国産登録車の中で唯一のライトウェイトオープンスポーツモデルであるマツダ・ロードスターにはハードトップを持つ派生モデルがあります。
それがマツダ・ロードスターRFです。

ここではマツダ・ロードスターRFがどういう車であって、スポーツモデルとしてどれくらいの能力を持っているのかを検証してみたいと思います。

※ご注意
ここではマツダ・ロードスターRFの自動車としての具体的な性能(動力性能や走行性能など)とこの車を自動車メーカーがどういう風に作り、どういった形で販売しているのかということについてだけ書かれており、個人の好みやセンスによって評価が変わる見た目のエクステリアデザインやインテリアデザイン、使い勝手などには一切触れていません。

目次

日本に適したオープンカー、マツダ・ロードスターRF

マツダのロードスターシリーズはいわゆる「オープンカー」と呼ばれるモデルで、天気がいい時などにルーフを開けて風を感じながら走る車です。
「マツダ・ロードスター」というぐらいですので、「オープンカー」という大きなくくりの中では、「ロードスター」に該当するモデルで、オープン状態で乗るのを基本形とし、雨が降った時など必要に応じてルーフを閉じてクローズ状態で走るという使い方をする車であるということです。

確かにこういった使い方をすればさぞかし気持ちがいいドライブができるだろうと思いますが、残念ながら日本国内ではそういった乗り方を十分に満喫することができません。
その理由は日本の気候風土にあります。

日本は世界的に見ても珍しい「四季」がしっかりとある国で、それによってさまざまな環境がもたらされます。

春は気持ちがよい季節ですがスギ花粉がたくさん飛びまわり、春から夏にかけては日本独特の気候である「梅雨」があり、毎日じめじめとして期間が1か月ぐらい続きます。
夏は40度を超える気温にゲリラ豪雨があり、夏から秋にかけては秋雨前線による長雨とここ最近、猛威を振るっている台風があります。
台風シーズンが終わったわずかな期間は快適ですが、冬になると氷点下を記録する気温や雪が降ります。

さらさらに一年中、中国からもたらされるPM2.5や公表されていない有害物質が飛び散っていますし、黄砂も飛んでくるといった具合なのです。

こういった中で、ルーフを開けてオープン状態で走ることできるのは年間でどれくらいの日数があるでしょうか?多分、ほとんどの期間はルーフを閉じた状態で走ることになるでしょう。
それでオープン状態を基本形とするロードスターを購入して乗り回すのは、はっきり言って得策とは言えません。

現実的にも日本の自動車界の中でロードスターを含めたオープンカー、オープンモデルはほとんど売れていませんし、バブル景気によって大ヒットした初代マツダ・ロードスター以外で大ヒットモデルになったオープンカーやオープンモデルはありません。

そこでマツダは、オープンモデルであることには違いはありませんが、ルーフを閉じた状態で走ることを基本形とするマツダ・ロードスターを作ったのです。
それがこのマツダ・ロードスターRFです。

「RF」の「R」は「リトラクタブル式ハードトップ」の頭文字で、引き込み式ハードトップの意味、「F」は「ファストバック」の頭文字で、ルーフを閉じた時に状態がファストバッククーペ形状になるという意味です。

このモデルの車名は「マツダ・ロードスターRF」であって、車体形状を表す「ロードスター」という言葉が入っていますが、ロードスターRFは「ロードスター」ではなく、その形態からすると「クーペカブリオレ」に属します。
「クーペカブリオレ」は、「ルーフを閉じた時の形状がクーペとなるカブリオレ」で基本となる形状は「カブリオレ」です。
カブリオレはロードスターとは全く正反対の性質を持つもので、基本形はルーフを閉じた状態で必要がある時だけルーフを開けるといったものです。

