市販されている自動車は、例えばセダンモデルとかミニバンとか言った形でその車の用途や性能を計り知ることができる1つのカテゴリーに属した形で販売されることになるものですが、中には複数のカテゴリーの要素を持つモデルが存在します。
その1台がこの三菱のデリカD:5というモデルです。
ではこのモデルがどういったカテゴリーに属する車なのか、どういう車なのかを検証していきたいと思います。
※ご注意
ここでは三菱・デリカD:5の自動車としての具体的な性能(動力性能や走行性能など)とこの車を自動車メーカーがどういう風に作り、どういった形で販売しているのかということについてだけ書かれており、個人の好みやセンスによって評価が変わる見た目のエクステリアデザインやインテリアデザイン、使い勝手などには一切触れていません。
目次
今も昔もSUVの三菱・デリカD:5
デリカD:5は2007年に発売されたモデルで、デリカ・スターワゴン、デリカ・スペースギアという歴史を辿って進化してきた末に発売されたモデルです。
おおもとのモデルとなるデリカ・スターワゴンは三菱のワンボックスカーシリーズであるデリカのバンモデルの4WDを始まりとし、その後ワゴンモデルを作った際に発売されたモデルで、ピックアップトラックのフォルテ仕込みのラダーフレームとパートタイム4WDシステム、ディーゼルターボエンジンを備えたワンボックスバン、ワンボックスワゴンでありながらもSUV(当時はSUVという言葉がなかったため単に『4WD』などと呼ばれていた)としての性能も持たされていました。
その後、1994年にデリカシリーズがモデルチェンジしたことでデリカ・スターワゴンは、まだまだ新鮮な言葉だった「ミニバン」として作り変えられ、名称もデリカ・スペースギアに変更となりました。
ちょうどその頃、1999年にデリカのバンモデル、トラックモデルが自社生産を終了し、マツダ・ボンゴのOEMモデルとなり、デリカといえばワゴンモデルのデリカ・スペースギアだけとなったのです。
そして2007年にワゴンモデルだけとなったデリカシリーズがモデルチェンジされ、デリカシリーズで5代目となるデリカD:5が発売されたということになります。
このモデルは、先にアウトランダーで使用されていた三菱とDCXで共同開発されたGSプラットフォームを中型モデル向けプラットフォームに改良して作られたPMプラットフォームをつかって作られているのですが、デリカ・スターワゴン、デリカ・スペースギア同様の優れたオフロード走行性能を持たせ、その走りに耐えられるように強度や剛性を増すためにPMプラットフォームのシャシー部にラダーフレームを収めたビルトインラダーフレーム構造を取ることになりました。
これによってプラットフォーム自体はアウトランダーやRVR、エクリプス・クロスなどと同じとなりますが、実際のシャシーの構造はこのデリカD:5だけ、かなり強化されたものが採用されているということになります。
4WDシステムはパートタイム4WDではないものの、アウトランダーに採用されていた車両運動統合制御システム「S-AWC」の一部となる「電子制御4WD」と呼ばれているセンターデフ付きフルタイム4WDが採用されており、先代モデルのパートタイム4WDと同等レベルの悪路走破性を持っています。
このことからこのデリカD:5は、見た目は3列シートを持つ中・大型トールミニバンとなりますが、その中身は完全にSUV(ラダーフレームを使っているためクロスオーバーSUVではない)であるということがわかります。
実はこの形はデリカ・スターワゴン時代からずっと変わっておらず、ミニバン(デリカ・スターワゴン時代はワンボックスワゴンと呼ばれていた)とSUV(デリカ・スターワゴン時代は単に『4WD』と呼ばれていた)という2つの異なる性質を持つカテゴリーに属する車として作られてきました。
このスタイルは、今も昔もこのデリカシリーズにしかなく、現在でもデリカD:5は唯一のミニバン型SUVという位置にいるモデルとなっています。
モデルチェンジではない、ビッグマイナーチェンジを受けたデリカD:5
デリカD:5は2007年に発売されたモデルで、2019年時点でかれこれ12年も経つのですがまだ一度もモデルチェンジを行っていません。
多分、こういう話をしますと「2019年の2月に新しいモデルが出ているではないか」という方が出てくると思います。
実は2019年の2月に行われたのはモデルチェンジではなく、ビッグマイナーチェンジです。
それもモデルによって変更箇所、変更規模が違うマイナーチェンジを受けたのです。
まずガソリンエンジンモデルは小変更レベルの装備の見直しとグレード構成の変更が行われました。
次にディーゼルエンジンモデルですが、こちらは前後のデザインを中心に大幅変更が行われ、主な変更点としてフロントバンパー、リヤバンパー、フロントグリル、ヘッドライトアッセンブリー、リヤコンビネーションランプ、リヤハッチガーニッシュなどが新しいものに変えられています。
特にフロント周りのデザインががらりと変わっているので、このことから「モデルチェンジした」と勘違いしてしまう方が出てきてしまうのだと思いますが基本的な部分やボディパネルなどはそれまでのものと全く同じです。
それからディーゼルエンジンモデルにはドレスアップモデルとしてアーバンギヤが新たに用意されました。
このモデルは、SUVテイストが非常に強いディーゼルエンジンモデルに対して、オンロード走行に特化したモデル、よりミニバンに寄せた形になるように内外のデザインに手を加えたものです。
これによってデリカD:5は、ガソリンエンジンモデル、ディーゼルエンジンモデル、アーバンギヤと呼ばれるドレスアップモデルという3種類のモデルを構えることになりました。
三菱・デリカD:5のこれまでの出来事(2019年10月時点)
●初代モデル CV1W系型 2007年1月発売
・2007年5月 2WDモデルの追加 「ROADEST」モデルの追加
・2007年10月 「ROADEST」モデルに4WDモデルの追加
・2007年12月 「CHAMONIX」モデルの追加
