは自動車メーカーが販売戦略として「SUV」といってもすべて「クロスオーバーSUV」か「なんちゃってクロスオーバーSUV」となります。
残念ながらホンダのCR-Vが「SUV」でないことがわかりました。
●クロスオーバーSUV
クロスオーバーSUVは、既にラダーフレームを生産していない自動車メーカーが、モノコックフレームを使って作られている乗用モデルをベースにして作られたいわば「SUV風」のモデルのことを指します。
「モノコックフレームを使った乗用車」と「SUV」を融合した、クロスオーバーしたということで「クロスオーバーSUV」ということになるのですが、「クロスオーバーSUV」と言葉の最後に「SUV」という文字が入っているので、「SUVの一種」「SUVのひとつの形」として理解している方がほとんどのようですが、そもそもラダーフレームを使っておらずモノコックフレームを使って作られている時点で「SUV」を名乗ってはいけないわけですから、正しくは「SUVのような、SUV風の乗用モデル」としてSUVとは別次元の車として理解しておく必要があります。
クロスオーバーSUVといえる条件は、この車はあくまでも「モノコックフレームを使って作られたSUV」という考え方があるため、SUVの条件の中から「ラダーフレームを使って作られていること」というものだけを除外した・・・
1:ある程度のオフロード走行性能を持っていること(SUVの元祖・アメリカのアウトドアにはオフロード走行がつきもの)
2:優れた積載能力を持っていること(ピックアップトラックベースなので)
という条件は、そのまま活かされます。
2019年12月現在でこの条件に合致しクロスオーバーSUVといえるのは、日産のエクストレイル、三菱のアウトランダー、エクリプス・クロス、RVR、スバルのフォレスターぐらいなもので、ここにもCR-Vの名前は出てきません。
●なんちゃってクロスオーバーSUV
「なんちゃってクロスオーバーSUV」は表向きでは正式なカテゴリーとはされていませんが、自動車界の裏の世界や本当の自動車通の中でだけ使われている言葉です。
この言葉の意味は、クロスオーバーSUVの中でも更にSUVからかけ離れたもの、SUVやクロスオーバーSUVの条件をまったくクリアしていないのに見た目と販売戦略だけで「SUV」とか「クロスオーバーSUV」という言葉を使っている「クロスオーバーSUV風のワゴンモデル」「クロスオーバーSUV・・・な~んちゃって!」といった車のことです。
見た目はロードクリアランスを多く取ったことによる車高が高くなっていたり、大径タイヤ、SUV用タイヤを履いていたり、ルーフレールやアンダーガード風のエクステリアパーツなどが施されていますが、中身は普通の乗用モデルと同じもので、エンジンは非力、トランスミッションはCVT、駆動方式に2WDが用意されている(中にはFFモデルだけで4WDモデルがないものもある)、4WDシステムは生活四駆のスタンバイ4WD、サスペンション構造はトーションビーム、サスペンションセッティングは乗り心地重視のソフトなセッティング、ほとんど荷物を載せることができないラゲッジスペースとSUVはおろかクロスオーバーSUVの条件もクリアできていません。
実は世界的に見ても、「SUV」として「クロスオーバーSUV」として発売されているモデルのほとんどがこれで、国産モデルにおいても上記で「SUVである」「クロスオーバーSUVである」としたモデル以外の表向きのSUV、クロスオーバーSUV以外のすべてがこれに該当します。
残念ながらこのホンダ・CR-Vもこの「なんちゃってクロスオーバーSUV」に該当します。
CR-Vは歴代モデルすべてにおいて「なんちゃってクロスオーバーSUV」だった
CR-Vはまだ日本にSUVとかクロスオーバーSUVという言葉がなかった時代、何でもかんでも「RV」という間違った言葉で(RVとはキャンピングカーやキャンピングトレーラーのことを指す言葉)で表していた時代に発売されました。
初代モデルは当時発売されていたホンダのコンパクトカーであるEK型シビックのプラットフォームを流用して作られていて、乗り心地重視のサスペンションにスタンバイ4WDを搭載した「なんちゃってクロスオーバーSUV」として作られていました。
2代目モデルも同様に初代モデルのほとんどをキャリーオーバーした形で作ら得ていたのでこちらも「なんちゃってクロスオーバーSUV」ということになります。
3代目モデルになって「シビックベースの車」から解放されて、北米エリア向けに開発された実用モデル用プラットフォームの「グローバル・ライトトラック・プラットフォーム」を使って作られるようになりましたが変化があったのはプラットフォームだけで、それ以外の部分は相変わらずの「なんちゃってクロスオーバーSUV」でした。
それは4代目モデルにおいても同じでむしろ4代目モデルなってから更に乗用車化が進み、より「なんちゃってクロスオーバーSUV」感を強めていったのです。