ですので、このモデルは「マツダ・ロードスターRF」ではなく、「マツダ・クーペカブリオレ」とか「マツダ・カブリオレRF」にするのが正しいのですが、既に固有名詞として「マツダ・ロードスター」というのが浸透してしまっているので、ルーフ形状を変えただけで車名が変わってしまうのはいかがかということで「マツダ・ロードスターRF」にされています。

マツダ・ロードスターとマツダ・ロードスターRFの違い

このモデルはマツダ・ロードスターのソフトトップをリトラクタブル・ハードトップに変更しただけではありません。
パワーユニットのエンジンとオートマチックトランスミッションモデルのファイナルギヤが変更されています。

エンジンは、ロードスターの1.5リッターNAエンジンから2リッターNAエンジンへ、オートマチックトランスミッションモデルのファイナルギヤは、ロードスターの4.100から3.583へとハイギヤード化された形になっています。

マツダ・ロードスターRFのこれまでの出来事(2019年11月現在)

●初代モデル NDERC型 2016年11月発売

・2017年11月 マイナーチェンジ デザインの小変更 ボディカラーの追加
・2018年6月 マイナーチェンジ デザインの小変更 エンジンのパワーアップ 安全装備の追加
・2019年3月 「ロードスター30周年記念車」の追加

マツダ・ロードスターRFが属するカテゴリー

●車格:中型スポーツモデル
●用途・目的:スポーツ走行用 競技車両
●車両カテゴリー:中型オープンモデル(カブリオレ)
●エンジン排気量クラス:2リッタークラス

マツダ・ロードスターのオーナー層

●年齢層:20歳ぐらいから50歳ぐらいまで
●性別:男性
●経済力:高収入層(新車購入)、大衆層(新車購入)、 低収入層(中古車購入)
●その他:「マツダ・ロードスター」よりもスポーツユースとして好まれる

マツダ・ロードスターRFの車体の構成・選択肢

●パワーユニット

・ガソリンエンジン

●トランスミッション

・6速マニュアルトランスミッション
・6速オートマチックトランスミッション

●エンジン・ドライブトレーンレイアウト

・FR

●サスペンション構造

・フロントサスペンション:ダブルウィッシュボーン(コイルスプリング)
・リヤサスペンション:マルチリンク(コイルスプリング)

●ブレーキシステム

・フロント:ベンチレーテッドディスク ディスクブレーキ
・リヤ:ソリッドディスク ディスクブレーキ

●ベースモデル

・あり・・・マツダ・ロードスター

●兄弟車

・なし

マツダ・ロードスターRFのモデル構成とグレード構成

マツダ・ロードスターRFは単一モデルとなっています。

ベースモデル

このモデルには3つのグレードが用意されています。

・S グレード(2WD)
・VS グレード(2WD)
・RS グレード(2WD)

