突然車種名を変更し始めたマツダ、車種名が変更されたモデルの中で一番下のクラスとなるのがこのMAZDA2です。
ここではそのMAZDA2がどうして改名されたのか、元は何だったのか、車としての性能はどうなのかといったところを検証してみたいと思います。
※ご注意
ここではマツダ・MAZDA2(デミオ)の自動車としての具体的な性能(動力性能や走行性能など)とこの車を自動車メーカーがどういう風に作り、どういった形で販売しているのかということについてだけ書かれており、個人の好みやセンスによって評価が変わる見た目のエクステリアデザインやインテリアデザイン、使い勝手などには一切触れていません。
目次
マツダ・MAZDA2はデミオをマイナーチェンジしただけ
マツダという自動車メーカーにはこれまでもいろいろなことで驚かされてきました。
ロータリーエンジンを使ったモデルの発売もそうですし、バブル期の販売チャネルの多チャネル化の失敗もそうです。
車作りに関してもそうで、中でも1990年代中盤あたりから行われるようになった「デザインの共通化」は、それまでの国産自動車メーカーの車作りでは全く考えられないことでした。
実はこの「デザインの共通化」は今回の「車種名の共通化」と非常に関係性が深く、逆にいえば「デザインの共通化」が行われた時点で「車種名の共通化」も想定できたことといえます。
マツダの「デザインの共通化」と「車種名の共通化」の関係
「デザインの共通化」と「車種名の共通化」は深いつながりがあるといいましたが、それがどういうことなのかを内部事情を知る人間から聞いたお話を引用して説明したいと思います。
これらの現象、行動を招いた理由は、実は遡ること1967年から始まります。
ちょうどこの頃、マツダは自動車メーカーとして海外に目を向けるように、ヨーロッパや北米エリア、南アフリカなどに車を輸出するようになっていきました。
特に北米エリアには積極的な行動を起こしていた国内の他メーカーがあまり興味を示してなかったヨーロッパに、隙間を狙うような形でかなり力を入れていました。
そこからマツダはヨーロッパ諸国でマツダの車を販売することにどんどんお金をつぎ込んでいったわけです。
1984年に東洋工業株式会社からマツダ株式会社に車名を変更してからは更にその勢いは強くなり、現地ヨーロッパに「MME」という販売会社を作ったり、フランスの自動車メーカーであるシトロエンとのつながりを強めたり、モータースポーツにおいてもフランスで行われるル・マン24時間耐久レースやヨーロッパを転々としながら戦うWRCなどにも積極的に参戦するようになりました。
しかし、いろいろな面で性能の良い車が多いヨーロッパにおいて日本の弱小自動車メーカーであるマツダの車を販売してもそれらのものが大ヒットになることはなく、思ったような利益を上げることができなかったことからマツダはヨーロッパの車作りをよく観察して今後のヨーロッパ市場での販売にそこで学んだことを活かそうとしたのです。
マツダが最初に気が付いたのはドイツ車の多くに取り入れられている「デザインの共通化」でした。
ドイツのメルセデスベンツやBMW、フォルクスワーゲン、アウディなどが発売しているモデルを見るとすぐにわかると思いますが、どのモデルを見てもフロントデザインや全体の雰囲気が全く同じで、ものによっては遠くから見るとその車がその自動車メーカーのどのモデルかすらもわからないぐらいのそっくり度合いを持つものもあります。
「デザインの共通化」には
・デザイナーの負担軽減(新規デザインが不要になる)
・部品の共有化
などといった自動車メーカー側に対するメリットや
・低額モデルか高額モデルかが分かりにくい
という車格の低いモデルを購入するオーナー側に対するメリットがあります。
それを見たマツダは、早速そのやり方を導入して1995年あたりから順次、マツダのモデルに採用していったのです。
それがデミオやカペラなどに採用された「マツダ・共通デザイン」でそれがゆくゆくはデミオ、アクセラ、アテンザの「前から見たら全く同じデザイン」といわれたものに進化していったのです。
この方法はヨーロッパではごく当たり前のように使われている車作りの手法ですので、ヨーロッパ向けの日本の車をそのやり方にあわせた形で作れば、販売面において必ずプラスになりましたが、当時も今も日本人には受け入れられていません。