そして2019年12月現在で現行モデルとなる5代目モデルでは、再度シビックベースの「なんちゃってクロスオーバーSUV」となり、完全にワゴンモデル化してしまいました。
ホンダ・CR-Vのこれまでの出来事(2019年12月現在)
●初代モデル RD1/2型 1995年10月発売
・1997年10月 マイナーチェンジ デザインの小変更 「スマートスケープ」グレード、「アクティブスケープ」グレードの追加
・1998年6月 「ドレッシー」の追加
・1998年12月 マイナーチェンジ デザインの小変更 スペアタイヤの位置変更 「パフォーマ」グレード、「フルマーク」グレードの追加
・1999年11月 「パフォーマ・ナビオ」グレード、「フルマーク・ナビオ」グレードの追加
・2000年5月 「フルマーク・プレミアム」グレードの追加
●2代目モデル RD4/5/7型 2001年9月発売
・2002年5月 「パフォーマiG・アクティブステージ」「フルマークiG・アクティブステージ」の追加
・2003年9月 「フルマークiL-S」グレード、「パフォーマiL-S」グレードの追加
・2004年9月22日 マイナーチェンジ デザインの小変更 2リッターエンジンの廃止、2.4リッターエンジンの採用 5速オートマチックトランスミッションの採用 グレード構成の変更
・2005年10月 一部仕様変更
●3代目モデル RE3/4型 2006年10月発売
・2007年9月 マイナーチェンジ デザインの小変更 「ZX・HDD navi」グレード、「ZL・HDD navi」グレードの追加
・2008年2月 「ZX exclusive」グレード、「ZL exclusive」グレードの追加
・2008年8月 マイナーチェンジ デザインの小変更 「ZX アルカンターラスタイル」グレード、「ZX レザースタイル」グレード、「ZL アルカンターラスタイル」グレード、「ZL レザースタイル」グレードの追加
・2009年9月 マイナーチェンジ デザインの小変更
・2011年2月 「ZL HDDナビ スマートエディション」「ZX HDDナビ スマートエディション」の追加
●4代目モデル RM1/4型 2011年12月発売
・2012年10月 一部改良
・2016年8月 販売終了
●5代目モデル RW1/2/RT5/6型 2018年8月発売
・2019年10月 価格変更
ホンダ・CR-Vが属するカテゴリー
●車格:中型大衆モデル
●用途・目的:生活車、レジャー用
●車両カテゴリー:中型クロスオーバーSUV(なんちゃってクロスオーバーSUV)
●エンジン排気量クラス:1.5リッタークラス、2リッターハイブリッドクラス
ホンダ・CR-Vのオーナー層
●年齢層:35歳ぐらいから70歳ぐらいまで
●性別:男性
●経済力:富裕層(新車購入)、高収入層(新車購入)、大衆層(新車購入)、低収入層(中古車購入)
●その他:ほとんどのオーナーがクロスオーバーSUVが何たるかを理解していない
ホンダ・CR-Vの車体の構成・選択肢
●パワーユニット
・ガソリンエンジン
・ガソリンエンジン+ハイブリッドシステム
●トランスミッション
・電気式無段変速機(諸元表上)
・CVT
●エンジン・ドライブトレーンレイアウト
・FF
・スタンバイ式4WD
●サスペンション構造
・フロントサスペンション:マクファーソンストラット(コイルスプリング)
・リヤサスペンション:マルチリンク(コイルスプリング)
●ブレーキシステム
・フロント:ベンチレーテッドディスク ディスクブレーキ
・リヤ:ソリッドディスク ディスクブレーキ
●ベースモデル
・あり・・・FC/FK型シビック
●兄弟車
・なし
ホンダ・CR-Vのモデル構成とグレード構成
CR-Vはパワーユニットによって2種類のモデルが設定されています。
1.5リッターターボエンジンモデル
このモデルには つのグレードが用意されています。
・EX グレード(2WD・4WD)(5人乗り・7人乗り)
・EX・Masterpiece グレード(2WD・4WD)(5人乗り・7人乗り)
●「EX」グレードの主な装備
・HondaSENSING:衝突軽減ブレーキ
・HondaSENSING:誤発進抑制機能
・HondaSENSING:歩行者事故低減ステアリング
・HondaSENSING:路外逸脱抑制機能
・HondaSENSING:渋滞追従機能付アダプティブ・クルーズ・コントロール
・HondaSENSING:車線維持支援システム
・HondaSENSING:先行車発進お知らせ機能
・HondaSENSING:標識認識機能
・HondaSENSING:オートハイビーム
・ブラインドスポットインフォメーション
・ドライバー注意力モニター
・アジャイルハンドリングアシスト
・運転席用i-SRSエアバッグシステム
・助手席用i-SRSエアバッグシステム