●「S」グレードの主な装備

・シート一体式ヘッドレスト
・頸部衝撃緩和シート
・衝撃吸収ステアリングシステム
・後退抑制ブレーキペダル
・4輪アンチロック・ブレーキ・システム
・電子制御制動力配分システム
・ブレーキアシスト
・エマージェンシー・シグナル・システム
・運転席/助手席 SRSエアバッグシステム
・サイド SRSエアバッグシステム
・ダイナミック・スタビリティ・コントロールシステム
・トラクション・コントロール・システム
・アドバンスト・スマート・シティ・ブレーキ・サポート
・前進時 AT誤発進抑制制御(オートマチックトランスミッションモデルのみ)
・スマート・シティ・ブレーキ・サポート
・後退時 AT誤発進抑制制御(オートマチックトランスミッションモデルのみ)
・クルーズコントロール
・リアパーキングセンサー
・ドライバー・アテンション・アラート
・交通標識認識システム
・アダプティブ・LED・ヘッドライト
・ブラインド・スポット・モニタリング
・車線逸脱警報システム
・ヒル・ローンチ・アシスト
・ハイマウントストップランプ
・熱線プリント式リアウインドーデフォッガー
・UVカット フロントガラス
・UVカット フロントドアガラス
・オートライトシステム
・感度調整式レインセンサー付フロントワイパー
・パワーウインドウ
・LEDヘッドランプ
・LEDポジションランプ
・LEDリアコンビネーションランプ
・ボディ同色 手動可倒式電動リモコン式ドアミラー
・自動防眩ルームミラー
・ボディ同色 アウタードアハンドル
・ボディ同色 フロントピラー
・ボディ同色 ハイマウントストップランプカバー
・リア タイヤディフレクター
・バックランプベゼル
・ボディ同色 パワーリトラクタブルハードトップ
・シフトポジションインジケーター(オートマチックトランスミッションモデルのみ)
・パネルライトコントローラー
・ルームランプ
・トランクルームランプ
・運転席フットレスト
・クリアタイプエアロボード
・キー付リアコンソールボックス
・リッド付リアストレージボックス
・脱着式カップホルダー
・バニティミラー+チケットホルダー付フロントヘッダー内蔵サンバイザー
・インテリジェント・ドライブ・マスター
・7インチWVGAセンターディスプレイ&コマンダーコントロール
・垂直指針タコメーター
・マルチインフォメーションディスプレイ
・チルト&テレスコピックステアリング調整機構
・本革巻ステアリングホイール
・本革巻シフトノブ(マニュアルトランスミッションモデルのみ)
・本革巻セレクターノブ(オートマチックトランスミッションモデルのみ)
・本革巻パーキングブレーキレバー
・オーディオリモートコントロール ステアリングスイッチ
・シフトステアリングスイッチ(オートマチックトランスミッションモデルのみ)
・サテンクロームメッキ シフトノブブーツリング
・ボディ同色 ドアアッパートリム
・合成皮革 センターコンソールボックス
・サテンクロームメッキ インナードアハンドル
・サテンクロームメッキ エアコンルーバーベゼル
・ピアノブラック シートバックガーニッシュ
・運転席チルト機構
・シートヒーター
・フルオートエアコン
・AM/FMラジオ
・自車位置演算ユニット
・6スピーカー
・Bluetooth機能
・ハンズフリーマイク
・外部接続ハブ
・i-ELOOP
・i-stop
・ドライブセレクション(オートマチックトランスミッションモデルのみ)
・トルクセンシング式スーパーLSD(マニュアルトランスミッションモデルのみ)
・鍛造クランクシャフト
・軽量フライホイール(マニュアルトランスミッションモデルのみ)
・スタビライザー
・トンネルブレースバー(マニュアルトランスミッションモデルのみ)
・ボンネットインシュレーター
・205/45R17 84Wサイズ タイヤ
・17インチ×7J 高輝度塗装 アルミホイール
・イモビライザー
・イルミネーテッドエントリーシステム
・パワードアロック
・サテンクロームメッキリング付プッシュボタンスタートシステム
・アドバンストキーレスエントリーシステム
・ブラック ファブリック シート生地

など

●「VS」グレードの主な装備

「S」グレードの装備に加えて・・・

・CD/DVDプレーヤー+フルセグ地上デジタルTVチューナー
・ボーズサウンドシステム
・9スピーカー
・オーバーン/ナッパレザーorブラック/本革orスポーツタン/本革 シート生地

が追加されています。

●「RS」グレードの主な装備

「VS」グレードの装備に加えて・・・

・ピアノブラック 手動可倒式電動リモコン式ドアミラー
・RECARO社製シート
・ビルシュタイン社製ショックアブソーバー
・インダクションサウンドエンハンサー
・フロントサスタワーバー
・17インチ×7J ブラックメタリック塗装 アルミホイール
・ブラック アルカンターラ/ナッパレザーコンビ シート生地