これは「お国柄」ですので仕方のないことなのですが、これまでの国産車を見ても似たようなデザインを使っているもでるもありますが基本的に国産車は「1モデルにつき1デザイン」とされてきており、フロントマスクだけを見ればその車がどの自動車メーカーの、どの車格の、どの車種であるかが一目瞭然といった形で、そのモデルならではデザインが与えられて作られてきたのです。
その中で「どのモデルを見てもみんな一緒」というマツダの「共通デザイン作戦」は到底受け入れられることがなかったのです。
ただ、一部の消費者層にはすぐに受け入れられました。
その消費者層というのが、低所得者層です。
分かりやすいように具体的にマツダのデミオとアテンザを使って説明していきます。
マツダのデミオは、大衆コンパクトカーで一番安いものであれば約140万円ぐらい、高いディーゼルエンジンモデルでも230万円ぐらいで購入できる低額モデルです。
対してアテンザは、マツダのフラッグシップモデルとなる大型高級モデルで安いものでも約280万円、高いものとなると420万円ぐらいします。
この両車は車格にして2つも3つも違うモデル同士で、本来の購買層も経済的な面に雲泥の差を生みます。
しかし、この両車のデザインが共通とされている、特にフロント周りなど全く同じとされていることから、仮に140万円で購入したデミオと400万円で購入したアテンザが(特に車に詳しくない方からは)同じ車としてみられてしまうことになり、アテンザオーナーからすれば、「安い車と間違えられた!」と怒り心頭になりますが、低所得者が購入することが多いデミオオーナーは、「400万円もするアテンザだと思われた!」と大喜びをするわけです。
要するに経済的なコンプレックスをその車に乗っている間はある程度解消できるということになるのです。
これは輸入車でも同じで、BMWの1シリーズに乗っていても7シリーズと同じ目で見られる、メルセデス・ベンツのAクラスに乗っていてもSクラスに乗っていると良い意味で勘違いされることがあります。
ただ、こういったメリットを感じる方は低額モデルを購入する一部の方だけで、それ以外の大多数の方は、「同じデザインでつまらない」「また同じデザインかよ!」と良い印象は持ちません。
ヨーロッパ仕込みの車作りを日本に持ち込むことにはこういったメリット・デメリットがあるわけですが、既に日本国内市場を軽視しているマツダにとって日本人の顔色など見ることはありません。
更なるヨーロッパ仕込みの車作りをどんどん進めていきます。
それが今回の「車種名の共通化」です。
これは実は海外では先行して行われていたことなのですが、車種名の一部に自動車メーカー名「MAZDA」を入れてその後の数字だけのモデル名をつけたす…こういう構成にしたのです。
車種名に冠名のごとく自動車メーカーを入れるところは違いますが、数字でモデル名を表すのはまさにドイツ車の真似で、まるでBMWの1~8シリーズ、メルセデス・ベンツは数字ではありませんがAから始まるアルファベットを使ったモデル名のごとくです。
これもヨーロッパでは受け入れられるでしょうが、1モデルに1つの独自の車種名をつけることが一般的な日本では総スカンをくらっています。
結局のところ、トヨタや日産の車、軽自動車によって占領されている日本の自動車市場を捨て、ヨーロッパ市場を重視したマツダが、ヨーロッパでの売り方を学び、それに半ば感化、洗脳された形になったということです。
マツダ・MAZDA2はデミオそのもの
MAZDA2が発売されたのは2019年7月のことです…といっても新規のモデルではなく、1996年から発売されてきたマツダの大衆コンパクトカー(2代目モデルまではトールワゴンとしての性質が強かったが)であるデミオを改名しただけです。
改名されたのはデミオだけでなく、アクセラやアテンザも同様で、その中でも最小モデルになるということから「MAZDA2」と命名されました。
最小モデルなら「1」でもよかったのにどういうわけか「2」で「MAZDA2」となりました。
デミオからMAZDA2になったことよって車体に大きな違いがもたらされたということはなく、いうなればマイナーチェンジをした際に改名したといったと思えばいいでしょう。
マツダ・MAZDA2(デミオ)のこれまでの出来事(2019年10月時点)