・フロントシート用i-サイドエアバッグシステム
・フロントシート、リヤシート(セカンドシート)対応サイドカーテンエアバッグシステム
・インラインタイプLEDヘッドライト
・LEDアクティブコーナリングライト
・LEDフォグライト
・プリズムアンダーミラー
・VSA
・EBD付ABS
・エマージェンシーストップシグナル
・ヒルスタートアシスト機能
・電子制御パーキングブレーキ
・オートブレーキホールド機能
・エコアシスト
・アイドリングストップシステム
・イモビライザー
・セキュリティーアラーム
・リンクアップフリー付Hondaインターナビ
・ETC2.0車載器
・8スピーカー(4スピーカー+4ツィーター)
・充電専用USBジャック
・DC12Vアクセサリーソケット
・マルチインフォメーション・ディスプレイ
・Hondaスマートキーシステム&パワースイッチ
・アレルフリー高性能脱臭フィルター付プラズマクラスター技術搭載左右独立温度コントロール式フルオート・エアコンディショナー
・リアエアコンアウトレット
・リアヒーターダクト
・全ドアワンタッチ式パワーウインドウ
・ワンタッチウインカー
・ヘッドライトオートオフ機能
・テールゲート連動車速連動オートドアロック
・テールゲート連動、運転席/助手席マスタードアロックスイッチ付パワードアロック
・テレスコピック&チルトステアリング調整機構
・アクティブノイズコントロールインテリア
・運転席8ウェイパワーシート
・ドライビングポジションシステム
・運転席4ウェイ電動ランバーサポート
・運転席&助手席シートヒーター
・本革巻ステアリングホイール
・アームレスト付センターコンソールボックス
・自動防眩ルームミラー
・室内確認用ミラー付サングラスボックス
・運転席用&助手席用照明付バニティーミラー付サンバイザー
・運転席&助手席シートバックポケット
・6:4分割ダイブダウン リヤシート(5人乗りのみ)
・6:4分割ダイブダウン セカンドシート(7人乗りのみ)
・リヤシート・セカンドシート センターアームレスト
・跳ね上げ式ベンチタイプ サードシート(7人乗りのみ)
・木目調パネル インストルメントパネル
・木目調パネル センターコンソール
・木目調パネル ドアガーニッシュ
・フロントシート用LEDマップランプ
・フロントシート用LEDルームランプ
・リヤシート・セカンドシート用LEDスポットランプ
・アンビエントランプ
・ラゲッジルームランプ
・タイダウンフック
・ラゲッジルーム コンビニフック
・トノカバー
・運転席/助手席/リヤシート・セカンドシート左右 グラブレール
・リヤシート・セカンドシート左右/センターピラー左右 コートフック
・IRカット/UVカット機能/遮音機能付ハーフシェード付フロントウインドウガラス
・IRカット/スーパーUVカット/撥水機能付フロントドアガラス
・高熱線吸収/UVカット機能付プライバシー リアドアガラス
・高熱線吸収/UVカット機能付プライバシー リアクォーターガラス
・高熱線吸収/UVカット機能付プライバシー テールゲートガラス
・親水/ヒーテッドドアミラー
・熱線入りフロントウインドウ
・LEDウインカー付、オートリトラミラー電動格納式リモコンカラードドアミラー
・クロームメッキモール付ドアロアガーニッシュ
・アクセサリーランプ機能付導光タイプLEDポジションランプ
・LEDリアコンビネーションランプ
・カラードテールゲートスポイラー
・ミスト機構付、雨滴検知式車速連動間欠/バリアブル間欠フロントワイパー
・リバース連動ウオッシャー付間欠リアワイパー
・シャークフィンアンテナ
・フロアアンダーカバー
・蓄冷エバポレーター
・本革巻セレクトレバー
・フロアボード
・エキパイフィニッシャー
・パドルレバー
など
●「EX・Masterpiece」グレードの主な装備
「EX」グレードの装備に加えて・・・
・ハンズフリーアクセスパワーテールゲート
・電動パノラミックサンルーフ
・本革シート
・専用インテリア
・助手席4ウェイパワーシート
・ルーフレール
が追加されています。
2リッターハイブリッドモデル
・HYBRID EX グレード(2WD・4WD)(5人乗り)
・HYBRID EX・Masterpiece グレード(2WD・4WD)(5人乗り)
●「HYBRID EX」グレードの主な装備
・HondaSENSING:衝突軽減ブレーキ
・HondaSENSING:誤発進抑制機能
・HondaSENSING:歩行者事故低減ステアリング
・HondaSENSING:路外逸脱抑制機能
・HondaSENSING:渋滞追従機能付アダプティブ・クルーズ・コントロール
・HondaSENSING:車線維持支援システム
・HondaSENSING:先行車発進お知らせ機能
・HondaSENSING:標識認識機能
・HondaSENSING:オートハイビーム