が追加されています。

マツダ・ロードスターRFに搭載されるパワーユニットと動力性能

マツダ・ロードスターRFには1種類のパワーユニットが設定されています。

●2リッターガソリンNAエンジン

・エンジン型式:PE-VPR(RS)型
・エンジン排気量:1997cc
・シリンダー配列:直列
・シリンダー数:4気筒
・バルブ構造:DOHC16バルブ
・燃料供給:筒内直接噴射
・特別な機能:可変バルブタイミング機構によるミラーサイクル制御 i-ELOOP

◆スペック

・最大出力:184ps/7000rpm
・最大トルク:20.9kgf・m/4000rpm

・1リッターあたりのパワー:約92ps
・パワーウェイトレシオ:約6.14kg/ps

このエンジンは、MAZDA3(アクセラ)やMAZDA6(アテンザ)、CX-3、CX-5、CX-30にも搭載されているものに回生エネルギー回収システムであるi-ELOOPを追加し、更にロードスターRF用の改良点として鍛造クランクシャフトや軽量フライホイール、バタフライ径55mmの大径スロットルボディが与えられ、他のモデルに採用されている通常のPE-VPR型エンジンよりパワーにして28ps、トルクにして0.6kgf・mほどパワーアップされ、最大出力の発生回転数も6000rpmから1000rpmほど高められ7000rpmとなっています。
高回転・高出力とされたということになりますが、そもそも2リッタークラスのスポーツモデルで、いくらハンドリング重視といってもたった184psではいけません。
2リッターNAエンジンで184psというパワースペックは、今から20年以上も前に発売されたトヨタのセリカやMR-2に搭載されていたヤマハ製の3S-GE型エンジンの200psを下回る数字です。

ハンドリング重視やコーナーリングマシン、低燃費をうたってもこのモデルはスポーツモデルなのですから最低でもリッターあたり100ps、できれば250ps以上のパワーのあるエンジンを積んでもらいたいものです。

結局は低燃費型の直噴エンジンということです。

※パワーユニットの評価:★☆☆☆☆(1)

マツダ・ロードスターRFに採用されているトランスミッション

●6速マニュアルトランスミッション

このマニュアルトランスミッションは、ベースモデルとなるロードスターと全く同じもので、CX-8以外のマツダのオリジナルモデル、MAZDA2(デミオ)、MAZDA3(アクセラ)、MAZDA6(アテンザ)、CX-3、CX-30、CX-5といったモデルに搭載されているトランスミッションをエンジン縦置きのFRレイアウトにあわせて作り替えた「SKYACTIV-MT」と呼ばれている6速マニュアルトランスミッションです。
各段のギヤ比やファイナルギヤのギヤ比まで全く同じとなります。

性能としてはごく一般的なマニュアルトランスミッションのものでこれによって走行性能が高まるというわけではありませんが、シフト・ストロークが比較的短く、カチッと決まることから操作性はかなりよいと思います。
欲を言えば、ギヤ比がもう少しクロスしていると良かったと思います。

※トランスミッションの評価:★★★★☆(4)

●6速オートマチックトランスミッション

オートマチックトランスミッションもマニュアルトランスミッション同様にベースモデルのロードスターと全く同じもので、変速比も全く同じです。

ただ、冒頭でも言いましたように、エンジン排気量が拡大されてパワーアップした形になったことからファイナルギヤが4.100から3.583へと変更になり、ハイギヤード化されています。

それ以外の部分はロードスターと全く同じでMAZDA2(デミオ)やMAZDA3(アクセラ)、MAZDA6(アテンザ)、CX-3、CX-30、CX-5、CX-8などに採用されている6速オートマチックトランスミッション「SKYACTIV-DRIVE」をFRレイアウト用に改良したものとなります。

性能的に特に目立っていい部分はありません。

※トランスミッションの評価:★★★☆☆(3)

マツダ・ロードスターRFの走行性能を決める構造

マツダ・ロードスターRFのボディ剛性を決めるプラットフォーム・シャシー

プラットフォームやシャシー、ボディフレームなどもベースモデルのロードスターと全く同じの「SKYACTIVシャシー」「SKYACTIVボディ」によって作られて1世代前の共通プラットフォーム・シャシーです。