●初代モデル DW系型 1996年8月発売
※「デミオ」時代
・1997年8月 「1.5GL-Xスペシャル」の追加
・1997年12月 「1.3LX-Gリミテッド」の追加
・1998年9月 一部改良
・1998年12月 「1.3LXリミテッド」「1.5GLリミテッド」の追加
・1999年8月 「35万台記念限定車 1300LX」「35万台記念限定車 1500GL」の追加
・1999年12月 マイナーチェンジ デザインの小変更
・2000年9月 一部改良 「1.5アレッタ」「1.5GLスペシャル」「@navi」の追加
・2000年12月 「1.3LX-スペシャル」の追加
・2001年6月 「1.3ピュアレ」「1.3エアロアクティブ」の追加
・2001年11月 「1.3 LX-Gスペシャル」「1.5 アレッタスペシャル」「1.5 GLスペシャル」の追加
●2代目モデル DY系型 2002年8月発売
※「デミオ」時代
・2003年3月 一部改良
・2003年7月 「スターダストピンク」の追加
・2003年11月 一部改良
・2004年4月 一部改良
・2004年8月 一部改良
・2004年10月 「SPORT-S」の追加
・2005年4月 マイナーチェンジ デザインの小変更
・2005年12月 「Casual-Stylish"M"」の追加
・2006年11月 「Style C」「Style S」の追加
●3代目モデル DE系型 2007年7月発売
・※「デミオ」時代
・2007年12月 「Chiara」の追加
・2008年7月 一部改良
・2008年11月 一部改良
・2010年4月 「13C SMART EDITION」の追加
・2010年7月 「13C-V HID EDITION」の追加
・2011年6月 マイナーチェンジ デザインの小変更
・2011年11月 「13-SKYACTIV Smart Stylish」の追加
・2012年3月 「13C-V SMART EDITION」の追加
・2012年4月 一部改良
・2012年5月 一部改良
・2012年11月 一部改良
・2012年12月 一部改良 「13-SKYACTIV SHOOTING STAR」の追加
・2013年7月 一部改良 「13-SKYACTIV SHOOTING STAR SPORT」「13-SKYACTIV SHOOTING STAR GRACE」の追加
・2013年12月 一部改良 「13-SKYACTIV SHOOTING STAR SPORT DYNAMIC ROOF」「13-SKYACTIV SHOOTING STAR MAGENTA」の追加
●4代目モデル DJ系型 2014年9月発売
※「デミオ」時代
・2015年4月 一部改良 「Mid Century」「Urban Stylish Mode」の追加
・2015年9月 モータースポーツ用モデル「15MB」の追加
・2015年12月 一部改良 「BLACK LEATHER LIMITED」の追加
・2016年10月 一部改良 「Tailored Brown」の追加 「G-ベクタリング コントロール」の標準装備化
・2017年4月 一部改良 「i-ACTIVSENSE」の標準装備化
・2017年11月 一部改良 「Noble Crimson」の追加 「アドバンスド・スマート・シティ・ブレーキ・サポート」の標準装備化
・2018年8月 一部改良 「Mist Maroon」の追加 ガソリンエンジンの変更
・2019年7月 一部改良
※「MAZDA2」時代
・2019年9月 マイナーチェンジ デザインの小変更 「MAZDA2」へ改名
マツダ・MAZDA2(デミオ)が属するカテゴリー
●車格:小型大衆モデル
●用途・目的:生活車 競技車両
●車両カテゴリー:ハッチバック
●エンジン排気量クラス:1.5リッタークラス、1.5リッターディーゼルエンジンクラス
マツダ・MAZDA2(デミオ)のオーナー層
●年齢層:18歳ぐらいから60歳ぐらいまで
●性別:特になし
●経済力:高収入層(新車購入)、大衆層(新車購入)、 低収入層(新車購入・中古車購入)
●その他:中・高齢者層では女性ドライバーが多い
マツダ・MAZDA2(デミオ)の車体の構成・選択肢
●パワーユニット
・ガソリンエンジン
・ディーゼルエンジン
●トランスミッション