・ブラインドスポットインフォメーション
・ドライバー注意力モニター
・アジャイルハンドリングアシスト
・運転席用i-SRSエアバッグシステム
・助手席用i-SRSエアバッグシステム
・フロントシート用i-サイドエアバッグシステム
・フロントシート、リヤシート(セカンドシート)対応サイドカーテンエアバッグシステム
・インラインタイプLEDヘッドライト
・LEDアクティブコーナリングライト
・LEDフォグライト
・プリズムアンダーミラー
・VSA
・EBD付ABS
・エマージェンシーストップシグナル
・ヒルスタートアシスト機能
・電子制御パーキングブレーキ
・オートブレーキホールド機能
・エコアシスト
・アイドリングストップシステム
・イモビライザー
・セキュリティーアラーム
・リンクアップフリー付Hondaインターナビ
・ETC2.0車載器
・8スピーカー(4スピーカー+4ツィーター)
・充電専用USBジャック
・DC12Vアクセサリーソケット
・マルチインフォメーション・ディスプレイ
・Hondaスマートキーシステム&パワースイッチ
・アレルフリー高性能脱臭フィルター付プラズマクラスター技術搭載左右独立温度コントロール式フルオート・エアコンディショナー
・リアエアコンアウトレット
・リアヒーターダクト
・全ドアワンタッチ式パワーウインドウ
・ワンタッチウインカー
・ヘッドライトオートオフ機能
・テールゲート連動車速連動オートドアロック
・テールゲート連動、運転席/助手席マスタードアロックスイッチ付パワードアロック
・テレスコピック&チルトステアリング調整機構
・アクティブノイズコントロールインテリア
・運転席8ウェイパワーシート
・ドライビングポジションシステム
・運転席4ウェイ電動ランバーサポート
・運転席&助手席シートヒーター
・本革巻ステアリングホイール
・アームレスト付センターコンソールボックス
・自動防眩ルームミラー
・室内確認用ミラー付サングラスボックス
・運転席用&助手席用照明付バニティーミラー付サンバイザー
・運転席&助手席シートバックポケット
・6:4分割ダイブダウン リヤシート
・リヤシート センターアームレスト
・木目調パネル インストルメントパネル
・木目調パネル センターコンソール
・木目調パネル ドアガーニッシュ
・フロントシート用LEDマップランプ
・フロントシート用LEDルームランプ
・リヤシート用LEDスポットランプ
・アンビエントランプ
・ラゲッジルームランプ
・タイダウンフック
・ラゲッジルーム コンビニフック
・トノカバー
・運転席/助手席/リヤシート左右 グラブレール
・リヤシート左右/センターピラー左右 コートフック
・IRカット/UVカット機能/遮音機能付ハーフシェード付フロントウインドウガラス
・IRカット/スーパーUVカット/撥水機能付フロントドアガラス
・高熱線吸収/UVカット機能付プライバシー リアドアガラス
・高熱線吸収/UVカット機能付プライバシー リアクォーターガラス
・高熱線吸収/UVカット機能付プライバシー テールゲートガラス
・親水/ヒーテッドドアミラー
・熱線入りフロントウインドウ
・LEDウインカー付、オートリトラミラー電動格納式リモコンカラードドアミラー
・クロームメッキモール付ドアロアガーニッシュ
・アクセサリーランプ機能付導光タイプLEDポジションランプ
・LEDリアコンビネーションランプ
・カラードテールゲートスポイラー
・ミスト機構付、雨滴検知式車速連動間欠/バリアブル間欠フロントワイパー
・リバース連動ウオッシャー付間欠リアワイパー
・シャークフィンアンテナ
・フロアアンダーカバー
・車両接近通報装置
・アクティブサウンドコントロール
・SPORTモードスイッチ
・EVスイッチ
・エレクトリックギアセレクター
・電動サーボブレーキシステム
・減速セレクター
など
●「HYBRID EX・Masterpiece」グレードの主な装備
「HYBRID EX」グレードの装備に加えて・・・
・ハンズフリーアクセスパワーテールゲート
・電動パノラミックサンルーフ
・本革シート
・専用インテリア
・助手席4ウェイパワーシート
・ルーフレール
が追加されています。
ホンダ・CR-Vに搭載されるパワーユニットと動力性能
ホンダ・CR-Vには2種類のパワーユニットが設定されています。
●1.5リッターターボエンジン
・エンジン型式:L15B型
・エンジン排気量:1496cc
・シリンダー配列:直列
・シリンダー数:4気筒
・バルブ構造:DOHC16バルブ
・燃料供給:筒内直接噴射
・過給器:ターボチャージャー
◆スペック
・最大出力:190ps/5600rpm
・最大トルク:24.5kgf・m/2000rpm~5000rpm
・1リッターあたりのパワー:約126ps
・パワーウェイトレシオ:約8.8kg/ps