この時代のマツダのシャシーやフレームは、昨今の大衆モデルに使われるシャシー、フレームの中でも比較的ですが、剛性や強度、耐久性が高いといわれています。
そして更にオープンモデルのロードスターシリーズに使うために更なる補強されているのでシャシーやフレームの性能は全く問題ありません。

※ボディ剛性の評価:★★★★☆(4)

マツダ・ロードスターRFの走りの質を決めるサスペンション構造

サスペンション構造もベースモデルのロードスターと全く同じものが使われており・・・

・フロントサスペンション:ダブルウィッシュボーン
・リヤサスペンション:マルチリンク

となっています。
市販車としては最上級の構造が与えられている形になっていますが、構造だけでなくスプリングやショックアブソーバーのセッティングもなかなかのものを持ちます。
スポーツ走行を楽しむのでない限り、ノーマルのサスペンションキットで十分かと思います。

最上級グレードとなる「RS」グレードには特別にビルシュタイン製のショックアブソーバーとフロントサスタワーバー、いわゆる「ストラットタワーバー」が採用されて、より優れた足周りとボディ剛性をもたらしています。
他のグレードの足回りと比べてみると街乗りや流して運転している時などでは若干が硬さを感じることがありますが、それがある程度スピードレンジを高めた走りとなると車体の挙動がピタッと収まるというか、余計な動きをしなくなり、コーナーリングもまるでタイヤをセミスリックに変えたのかと思うぐらいの粘りを感じるようになります。

※サスペンション構造の評価:★★★★☆(4)

マツダ・ロードスターRFのストッピングパワーを生み出すブレーキシステム

ブレーキシステムもロードスターと全く同じ・・・

・フロント:1ポットフローティングキャリパー+ベンチレーテッドディスク ディスクブレーキ
・リヤ:1ポットフローティングキャリパー+ソリッドディスク ディスクブレーキ

が採用されています。

スポーツモデルなのに前後とも片押しのフローティングキャリパー、リヤはソリッドディスクといった点がかなり気になる部分ですが、スポーツ走行をしないのであればこれでも十分な制動力を得ることができます。

これでも満足できないというのであれば、最上級グレードの「RS」グレードを選ぶと良いでしょう。
なぜなら「RS」グレードにだけ特別なブレーキシステムのメーカーオプション設定がされているからです。

「RS」グレードにメーカーオプションとして与えられているのは・・・

・フロント:ブレンボ製4ポット対向ピストンキャリパー+大径ベンチレーテッドディスク ディスクブレーキ
・リヤ:レッド塗装1ポットフローティングキャリパー+ソリッドディスク ディスクブレーキ

となります。
ちなみにリヤのレッド塗装されたブレーキキャリパーは、ブレンボ製ではなく、標準装備のフローティングキャリパーをフロントのブレンボ製キャリパーにあわせて赤く塗っただけのものです。
なので実質的なグレードアップはフロントブレーキだけとなりますが、標準装備のものと比べる全く別物です。

軽いボディ重量もありますが、ブレーキペダルを踏むと「スコン!」と止まります。
ブレーキペダルのタッチも非常にダイレクト感があり、微妙な調整もかなり楽にできることでしょう。

※ブレーキシステムの評価:★★★★☆(4)

マツダ・ロードスターRFの燃費性能

マツダ・ロードスターRFのカタログ燃費と実燃費

●マニュアルトランスミッションモデル

・カタログ燃費(WLTCモード):最大15.8km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・市街地):最大11.8km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・郊外):最大16.0km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・高速道路):最大18.3km/L

・実燃費:約9km/L

※燃費性能の評価:★★★☆☆(3)

●オートマチックトランスミッションモデル

・カタログ燃費(WLTCモード):最大15.2km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・市街地):最大10.9km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・郊外):最大15.6km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・高速道路):最大18.0km/L