・2008年5月 マイナーチェンジ デザインの小変更 「M-Power package」「ROADESTカスタマイズパッケージB」を追加
・2008年10月 「CHAMONIX」モデルの継続販売
・2008年12月 マイナーチェンジ デザインの小変更 4WDモデルに寒冷地仕様が標準装備 「C2 M」グレードの追加
・2009年2月 「EXCEED」の追加
・2009年7月 「EXCEED II」の追加
・2009年11月 4WDモデルのみマイナーチェンジ デザインの小変更 仕様変更
・2009年12月 2WDモデルのみマイナーチェンジ デザインの小変更 仕様変更
・2010年6月 マイナーチェンジ デザインの小変更
・2010年7月 「ROADEST Limited Edition」の追加
・2010年10月 「CHAMONIX」モデルの継続販売
・2010年12月 マイナーチェンジ デザインの小変更 「Navi Collection M」の追加
・2011年12月 マイナーチェンジ デザインの小変更 2WDモデルのエンジンを4J11型へ変更 「オートストップ&ゴー」の採用
・2012年7月 マイナーチェンジ デザインの小変更 仕様変更
・2012年12月 マイナーチェンジ デザインの小変更 仕様変更 4WDモデルに4N14型ディーゼルターボエンジンの採用
・2014年1月 「ROYAL EXCEED」の追加
・2014年5月 「M-Limited」の追加
・2014年8月 一部改良
・2014年12月 「CHAMONIX」モデルの継続販売
・2015年11月 一部改良 「CHAMONIX」モデルの継続販売 「ROADEST D-Power package」の追加
・2016年10月 「CHAMONIX」モデルの継続販売 「ROADEST ROYAL TOURING」の追加
・2017年4月 一部改良 「ACTIVE GEAR」の追加
・2017年10月 「CHAMONIX」モデルの継続販売
・2018年4月 一部改良 デザインの小変更 「JASPER」の追加 「ROADEST」の廃止
・2019年2月 ビッグマイナーチェンジ ディーゼルエンジンモデルのデザインの大幅変更 「URBAN GEAR」モデルの追加 ガソリンエンジンモデルのグレード構成の変更 一部改良
三菱・デリカD:5が属するカテゴリー
●車格:中・大型大衆モデル
●用途・目的:生活車、レジャー用
●車両カテゴリー:中・大型ミニバン 中・大型SUV
●エンジン排気量クラス:2リッタークラス、2.4リッタークラス、2.2リッターディーゼルターボクラス
三菱・デリカD:5のオーナー層
●年齢層:30歳ぐらいから70歳ぐらいまで
●性別:男性
●経済力:富裕層(新車購入)、高収入層(新車購入)、大衆層(新車購入)、低収入層(中古車購入)
●その他:ミニバンユースよりSUVユースの方が多い
三菱・デリカD:5の車体の構成・選択肢
●パワーユニット
・ガソリンエンジン
・ディーゼルエンジン
●トランスミッション
・8速オートマチックトランスミッション
・CVT
●エンジン・ドライブトレーンレイアウト
・FF
・センターデフ付きフルタイム4WD
●サスペンション構造
・フロントサスペンション:マクファーソンストラット(コイルスプリング)
・リヤサスペンション:マルチリンク(コイルスプリング)
●ブレーキシステム
・フロント:ベンチレーテッドディスク ディスクブレーキ
・リヤ:ソリッドディスク ディスクブレーキ
●ベースモデル
・なし
●兄弟車
・アウトランダー
三菱・デリカD:5のモデル構成とグレード構成
デリカD:5には外観とパワーユニットの違いによる4つのモデルがあります。
2リッターガソリンエンジンモデル
このモデルには2つのグレードが用意されています。
・M-Limited package グレード(2WD)(8人乗り)
・G-Limited package グレード(2WD)(8人乗り)
●「M-Limited package」グレードの主な装備
・メッキ フロントグリル
・フロントバンパープロテクター
・樹脂フェンダー
・カラード アウタードアハンドル
・カラード ターンランプ付電動格納式リモコンドアミラー
・ディスチャージヘッドライト
・UVカット フロントウインドシールドガラス
・フロントウインドシールドシェードバンド
・UVカット フロントドアガラス
・UVカット機能付プライバシー スライドドアガラス
・UVカット機能付プライバシー リヤクォーターガラス
・UVカット機能付プライバシー テールゲートガラス
・サイドアンダーミラー
・前後マッドガード
・ドアガーニッシュ
・ブラック ドアサッシュ
・ハイマウントストラップランプ
・リヤデフォッガー
・単色液晶マルチインフォメーションディスプレイ
・ウレタン ステアリングホイール
・脱臭機能付クリーンエアフィルター付フルオートエアコン
・タコメーター
・シフトポジションインジケーター
・運転席ハイトアジャスター/角度調節式アームレスト付フロントシート
・6:4分割ベンチタイプ セカンドシート
・アームレスト付5:5分割ベンチタイプ サードシート
・スエード調人工皮革「グランリュクス」 シート生地
・リヤマニュアルクーラー
・ルーム&マップランプ
・アッパーグローブボックス
・ボトルホルダー
・カップホルダー
・インパネポケット
・カラード フロントインナードアハンドル
・チャイルドグリップ
・マルチユースフック
・ラゲッジサイドボックス
・スライドドアステップランプ
・チケットホルダー付バニティミラー
・防眩ルームミラー
・ドアコーテシランプ
・格納式アシストグリップ
・乗降用グリップ
・パーソナルランプ
・カーゴランプ
・ラゲッジルームランプ
・ラゲッジフック
・コンビニフック
・テールゲートインナーグリップ
・ドアポケット
・ロアグローブボックス
・インパネロアボックス
・インパネサイドポケット
・インパネセンターアクセサリーボックス
・フロントドアアッパーポケット