このパワーユニットは1.5リッターターボエンジンモデルに搭載されているエンジンで、このモデル以外にもステップワゴンやステップワゴン・スパーダ、ヴェゼル、ジェイド、シビックなどにも採用されています。
このエンジンは、中型モデルとしては2リッターNAエンジンに対する「ダウンサイジングターボエンジン」といった位置にいるもので、低燃費のためのターボエンジンとしての扱いを受けます。
ダウンサイジングターボエンジンとは、燃費性能を向上させるためにエンジン排気量に比例して量が決まる燃料噴射量を少なくするためにエンジン排気量を基準となるエンジンより小さくして、絶対的な燃費性能を向上させる。
しかし、エンジン排気量を小さくしてしまうとパワーもダウンしてしまうので、そのパワーダウン分のパワーを低過給圧のターボチャージャーで補って、基準とするエンジンと同等レベルのパワーを持たせるといったエンジンです。
もちろんターボチャージャーで過給すればその分だけ燃料噴射量を追加しなければなりませんがそれでも基準とするエンジンよりは少なくて済み、それが最終的に燃費性能の向上につながります。
そんな感じ採用されたダウンサイジングターボエンジンですが、このCR-Vに搭載されているものは燃費性能の向上だけでなく、モアパワーも狙ったターボエンジンとしても機能させているようです。
CR-Vは、中型大衆モデルですのでだいたい2リッターNAエンジンを搭載することが多く、そのパワースペック的にも150ps前後が標準になるのですが、このCR-Vに搭載されているエンジンは他の同型エンジンを搭載しているモデルよりもパワーアップされた190psというパワーを発揮させています。
ただ、だからといってとんでもない加速性能を持っているかといった層ではなく、約1.7トンにもなる重たい車体がそれを阻害しています。
それでも街乗りや郊外の幹線道路などでは十分なパワーでストレスの無い走りができると思います。
※パワーユニットの評価:★★★☆☆(3)
●2リッターNAエンジン+ハイブリッドシステム
○エンジン
・エンジン型式:LFA型
・エンジン排気量:1993cc
・シリンダー配列:直列
・シリンダー数:4気筒
・バルブ構造:DOHC16バルブ
・燃料供給:ポート噴射
・特別な機能:可変バルブタイミング機構によるミラーサイクル制御
○電気モーター
・電気モーター形式:H4型
○ハイブリッドシステム:SPORT HYBRID i-MMD
○ハイブリッドバッテリー:リチウムイオンバッテリー
◆スペック
○エンジン
・最大出力:145ps/6200rpm
・最大トルク:17.8kgf・m/4000rpm
○電気モーター
・最大出力:184ps
・最大トルク:32.1kgf・m
○システムパワー:約184ps
・1リッターあたりのパワー:約92ps
・パワーウェイトレシオ:約9.2kg/ps
このパワーユニットは、「SPORT HYBRID i-MMD」と呼ばれるハイブリッドシステムで、CR-Vの2リッターハイブリッドモデル以外にもステップワゴン・スパーダやアコード、インサイト、オデッセイなどといったモデルにも採用されています。
「SPORT HYBRID i-MMD」は「SPORT HYBRID i-DCD」やトヨタのTHS-IIなどといったハイブリッドシステムとはちょっと違う構造と制御を行うもので、それらのハイブリッドシステムが行う「エンジンと電気モーターの同時利用による走行」がなく、電気モーターだけで走るのか、エンジンだけで走るのかといったように全く別々な使い方をします。
通常はバッテリー内に蓄えてある電気を使って電気モーターだけ走り、パワーが必要な時はエンジンによって発電された電気を使って電気モーターだけで走る(もっとパワーが欲しい時はバッテリーの電気も同時使う)、そしてスピードの変化が少ない高速レンジではエンジンだけで走るといった形で走るのです。
バッテリー内の電気量が少ないと電気モーターで走っている時でもエンジンがかかり発電することはありますが、エンジンと電気モーターを同時に使って、それでタイヤを回すというこ都はありません。
そのため、システムパワーもエンジンと電気モーターとの複合的なものではなく、パワーの大きな電気モーターのパワースペックがシステムパワーとして扱われます。
そのパワーは184ps、中型大衆モデルとしては中々パワーですが、重量があるため思ったほど過激な走りはできません。
峠をアタックしても重たいボディが災いしてコーナーの出口での加速は鈍重で、なかなかスピードが乗っていきません。
街乗りレベルの走りであれば十分ですが、それ以上を望むとなるとこのハイブリッドモデルではなく1.5リッターターボエンジンモデルの方がいいかもしれません。
※パワーユニットの評価:★★★★☆(4)
ホンダ・CR-Vに採用されているトランスミッション
●電気式無段変速機