・実燃費:約9km/L

※燃費性能の評価:★★★☆☆(3)

スポーツモデルなのでこれで十分だと思います。
エコカーではないのですから・・・。

マツダ・ロードスターRFに採用されている低燃費装備

●全モデル

・ミラーサイクル制御
・可変バルブタイミング機構
・電動パワーステアリング機構
・充電制御
・アイドリングストップ機構
・直噴エンジン
・回生エネルギー回収システム(i-ELOOP)

マツダ・ロードスターRFのライバルモデル比較

マツダ・ロードスターRFのライバルとなるのはスバル・BRZ

ロードスターRFからオープンモデルであることを除けば、2リッターNAエンジンを2ドアクーペボディに搭載したFRスポーツということになります。
これと同じような作りが与えられていてライバルモデルと見ることができるのはスバルのBRZではないでしょうか。

スバルのBRZは、表向きは「トヨタとスバルの共同開発」ということで作られ、トヨタでも「86」として販売されていますが、現実的には事実上の親会社となるトヨタから命を受けてスバルが開発から設計、生産まですべてを引き受けた、いわばトヨタからの丸投げで作られました。
車体を見ても半直噴技術である「D-4S」以外のすべてがスバル製で、エンジンもスバルが得意とする水平対向エンジンとなっています。

●マツダ・ロードスターRFの概要
・カテゴリー:中型オープン(カブリオレ)スポーツモデル
・車格:中型スポーツモデル
・エンジン排気量:約2リッター
・エンジン形式:PE-VPR(RS)
・比較対象グレード:「RS」グレード

●スバル・BRZの概要
・カテゴリー:中型2ドアファストバッククーペスポーツモデル
・車格:中型スポーツモデル
・エンジン排気量:約2リッター
・エンジン形式:FA20型
・比較対象グレード:「STIスポーツ」グレード

マツダ・ロードスターRFとスバル・BRZのパワースペック比較

●マツダ・ロードスターRF

・最大出力:184ps/7000rpm
・最大トルク:20.9kgf・m/4000rpm

●スバル・BRZ
・最大出力:207ps/7000rpm
・最大トルク:21.6kgf・m/6400rpm~6800rpm

※パワースペック比較結果

同じエンジン排気量ながらBRZの方が23psほどパワーがある形になっています。
ただ、トヨタ系の車の公称パワースペックはあてにならないことが多く、このBRZ・86兄弟モデルにおいても実際には180psも出ていないということがわかっています。

諸元表上ではBRZの方が上ですが実際に走ったらほとんど同じといっていいと思います。

マツダ・ロードスターRFとスバル・BRZの燃費性能比較

●マツダ・ロードスターRF

・カタログ燃費(WLTCモード):最大15.8km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・市街地):最大11.8km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・郊外):最大16.0km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・高速道路):最大18.3km/L

・実燃費:約9km/L

●スバル・BRZ

・カタログ燃費(WLTCモード):最大11.6km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・市街地):最大7.4km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・郊外):最大12.4km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・高速道路):最大14.6km/L

・実燃費:約5km/L

スポーツモデル同士なので低い数字同士での戦いとなりますが、低燃費を狙ってあえてNAエンジンと公言している割にはBRZの燃費性能はひどすぎます。

マツダ・ロードスターRFとスバル・BRZの販売価格帯比較

ここでは全モデルの販売価格で比較してみたいと思います。

●マツダ・ロードスターRF

約343万円~約389万円

●スバル・BRZ

約248万円~約366万円

※販売価格帯比較結果

全体的にロードスターRFの方が高めとなっていますが、この差額はリトラクタブル・ハードトップにかかったコストと見ることができます。

まとめ

雨が多く、温度も氷点下から40度オーバーにまでなる日本においてやっぱりオープンカーは向きません。
しかし、ルーフを閉じている状態が基本となるカブリオレのロードスターRFならそこそこ使えるのではないかと思います。

※総合評価:★★★☆☆(3)

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