・フロアコンソールボックス
・6スピーカー
・ASC(アクティブスタビリティコントロール)
・後退時連動機能付ACL(アクティブコーナリングライト)
・運転席&助手席SRSエアバッグ
・運転席SRSニーエアバッグ
・EDB付ABS
・ヒルスタートアシスト
・エマージェンシーストップシグナルシステム
・CVT空冷オイルクーラー
・オートストップ&ゴー
・助手席側ワンタッチ電動スライドドア
・スライドドアイージークローザー
・キーレスオペレーションシステム
・マルチモードキーレスエントリーシステム
・イモビライザー
・セキュリティアラーム
・オートライトコントロール
・インテリジェントウォッシャー
・ウェルカムライト
・カミングホームライト
・215/70 R16サイズ マッド&スノータイヤ
・16インチ×6.5J スチールホイール
・樹脂製フルホイールキャップ
・ヘッドライトオートカット
・インテリアランプオートカット
・コンフォートフラッシャー
・アクセサリー電源オートカット機能
・車速感応タイプ可変間欠フロントワイパー
・リバース連動機能付間欠リヤワイパー
・チルトステアリング調整機能
・フロントドア/スライドドア パワーウインドウ
・センタードアロック
・足踏み式パーキングブレーキ
など
●「G-Limited package」グレードの主な装備
「M-Limited package」グレードの装備に加えて
・フロントフォグランプ風タウンランプ
・ハイコントラストメーター
・カラー液晶マルチインフォメーションディスプレイ
・パドルレバー
・本革巻きステアリングホイール
・本革巻きセレクターノブ
・リラックスルームイルミネーション
・メッキ フロントインナードアハンドル
・DC12V アクセサリーソケット
・AC100V アクセサリーコンセント
・運転席側ワンタッチ電動スライドドア
・ビルトインETCユニット
・クルーズコントロール
・16インチ×6.5J アルミホイール
が追加されています。
2.4リッターガソリンエンジンモデル
このモデルには2つのグレードが用意されています。
・M-Limited package グレード(4WD)(8人乗り)
・G-Limited package グレード(4WD)(8人乗り)
●「M-Limited package」グレードの主な装備
・メッキ フロントグリル
・フロントバンパープロテクター
・樹脂フェンダー
・カラード アウタードアハンドル
・カラード ターンランプ付電動格納式リモコンドアミラー
・ディスチャージヘッドライト
・UVカット フロントウインドシールドガラス
・フロントウインドシールドシェードバンド
・UVカット フロントドアガラス
・UVカット機能付プライバシー スライドドアガラス
・UVカット機能付プライバシー リヤクォーターガラス
・UVカット機能付プライバシー テールゲートガラス
・サイドアンダーミラー
・前後マッドガード
・ドアガーニッシュ
・ブラック ドアサッシュ
・ハイマウントストラップランプ
・リヤデフォッガー
・単色液晶マルチインフォメーションディスプレイ
・ウレタン ステアリングホイール
・脱臭機能付クリーンエアフィルター付フルオートエアコン
・タコメーター
・シフトポジションインジケーター
・運転席ハイトアジャスター/角度調節式アームレスト付フロントシート
・6:4分割ベンチタイプ セカンドシート
・アームレスト付5:5分割ベンチタイプ サードシート
・スエード調人工皮革「グランリュクス」 シート生地
・リヤマニュアルクーラー
・ルーム&マップランプ
・アッパーグローブボックス
・ボトルホルダー
・カップホルダー
・カラード フロントインナードアハンドル
・チャイルドグリップ
・マルチユースフック
・ラゲッジサイドボックス
・スライドドアステップランプ
・チケットホルダー付バニティミラー
・防眩ルームミラー
・ドアコーテシランプ
・格納式アシストグリップ
・乗降用グリップ
・パーソナルランプ
・カーゴランプ
・ラゲッジルームランプ
・ラゲッジフック
・コンビニフック
・テールゲートインナーグリップ
・ドアポケット
・ロアグローブボックス
・インパネロアボックス
・インパネサイドポケット
・インパネセンターアクセサリーボックス
・フロントドアアッパーポケット
・フロアコンソールボックス
・6スピーカー
・ASC(アクティブスタビリティコントロール)
・後退時連動機能付ACL(アクティブコーナリングライト)
・運転席&助手席SRSエアバッグ
・運転席SRSニーエアバッグ
・EDB付ABS
・ヒルスタートアシスト
・エマージェンシーストップシグナルシステム
・CVT空冷オイルクーラー
・助手席側ワンタッチ電動スライドドア
・スライドドアイージークローザー
・キーレスオペレーションシステム
・マルチモードキーレスエントリーシステム
・イモビライザー
・セキュリティアラーム
・オートライトコントロール
・インテリジェントウォッシャー
・ウェルカムライト
・カミングホームライト
・ドライブモードセレクター
・215/70 R16サイズ マッド&スノータイヤ
・16インチ×6.5J スチールホイール
・樹脂製フルホイールキャップ
・ヘッドライトオートカット
・インテリアランプオートカット
・コンフォートフラッシャー
・アクセサリー電源オートカット機能
・車速感応タイプ可変間欠フロントワイパー
・リバース連動機能付間欠リヤワイパー
・チルトステアリング調整機能
・フロントドア/スライドドア パワーウインドウ
・センタードアロック
・足踏み式パーキングブレーキ
・寒冷地仕様
など
●「G-Limited package」グレードの主な装備
「M-Limited package」グレードの装備に加えて
・フロントフォグランプ風タウンランプ
・ハイコントラストメーター
・カラー液晶マルチインフォメーションディスプレイ
・パドルレバー
・本革巻きステアリングホイール
・本革巻きセレクターノブ
・リラックスルームイルミネーション