諸元表などにはハイブリッドモデル用のトランスミッションとして「電気式無段変速機」が採用されていることがになっていますが、ハイブリッドシステムの構造上、トランスミッションのようなものは付けられていません。
ただ、動力の切り替えや発電機の制御に使うギヤボックスが付けられているのでそのことを指しているでしょう。
●CVT
これは1.5リッターターボエンジンモデルに採用されているトランスミッションで、ステップワゴンシリーズやシビック、ジェイドなどと全く同じもので、変速幅すらも全く同じです。
構造は特にこれといって特徴のない、どの自動車メーカーにもあるごく普通のCVTで、2つのプーリーと金属製のベルト、そしてトルクコンバーターを持つよくあるCVTです。
走行性能に与える影響も良いことは全くなく、金属ベルトがプーリーの上をズルズルと滑ることからおこるパワーロス、ドライブフィールの悪化、加速不良などといったせっかくのハイパワーを無駄にするような、パワーを活かすことができないものとなってしまっています。
特にこのモデルは重量が重たいので加速時のモッサリ感を非常に強く感じることになります。
残念ですが最悪のトランスミッションであることには違いないようです。
※トランスミッションの評価:☆☆☆☆☆(0)
ホンダ・CR-Vの走行性能を決める構造
ホンダ・CR-Vのボディ剛性を決めるプラットフォーム・シャシー
CR-Vは海外では2015年から、日本では2017年7月から発売されているFC/FK型シビックをベースにして、ホイールベースを少しばかり短くしたモノコックフレーム用プラットフォームを使って作られている車でホイールベース以外はシビックのものと全く同じです。
「シビックのクロスオーバーSUV」ということもいえるぐらいプラットフォームはほとんど同じです。
このプラットフォームは、他のホンダのプラットフォーム、シャシーと同様に非常に剛性、強度、耐久性が強く、仮に間違って「なんちゃってクロスオーバーSUV」であることを忘れて、クロスオーバーSUVのようにオフロード走行をしてしまってもサスペンションは持ちませんがシャシーやフレームはびくともしません。
長年乗ってもトヨタやダイハツの車のようにボディがよれてまっすぐ走らない、あちこちからキシミ音がしてくるといったことはないでしょう。
※ボディ剛性の評価:★★★★★(5)
ホンダ・CR-Vの走りの質を決めるサスペンション構造
CR-Vのサスペンション構造はベースモデルのシビックシリーズと全く同じ・・・
・フロントサスペンション:マクファーソンストラット
・リヤサスペンションは:マルチリンク
が採用されています。
違うとすれば、ロードクリアランスを最大で約75mmほど高める形になったコイルスプリングの有効長、自由長だけです。
それ以外はほぼ同じといえます。
通常、こういったサスペンション構造、特にリヤサスペンションのマルチリンクはアーム類が多くなることから壊れやすい、そして構造的なものとしてサスペンションストロークを多く取ることができないので、クロスオーバーSUVのようなオフロード走行も考えられるモデルには採用されないもので、採用されてもオフロード走行で全く役に立たないもので終わることが多いのですが、ホンダのサスペンション構造は強度も剛性もしっかりあって壊れにくいですし、サスペンションストロークも多く取りやすい構造となっているので、クロスオーバーSUVでも十分使うことができるのです。
なのでクロスオーバーSUV以下の「なんちゃってクロスオーバーSUV」でオンロードしか走れないCR-Vにおいても十分すぎるサスペンション構造といっていいでしょう。
ただ、サスペンションセッティングにしても液封コンプライアンスブッシュの使用にしても振幅感応型ダンパーの採用にしても全てにおいてオンロード走行で有効なものとなっているところが非常に残念です。
腐ってもクロスオーバーSUVなのですからそういったこともきちんと考えないといけません。
クロスオーバーSUVのサスペンションとしては褒められません。
※サスペンション構造の評価:★★☆☆☆(2)
ホンダ・CR-Vのストッピングパワーを生み出すブレーキシステム
CR-Vのブレーキシステムは意外と贅沢で・・・
・フロント:2ポットフローティングキャリパー+φ320mmベンチレーテッドディスク ディスクブレーキ
・リヤ:1ポットフローティングキャリパー+φ310mmソリッドディスク ディスクブレーキ
となっています。
対向ピストンキャリパーといったところまではいきませんが、フロントは2ポットキャリパーですし、ブレーキローターの径も比較的大きめにされていて中々好感が持てます。
パワーもそれなりにありますし重量がありますので、これくらいの容量がなければ安全性を確保できません。
ただ実際に運転してみると分かるのですが、これでも効き目イマイチと感じることが多々あります。
下り坂、5人乗車でのゴーストップ、峠道などではブレーキペダルを踏む足に力が入ってしまうことがしばしばです。
※ブレーキシステムの評価:★★☆☆☆(2)
ホンダ・CR-Vに搭載されている4WDシステム
CR-VがクロスオーバーSUVではなく「なんちゃってクロスオーバーSUV」とされてしまう理由のひとつがこの4WDシステムです。
クロスオーバーSUVは、あくまでも「モノコックフレームを使って作られたSUV」ということであって、SUVが求められる「ある程度のオフロード走行性能」は持っていなければなりません。
そうなると必ず必要になってくるのがオフロードでのトラクションを確実に確保することができる4WDシステムなのですが、このCR-Vには「リアルタイムAWD」というスタンバイ4WDしか与えられていないのです。
スタンバイ4WDというのは軽自動車などにも採用されているいわゆる「生活四駆」と呼ばれるもので日常生活の中で偶然出会ってしまったスリッピーな路面を何とか回避するための4WDシステムです。
そのためトラクション性能はかなり低く、「2WDよりはちょっとはまし」レベルのトラクション性能しか持っていないのです。
機能的にも通常は2WD状態で走り、駆動輪が空転した時だけ4WDになるといった感じです。
この「リアルタイムAWD」は、電気モーター駆動のオイルポンプでもたらされる油圧で湿式多板クラッチカップリングを制御してFF状態と4WD状態、そして細かい制御はできませんがその通過点として不均等な前後トルク配分を持たせることができるようになっているもので、このシステムも通常はFF状態で走り、フロントタイヤが空転した時、空転しそうなシチュエーションであると判断された時だけ、4WD状態になるといった軽自動車などによく採用されているビスカスカップリング式のスタンバイ4WDよりは多機能ですが、それでもFF状態が基準である時だけ4WD状態になるといった点は何も変わりはありません。
クロスオーバーSUVだったら、最低でも常に4WD状態で走ることができるセンターデフ式のフルタイム4WDを備えていなければいけません。
なのでこの車はクロスオーバーSUVではなく「なんちゃってクロスオーバーSUV」と呼ばれてしまうのです。
ちなみに4WDモデルではなく2WDモデルを買った方・・・そういった方はクロスオーバーSUVすら必要ないと思います。
※4WDシステムの評価:★☆☆☆☆(1)
ホンダ・CR-Vの燃費性能
ホンダ・CR-Vのカタログ燃費と実燃費
●1.5リッターターボエンジンモデル(2WDモデル)
・カタログ燃費(JC08モード):最大15.8km/L
・実燃費:約11km/L
※燃費性能の評価:★★☆☆☆(2)
●1.5リッターターボエンジンモデル(4WDモデル)
・カタログ燃費(JC08モード):最大15.0km/L
・実燃費:約10km/L
※燃費性能の評価:★★☆☆☆(2)
●ハイブリッドモデル(2WDモデル)
・カタログ燃費(WLTCモード):最大21.2km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・市街地):最大21.0km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・郊外):最大22.1.0km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・高速道路):最大20.7km/L
・実燃費:約19km/L
※燃費性能の評価:★★★★☆(4)
●ハイブリッドモデル(4WDモデル)
・カタログ燃費(WLTCモード):最大20.2km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・市街地):最大19.1km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・郊外):最大21.6km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・高速道路):最大19.8km/L
・実燃費:約17km/L
※燃費性能の評価:★★★★☆(4)
ホンダ・CR-Vに採用されている低燃費装備
●1.5リッターターボエンジンモデル
・アイドリングストップ機構
・可変バルブタイミング機構
・CVT
・電動パワーステアリング機構
・オルタネーター制御
・直噴エンジン
●ハイブリッドモデル
・ハイブリッドシステム
・ミラーサイクル制御
・可変バルブタイミング機構
・電動パワーステアリング機構
・充電制御
・アイドリングストップ機構
ホンダ・CR-Vのライバルモデル比較
ホンダ・CR-Vのライバルとなるのはトヨタ・UX
CR-Vは1.5リッターターボエンジンモデルと2リッターハイブリッドモデルを擁する「なんちゃってクロスオーバーSUV」ですが、そういったパワーユニットを持つ「なんちゃってクロスオーバーSUV」は非常に少なく、唯一存在するのがトヨタのUXだけとなります。