・メッキ フロントインナードアハンドル
・DC12V アクセサリーソケット
・AC100V アクセサリーコンセント
・運転席側ワンタッチ電動スライドドア
・ビルトインETCユニット
・クルーズコントロール
・225/55 R18サイズ マッド&スノータイヤ
・18インチ×7J アルミホイール
が追加されています。
ディーゼルエンジンモデル(標準モデル)
このモデルには4つのグレードが用意されています。
・M グレード(4WD)(8人乗り)
・G グレード(4WD)(7人乗り・8人乗り)
・G-Power Package グレード(4WD)(7人乗り・8人乗り)
・P グレード(4WD)(7人乗り・8人乗り)
●「M」グレードの主な装備
・高輝度シルバー フロントグリル
・スキッドプレート
・シルバー フォグランプベゼル
・テールゲートガーニッシュ
・マルチLEDヘッドライト
・LEDポジションランプ
・フロントフォグランプ風タウンランプ
・リヤコンビネーションランプ
・カラード アウタードアハンドル
・カラード ターンランプ付電動格納式リモコンドアミラー
・サイドアンダーミラー
・樹脂フェンダー
・UVカット フロントウインドシールドガラス
・フロントウインドシールドシェードバンド
・UVカット フロントドアガラス
・UVカット機能付プライバシー スライドドアガラス
・UVカット機能付プライバシー リヤクォーターガラス
・UVカット機能付プライバシー テールゲートガラス
・ブラック ドアサッシュ
・LEDハイマウントストラップランプ
・リヤデフォッガー
・ハイコントラストメーター
・カラー液晶マルチインフォメーションディスプレイ
・パドルレバー
・シルバー加飾 本革巻きステアリングホイール
・シルバー加飾 本革巻きセレクターノブ
・クリーンエアフィルター付左右独立温度コントロール式フルオートエアコン
・運転席ハイトアジャスター/角度調節式アームレスト付フロントシート
・6:4分割ベンチタイプ セカンドシート
・アームレスト付5:5分割ベンチタイプ サードシート
・シートバックダブルポケット
・リラックスルームイルミネーション
・サングラスポケット
・インパネ&ドアトリムアクセントパネル
・メッキ フロントインナードアハンドル
・DC12V アクセサリーソケット
・リヤマニュアルクーラー
・ボトルホルダー
・カップホルダー
・チャイルドグリップ
・マルチユースフック
・スライドドアステップランプ
・チケットホルダー付バニティミラー
・ドアコーテシランプ
・格納式アシストグリップ
・乗降用グリップ
・ルーム&マップランプ
・パーソナルランプ
・カーゴランプ
・ラゲッジルームランプ
・ラゲッジフック
・コンビニフック
・テールゲートインナーグリップ
・フロントドアポケット
・グローブボックス
・インパネロアボックス
・フロアコンソールボックス
・6スピーカー
・ASC(アクティブスタビリティコントロール)
・EDB付ABS
・e-Assist:衝突被害軽減ブレーキシステム
・e-Assist:車線逸脱警報システム
・e-Assist:レーダークルーズコントロールシステム
・e-Assist:オートマチックハイビーム
・運転席&助手席SRSエアバッグ
・運転席SRSニーエアバッグ
・SRSカーテンエアバッグ
・ヒルスタートアシスト
・エマージェンシーストップシグナルシステム
・電動パーキングブレーキ
・ブレーキオートホールド
・オートストップ&ゴー
・車速感応オートドアロック
・助手席側ワンタッチ電動スライドドア
・スライドドアイージークローザー
・キーレスオペレーションシステム
・フロントドア/スライドドア パワーウインドウ
・イモビライザー
・セキュリティアラーム
・オートライトコントロール
・ドライブモードセレクター
・215/70 R16サイズ マッド&スノータイヤ
・16インチ×6.5J アルミホイール
・寒冷地仕様
・マルチモードキーレスエントリーシステム
・ヘッドライトオートカット
・インテリアランプオートカット
・コンフォートフラッシャー
・アクセサリー電源オートカット機能
・インテリジェントウォッシャー
・ウェルカムライト
・カミングホームライト
・車速感応タイプ可変間欠フロントワイパー
・リバース連動機能付間欠リヤワイパー
・チルトステアリング調整機能
・センタードアロック
など
●「G」グレードの主な装備
「M」グレードの装備に加えて・
・キャプテンシートタイプ セカンドシート(7人乗り)
・DC12V アクセサリーソケット
・運転席側ワンタッチ電動スライドドア
・225/55 R18サイズ マッド&スノータイヤ
・18インチ×7J アルミホイール
が追加されています。
●「G-Power Package」グレードの主な装備
「G」グレードの装備に加えて
・運転席パワーシート
・運転席・助手席シートヒーター
・エレクトリックテールゲート
が追加されています。
●「P」グレードの主な装備
「G-Power Package」グレードの装備に加えて
・高輝度シルバー フォグランプベゼル
・メッキ アウタードアハンドル
・メッキ ターンランプ付電動格納式リモコンドアミラー
・ルーフビームガーニッシュ リラックスルームイルミネーション
・マルチアラウンドモニター
・マルチアラウンドモニター付自動防眩ルームミラー
・e-Assist:レーンチェンジアシスト機能付後側方車両検知警報システム
・e-Assist:後退時車両検知警報システム
が追加されています。
ディーゼルエンジンモデル(ドレスアップモデル)
このモデルは「URBAN GEAR」と呼ばれるモデルで、2つのグレードが用意されています。
・G グレード(4WD)(7人乗り・8人乗り)
・G-Power Package グレード(4WD)(7人乗り・8人乗り)
●「G」グレードの主な装備
・高輝度シルバー フロントグリル
・スキッドプレート
・シルバー フォグランプベゼル
・テールゲートガーニッシュ
・マルチLEDヘッドライト