トヨタのUXはトヨタ・レクサス店専売モデルとなっているモデルで、プリウス兄弟モデルの中の1台となります。
プリウス兄弟モデルに中にはこのUXとC-HRといった2つの「なんちゃってクロスオーバーSUV」がありますが、UXは高額販売を目的としてパワーユニットなども他のプリウス兄弟モデルよりグレードアップさせ、内装や外観で高級感を出した「なんちゃってクロスオーバーSUV」、C-HRは完全オンロード向きの廉価「なんちゃってクロスオーバーSUV」といった住み分けがされています。
モデルバリエーションは2リッターNAエンジンモデルと2リッターハイブリッドモデルの2つがあり、ちょうどCR-Vと同じ2リッターハイブリッドモデルがありますのでそのモデルで比較してみたいと思います。
●ホンダ・CR-Vの概要
・カテゴリー:中型クロスオーバーSUV(なんちゃってクロスオーバーSUV)
・車格:中型大衆モデル
・エンジン排気量:約2リッター
・パワーユニット形式:LFB型+H4 SPORT HYBRID i-MMD
・比較対象グレード:「EX」グレード
●トヨタ・UXの概要
・カテゴリー:中型クロスオーバーSUV(なんちゃってクロスオーバーSUV)
・車格:中型高額大衆モデル
・エンジン排気量:約2リッター
・パワーユニット形式:M20A-FXS型+3NM+1MM リダクション機構付きTHS-II
・比較対象グレード:UX250h ベースグレード
ホンダ・CR-Vとトヨタ・UXのパワースペック比較
●ホンダ・CR-V
・システムパワー:約184ps
●トヨタ・UX
・システムパワー:約184ps
※パワースペック比較結果
偶然にも全く同じシステムパワーとなりました。
走りも似たようなものです。
ホンダ・CR-Vとトヨタ・UXの燃費性能比較
●ホンダ・CR-V
・カタログ燃費(WLTCモード):最大20.2km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・市街地):最大19.1km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・郊外):最大21.6km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・高速道路):最大19.8km/L
・実燃費:約17km/L
●トヨタ・UX
・カタログ燃費(WLTCモード):最大22.8km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・市街地):最大22.0km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・郊外):最大23.4km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・高速道路):最大22.7km/L
・実燃費:約13km/L
※燃費性能比較結果
やはりカタログ燃費はトヨタのUXの方が優れていて、実燃費はホンダのCR-Vが優れているというトヨタのモデルと比較した時によくありがちなパターンになりました。
それにしてもUXの実燃費はハイブリッドモデルにしては悪いです。
ホンダ・CR-Vとトヨタ・UXの販売価格帯比較
ここではハイブリッドモデルの全グレードの販売価格で比較してみたいと思います。
●ホンダ・CR-V
約385万円~約444万円
●トヨタ・UX
約459万円~約545万円
※販売価格帯比較結果
同じような性能なのにこれだけの差がつきました。
そもそもトヨタ・レクサス店は安い車を飾り立ててそれを高く売るところですので、UXがこんなに高くなっても不思議ではありません。
無駄な買い物だと思います。
まとめ
ホンダの車はどのモデルも性能重視で非常に質の高いモデルばかりであると思っていましたが、ここ最近のクロスオーバーSUVブームに焚きつけられて発売されたクロスオーバーSUVはどれもがっかりさせられます。
それでも格下モデルのヴェゼルはフィット兄弟モデルということである程度は理解できますが、ホンダのクロスオーバーSUVの中で一番上のクラスにいるCR-Vがこんな作りになっているのはかなり残念です。
多分これは、ヴェゼルやCR-Vを開発した人が悪いということではなく、ホンダ自体がクロスオーバーSUVを作る技術がないのだと思います。
どの自動車メーカーにおいても得手不得手があるように、このホンダもスポーツモデルやコンパクトカーは得意だがクロスオーバーSUVは不得意であるようです。
良いパワーユニット、良いプラットフォームを持っているのにそれを活かすことができていないクロスオーバーSUV・・・いや「なんちゃってクロスオーバーSUV」、CR-Vはきっとそんな車だと思います。
※総合評価:★★☆☆☆(2)