・LEDポジションランプ
・フロントフォグランプ風タウンランプ
・リヤコンビネーションランプ
・カラード アウタードアハンドル
・カラード ターンランプ付電動格納式リモコンドアミラー
・サイドアンダーミラー
・樹脂フェンダー
・UVカット フロントウインドシールドガラス
・フロントウインドシールドシェードバンド
・UVカット フロントドアガラス
・UVカット機能付プライバシー スライドドアガラス
・UVカット機能付プライバシー リヤクォーターガラス
・UVカット機能付プライバシー テールゲートガラス
・ブラック ドアサッシュ
・LEDハイマウントストラップランプ
・リヤデフォッガー
・ハイコントラストメーター
・カラー液晶マルチインフォメーションディスプレイ
・パドルレバー
・シルバー加飾 本革巻きステアリングホイール
・シルバー加飾 本革巻きセレクターノブ
・クリーンエアフィルター付左右独立温度コントロール式フルオートエアコン
・運転席ハイトアジャスター/角度調節式アームレスト付フロントシート
・6:4分割ベンチタイプ セカンドシート(8人乗り)
・キャプテンシートタイプ セカンドシート(7人乗り)
・アームレスト付5:5分割ベンチタイプ サードシート
・シートバックダブルポケット
・リラックスルームイルミネーション
・サングラスポケット
・インパネ&ドアトリムアクセントパネル
・メッキ フロントインナードアハンドル
・DC12V アクセサリーソケット
・リヤマニュアルクーラー
・ボトルホルダー
・カップホルダー
・チャイルドグリップ
・マルチユースフック
・スライドドアステップランプ
・チケットホルダー付バニティミラー
・ドアコーテシランプ
・格納式アシストグリップ
・乗降用グリップ
・ルーム&マップランプ
・パーソナルランプ
・カーゴランプ
・ラゲッジルームランプ
・ラゲッジフック
・コンビニフック
・テールゲートインナーグリップ
・フロントドアポケット
・グローブボックス
・インパネロアボックス
・フロアコンソールボックス
・6スピーカー
・ASC(アクティブスタビリティコントロール)
・EDB付ABS
・e-Assist:衝突被害軽減ブレーキシステム
・e-Assist:車線逸脱警報システム
・e-Assist:レーダークルーズコントロールシステム
・e-Assist:オートマチックハイビーム
・運転席&助手席SRSエアバッグ
・運転席SRSニーエアバッグ
・SRSカーテンエアバッグ
・ヒルスタートアシスト
・エマージェンシーストップシグナルシステム
・電動パーキングブレーキ
・ブレーキオートホールド
・オートストップ&ゴー
・車速感応オートドアロック
・運転席側ワンタッチ電動スライドドア
・助手席側ワンタッチ電動スライドドア
・スライドドアイージークローザー
・キーレスオペレーションシステム
・フロントドア/スライドドア パワーウインドウ
・イモビライザー
・セキュリティアラーム
・オートライトコントロール
・ドライブモードセレクター
・225/55 R18サイズ マッド&スノータイヤ
・18インチ×7J アルミホイール
・寒冷地仕様
・マルチモードキーレスエントリーシステム
・ヘッドライトオートカット
・インテリアランプオートカット
・コンフォートフラッシャー
・アクセサリー電源オートカット機能
・インテリジェントウォッシャー
・ウェルカムライト
・カミングホームライト
・車速感応タイプ可変間欠フロントワイパー
・リバース連動機能付間欠リヤワイパー
・チルトステアリング調整機能
・センタードアロック
など
●「G-Power Package」グレードの主な装備
「G」グレードの装備に加えて
・運転席パワーシート
・運転席・助手席シートヒーター
・エレクトリックテールゲート
が追加されています。
三菱・デリカD:5に搭載されるパワーユニットと動力性能
三菱・デリカD:5には3種類のパワーユニットが設定されています。
●2リッターNAエンジン
・エンジン型式:4J11型
・エンジン排気量:1,998cc
・シリンダー配列:直列
・シリンダー数:4気筒
・バルブ構造:SOHC16バルブ MIVEC
・燃料供給:ポート噴射
◆スペック
・最大出力:150ps/6,000rpm
・最大トルク:19.4kgf・m/4,200rpm
・1リッターあたりのパワー:約75ps
・パワーウェイトレシオ:約11.26kg/ps
このパワーユニットは、ガソリンエンジンモデルの2WDモデル、2リッターガソリンエンジンモデルのみに採用されているエンジンです。
このエンジンは、アウトランダーの2リッターエンジンモデルに搭載されているものと全く同じもので、当初は4B11型エンジンが搭載されていましたが、より燃費性能の優れたエンジンを、ということで4B11型をSOHC化させ、更に吸気バルブのバルブリフト量も可変とするMIVECを搭載した形で作ったこの4J11型に置き換えられました。
スペック的にはよくある2リッターNAエンジンそのもので、特筆して良い部分はありません。
デリカD:5にとっても満足のいくものではありません。
※パワーユニットの評価:★☆☆☆☆(1)
●2.4リッターNAエンジン
・エンジン型式:4B12型
・エンジン排気量:2,359cc
・シリンダー配列:直列
・シリンダー数:4気筒
・バルブ構造:DOHC16バルブ MIVEC
・燃料供給:ポート噴射
◆スペック
・最大出力:170ps/6,000rpm
・最大トルク:23.0kgf・m/4,100rpm
・1リッターあたりのパワー:約70.8ps
・パワーウェイトレシオ:約10.4kg/ps
このパワーユニットは、ガソリンエンジンモデルの4WDモデル、2.4リッターエンジンモデルに搭載されているエンジンです。
このエンジンも4J11型エンジンと同じようにアウトランダーにも搭載されていたものだったのですが、マイナーチェンジの際にこのエンジンを更に低燃費化した4J12型エンジンに変更されたため、現在ではこのデリカD:5だけが搭載モデルとなってしまいました。
ちなみにアウトランダーPHEVにも4B12型エンジンが搭載されていますが、こちらはプラグインハイブリッドシステムにあわせてミラーサイクル制御を取り入れたかたちでデチューンされたものとなっており、構造は同じでもパワースペックが全く違うエンジンとなっています。
2リッターNAエンジンと比べるとエンジン排気量が2.4リッターとなったことで、少しだけパワーもトルクも向上しています。
これで劇的にパワフルになったとは感じることはできませんが、それでもかなり快適な走りができると思います。
※パワーユニットの評価:★★★☆☆(3)
●2.2リッターディーゼルターボエンジン
・エンジン型式:4N14型
・エンジン排気量:2,267cc
・シリンダー配列:直列
・シリンダー数:4気筒
・バルブ構造:DOHC16バルブ
・燃料供給:コモンレール式燃料噴射装置
・過給器:ターボチャージャー
◆スペック
・最大出力:145ps/3,500rpm
・最大トルク:38.7kgf・m/2,000rpm
・1リッターあたりのパワー:約65.9ps
・パワーウェイトレシオ:約13.5kg/ps
このパワーユニットはデリカD:5のすべてのディーゼルエンジンモデル(標準モデル、URBAN GEAR)に搭載されているエンジンです。
このエンジンは、当初はこのデリカD:5にだけ採用されていたものだったのですが、中型クロスオーバーSUVのエクリプス・クロスが発売され、そのモデルにも途中から採用され、搭載モデルが2車種となりました。
一般的に「クリーンディーゼルエンジン」と呼ばれるもので2つの燃料ポンプで燃料を高圧に加圧し、燃料噴射時の状態をより細かい霧状にすることで燃焼効率を高め、それをパワーアップと燃費性能の向上、排気ガスの清浄化につなげるコモンレール式燃料噴射装置と排気ガス内の有害物質を窒素と水分に変化させる尿素SCRシステムを採用したことによって従来のディーゼルエンジンとは全く違いきれいな排気ガスを排出することができるようになっています。
スペックを見るとパワーは145psと意外と低い数字になっていますが、2,000rpmという低回転域で3リッターNAエンジンのトルクと同じレベルの大トルクを発生させるのはさすがディーゼルターボエンジンです。
かなり力強く、街乗り程度のスピードレンジならほとんどアクセルペダルを踏まなくて走れますし、フル定員や荷物を満載した時など車重が重たくなった時でも軽々と走り出すことができます。
デリカシリーズといえば「ディーゼルエンジン」といわれるほどディーゼルエンジンと相性のいい車ですから、デリカD:5に乗るのでしたらぜひとも選びたいパワーユニットだと思います。
ただ欲をいえば、もう少しパワーが欲しかったところです。
※パワーユニットの評価:★★★★☆(4)
三菱・デリカD:5に採用されているトランスミッション
●オートマチックトランスミッション
このトランスミッションは、トルクが太いディーゼルターボエンジン搭載モデルに採用されているもので、8段変速のオートマチックトランスミッションとなります。
多分、三菱としてはディーゼルエンジンモデルにも、ガソリンエンジンモデルと共通でCVTを搭載したかったのだと思いますが、CVTではディーゼルターボエンジンの強大なトルクに耐えられず、強度や耐久性の面が懸念されることから、従来からある電子制御・油圧稼働のオートマチックトランスミッションを採用したものと思われます。
ちなみにこの「8速スポーツモード A/T」はデリカD:5のディーゼルターボエンジンモデル以外にも同じ4N14型エンジンを搭載するエクリプス・クロスにも採用されています。
このオートマチックトランスミッションは三菱では「8速スポーツモード A/T」と呼んでいるものなのですが、その中身は何とルノー・日産・三菱のライバル企業となるトヨタグループ傘下の「アイシンAW」で作られているものです。
純粋に三菱製の車だと思っていたらこんなところにライバル企業のものが使われているというのは意外です。
性能的には問題もなく、トヨタグループの製品にしては耐久性もあるのでモノ自体は安心できるのですが、なんとなく不思議な気がします。
付加機能としてはスポーツモードと呼ばれるマニュアル変速制御が採用されていて、ステアリングコラムに付けられているパドルレバーによってマニュアル変速を利用することができる。
オートマチックトランスミッションにおけるマニュアル変速は、オンロードではエンジンブレーキを多用することだけにしか使いませんが、SUVのデリカD:5では、オフロード走行をする時にかなり有効な手段となります。
※トランスミッションの評価:★★★☆☆(3)
●CVT
このトランスミッションは、2リッターガソリンエンジン、2.4リッターガソリンエンジンを搭載するガソリンエンジンモデルの採用されているもので、三菱では「INVECS-III 6速スポーツモードCVT」と呼んでいます。
このCVTは、同社のアウトランダーやエクリプス・クロスの1.5リッターターボエンジンモデル、RVRなどにも採用されているもので、日産グループ傘下のジャトコで作られています。
構造はいたって普通の金属ベルトとプーリーを使ったベルト式無段変速機にトルクコンバーターを組み合わせたものですが、付加機能としてスポーツモードと呼ばれるいわゆる「疑似有段変速制御」が採用されていて、Dレンジでの変速幅の中で6段変速となる変速比の固定制御が取り入れられています。
スポーツモードを利用しても加速力が高まるわけでもなく、強烈なエンジンブレーキを得ることもできませんが、CVT特有のダラダラしたメリハリの無い走りからは一時的に解放されます。
まあ、どの自動車メーカーにもある普通のCVTです。
ミニバン型のSUVとはいえ、SUVには向かないかもしれません。
※トランスミッションの評価:★☆☆☆☆(1)
三菱・デリカD:5の走行性能を決める構造
三菱・デリカD:5のボディ剛性を決めるプラットフォーム・シャシー
冒頭でも申し上げました通り、このデリカD:5にはGSプラットフォームの改良型となるPMプラットフォームのモノコックフレームにラダーフレームを溶接してくっつけたような形で作られたビルトインラダーフレームが採用されています。
これによってこのデリカD:5は「クロスオーバーSUV」ではなく「SUV」となるわけですが、同じプラットフォームを使うクロスオーバーSUVのアウトランダーやエクリプス・クロス、RVRといったモノコックフレームだけのモデルでも十分なシャシー強度を持っているのに更にこのモデルではラダーフレームが追加された形になっているため、シャシー強度だけでもかなりものを持ちます。
そして更にボディフレームにおいてもAピラー部、Bピラー部、Cピラー部、フレームのリヤエンド部に縦に一周の形で強固な補強フレームを追加して「環状骨格構造」とした「リブボーンフレーム」を採用したことでボディフレームだけでもかなりの剛性が持たされていて、それを強度の高いシャシーと組み合わせたことで、SUVにふさわしいボディ剛性を確保しています。
このボディ剛性は国産ミニバンの中では最強、国産モデルとしてもトヨタの高額セダンモデルを上回るほどのものを持ちます。
そのため、オンロードではサスペンションがよく動き、ロードホールディング性能が高まっていますし、オフロードでも同様にトラクション性能を高めることに繋がっていますし、車体の耐久性を高めることにも貢献しています。
よくできた車体です。
※ボディ剛性の評価:★★★★★(5)
三菱・デリカD:5の走りの質を決めるサスペンション構造
デリカD:5にもPMプラットフォームで標準のサスペンション構造となる
・フロントサスペンション:マクファーソンストラット
・リヤサスペンション:マルチリンク
が採用されています。
このサスペンション構造は、アウトランダーやエクリプス・クロス、RVRなどと同じものですが、構造は同じでもそれらを構成する部品がデリカD:5専用のものとされ、その部品の取り付け位置や方法もこのモデルならではのものが採用されています。
オフロード走行ではリジットサスペンションが有効とされていますが、SUVが走るレベルのオフロードであれば、リジットでなくても4輪独立懸架でも十分ですが、それにはそのサスペンション構造にそれなりのサスペンションストロークが必要となります。
その点、このデリカD:5のサスペンション構造はストロークも豊富ですし、サスペンション構造やサスペンションが取り付けられる部分のシャシーの強度も十分で、オフロード走行にも対応できるものとなっています。
SUVやクロスカントリー4WDモデルに乗ったことがない方からすれば、少々硬さを感じるかもしれませんがこのモデルは見た目はミニバンでも中身はSUVですのでそれがこのモデルにおける標準の状態であると理解してください。
※サスペンション構造の評価:★★★★☆(4)
三菱・デリカD:5のストッピングパワーを生み出すブレーキシステム
ブレーキシステムも実を言うとアウトランダーやエクリプス・クロス、RVRなどと全く同じ
・フロント:1ポットフローティングキャリパー+ベンチレーテッドディスク ディスクブレーキ
・リヤ:1ポットフローティングキャリパー+ソリッドディスク ディスクブレーキ
が採用されています。
パワーはそこそこですが、車両重量然り、車両総重量然り、同じブレーキシステムを使う他のモデルより圧倒的に重たいこのデリカD:5においては少々役不足を感じます。
特に峠道のダウンヒルなどといった下り坂でのブレーキングが繰り返されるような場面では最初のうちは良いのですが、10個のコーナーをクリアしたぐらいから効き目が次第に甘くなっていきます。
運転の仕方やスピードにもよりますが、安心して乗りたいのであれば、ブレーキパッドを社外品の対フェード性の高いものに変えたり、ブレーキキャリパー、ブレーキローターのグレードアップなどを考えた方がいいかと思います。
街乗り程度なら十分ですがレジャーに出かけることが多かったり遠出が多い方は一考の余地ありです。
※ブレーキシステムの評価:★★☆☆☆(2)
三菱・デリカD:5に搭載されている4WDシステム
デリカD:5には「電子制御4WD」と呼ばれるセンターデフ付フルタイム4WDが採用されています。
この4WDシステムは、リヤデファレンシャルギヤの直前に電子制御カップリングと呼ばれる湿式多板クラッチをセンターデフやトランスファーとしておいたもので、その電子制御カップリングの締結力を電気的に制御することでリヤタイヤの駆動力を0からほぼ直結状態に近い形までの間で可変とするものです。
前後トルク配分はインパネのセンター部のセレクターレバーの横にあるダイヤル式のドライブモードセレクターで、「2WD」モード、「4WDオート」モード、「4WDロック」モードから「AWC」のモードを選択する形で決められるようになっています。
各モードの前後トルク配分は以下のようになっています。
・「2WD」モード:「前:100 後:0」でほぼ固定
・「4WDオート」モード:路面状況、運転状況によって「前:100 後:0」から「前:55 後:45」の間で可変
・「4WDロック」モード:「前:55 後:45」でほぼ固定
4WDシステムの機能というわけではありませんが、車両運動統合制御システム「AWC」として、独立したブレーキ制御による疑似LSDやスタビリティコントロールなども強調して制御されることからも更にトラクション性能が向上されています。
※4WDシステムの評価:★★★★★(5)
三菱・デリカD:5の燃費性能
三菱・デリカD:5のカタログ燃費と実燃費
●2リッターガソリンエンジンモデル
・カタログ燃費(JC08モード):最大13.0km/L
・実燃費:約10km/L
※燃費性能の評価:★★★☆☆(3)
●2.4リッターガソリンエンジンモデル
・カタログ燃費(JC08モード):最大10.6km/L
・実燃費:約8km/L
※燃費性能の評価:★★★☆☆(3)
●ディーゼルターボエンジンモデル
・カタログ燃費(WLTCモード):最大12.6km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・市街地):最大9.9km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・郊外):最大12.7km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・高速道路):最大14.2km/L
・実燃費:約9km/L
※燃費性能の評価:★★★☆☆(3)
どれも数字だけを見ると燃費性能が非常に悪いように見えますが、これだけ大きく重たいボディを持っていればこれくらいの燃費性能になるのは至極当たり前のことだと思います。
三菱・デリカD:5に採用されている低燃費装備
●2リッターガソリンエンジンモデル
・アイドリングストップ機構
・可変バルブタイミング機構
・CVT
・オルタネーター制御
・電動パワーステアリング機構
●2.4リッターガソリンエンジンモデル
・可変バルブタイミング機構
・CVT
・オルタネーター制御
・電動パワーステアリング機構
●ディーゼルターボエンジンモデル
・アイドリングストップ機構
・コモンレール式燃料噴射装置
・電動パワーステアリング機構
・オルタネーター制御
三菱・デリカD:5のライバルモデル比較
三菱・デリカD:5のライバルとなるのはマツダ・CX-8
デリカD:5は、国産モデルで唯一となるミニバン型SUVとして作られているモデルで、同等に勝負できる車が存在しません。
ただ、SUVではありませんが「なんちゃってクロスオーバーSUV」であれば、アテンザベースのミニバン型クロスオーバーSUVとなるマツダのCX-8が存在しますので、ここではそのモデルと比較してみましょう。
CX-8は、アテンザベースの海外向けモデルのCX-9と国内向けアテンザを使って作られたロールーフ大型ミニバン型クロスオーバーSUV(正確にはなんちゃってクロスオーバーSUV)でロールーフ大型ミニバン型SUVであるMPVの後継モデルとして2017年に発売されたモデルです。
モデルバリエーションは、2.5リッターNAエンジンモデル、2.5リッターターボエンジンモデル、2.2リッターディーゼルターボエンジンモデルの3種類となります。
ここでは2.2リッターディーゼルターボエンジンモデル同士で比較してみましょう。
●三菱・デリカD:5の概要
・カテゴリー:中・大型ミニバン 中・大型SUV
・車格:中・大型大衆モデル
・エンジン排気量:約2.2リッター
・エンジン形式:4N14型
・比較対象グレード:「P」グレード
●マツダ・CX-8の概要
・カテゴリー:中・大型ミニバン 中・大型クロスオーバーSUV(なんちゃってクロスオーバーSUV)
・車格:中・大型大衆モデル
・エンジン排気量:約2.2リッター
・エンジン形式:SH-VPTS型
・比較対象グレード:「XD」グレード
三菱・デリカD:5とマツダ・CX-8のパワースペック比較
●三菱・デリカD:5
・最大出力:145ps/3,500rpm
・最大トルク:38.7kgf・m/2,000rpm
●マツダ・CX-8
・最大出力:190ps/4,500rpm
・最大トルク:45.9kgf・m/2,000rpm
※パワースペック比較結果
同じぐらいのエンジン排気量でこれだけパワースペックに違いが出たのは単にターボチャージャーのブースト圧の違いによるものです。
三菱・デリカD:5とマツダ・CX-8の燃費性能比較
●三菱・デリカD:5
・カタログ燃費(WLTCモード):最大12.6km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・市街地):最大9.9km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・郊外):最大12.7km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・高速道路):最大14.2km/L
・実燃費:約9km/L
●マツダ・CX-8
・カタログ燃費(WLTCモード):最大15.4km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・市街地):最大12.5km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・郊外):最大15.3km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・高速道路):最大17.5km/L
・実燃費:約12km/L
※燃費性能比較結果
燃費性能もCX-8の方が圧倒的に優れている形になっています。
これはCX-8が後発であること、そしてエンジン自体が徹底した低燃費型ディーゼルエンジンとして開発されているからです。
そこがオフロード走行も考えたSUVのデリカD:5となんちゃってクロスオーバーSUVのCX-8の大きな違いでもあります。
三菱・デリカD:5とマツダ・CX-8の販売価格帯比較
ここでは2.2リッターディーゼルターボエンジンモデル、全モデルの販売価格で比較してみたいと思います。
●三菱・デリカD:5
約384万円~約421万円
●マツダ・CX-8
約367万円~約454万円
※販売価格帯比較結果
CX-8の方がラグジュアリー性が高く、快適装備も満載であるため、車両価格は高めになってしまいます。
後発というのもあるでしょう。
まとめ
この車は一見すると中・大型ミニバンにしか見えませんが、その中身は実はアウトランダーをしのぐ、パジェロと同等レベルのオフロード走行性能を持つSUVです。
なので、この車は一般用途やファミリーカーの「ミニバン」用途として買おうとする方には向きません。
あくまでもアウトドアスポーツやアウトドアレジャーを趣味に持つ方、SUVがどういう車であるかをきちんと理解している方だけが買うことができるものなのです。
ただ単にファミリーカーとして購入するのであれば、予算と相談の上でお手頃価格の車種を選んでも良いと思います。
※総合評価:★★★★☆(4)