・6速マニュアルトランスミッション
・6速オートマチックトランスミッション
●エンジン・ドライブトレーンレイアウト
・FF
・スタンバイ式4WD
●サスペンション構造
・フロントサスペンション:マクファーソンストラット(コイルスプリング)
・リヤサスペンション:トーションビーム(コイルスプリング)
●ブレーキシステム
・フロント:ベンチレーテッドディスク ディスクブレーキ
・リヤ:リーディングトレーリング ドラムブレーキ
●ベースモデル
・なし
●兄弟車
・あり…CX-3、トヨタ・ヤリスiA
マツダ・MAZDA2(デミオ)のモデル構成とグレード構成
マツダ・MAZDA2(デミオ)にはパワーユニットの違い、目的の違いから3つモデルが用意されています。
1.5リッターガソリンエンジンモデル
このモデルには4つのグレードが用意されています。
・15S グレード(2WD・4WD)
・15Sプロアクティブ グレード(2WD・4WD)
・15Sプロアクティブ Sパッケージ グレード(2WD・4WD)
・15S Lパッケージ グレード(2WD・4WD)
●「15S」グレードの主な装備
・上下可動式全席ヘッドレスト
・頸部衝撃緩和フロントシート
・衝撃吸収ソフトインテリア
・後退抑制ブレーキペダル
・4W-ABS
・電子制御制動力配分システム
・ブレーキアシスト
・エマージェンシー・シグナル・システム
・運転席/助手席 SRSエアバッグシステム
・カーテン&フロントサイド SRSエアバッグシステム
・ダイナミック・スタビリティ・コントロールシステム
・トラクション・コントロール・システム
・アドバンスト・スマート・シティ・ブレーキ・サポート
・前進時 AT誤発進抑制制御
・スマート・シティ・ブレーキ・サポート
・後退時 AT誤発進抑制制御
・ハイ・ビーム・コントロールシステム
・ブラインド・スポット・モニタリング
・車線逸脱警報システム
・リアパーキングセンサー
・ヒル・ローンチ・アシスト
・LEDハイマウントストップランプ
・間欠式リアワイパー
・リアウインドーデフォッガー
・全面UVカットガラス
・パワーウインドー
・LEDヘッドランプ
・LEDリアコンビネーションランプ
・オートライトシステム
・感度調整式レインセンサーワイパー
・オート格納機能付電動格納リモコン式カラードドアミラー
・LEDドアミラーウインカー
・リアフォグランプ(4WDモデルのみ)
・ヘッドランプウォッシャー(4WDモデルのみ)
・大型ウォッシャータンク&ウォッシャー液残量警告灯(4WDモデルのみ)
・ヒーテッドドアミラー(4WDモデルのみ)
・ブラック ロアバンパー加飾
・ブラック フロントグリル
・ラゲッジルームランプ
・助手席 シートバックポケット
・リアコートフック
・フロント カップホルダー
・フロント ボトルホルダー付ドアポケット
・運転席/助手席 バニティミラー
・運転席 フットレスト
・コンソールマルチトレイ
・12V電源ソケット
・助手席/後席左右 アシストグリップ
・ブラック エアコンルーバーベゼル
・シルバー インパネモールディング
・シルバー インナードアハンドル
・シルバー メーターリング
・ブラック インパネデコレーションパネル
・ブラック コンソールサイドデコレーション
・ブラック ステアリングホイールベゼル
・ブラック シフトパネル
・ブラック シフトベゼル
・ブラック ドアスイッチパネル
・クロス・ブラック ドアトリム
・合成皮革・ブラック フロント ドアアームレスト
・ブラック フロント ドアアームレストロアパネル
・インテリジェント・ドライブ・マスター
・7インチWVGAセンターディスプレイ
・コマンダーコントロール
・デジタル タコメーター
・チルト&テレスコピックステアリング調整機能
・オーディオリモートコントロールスイッチ付ステアリングホイール
・マップランプ付フロント ルームランプ
・リア ルームランプ
・ラチェットレバー式シートリフター付運転席
・花粉除去フィルター付マニュアルエアコン
・リアヒーターダクト
・AM/FMラジオ
・6スピーカー
・自車位置演算ユニット
・Bluetooth機能
・ハンズフリーマイク
・Apple CarPlay
・Android Auto
・i-stop
・フロント スタビライザー
・SKYACTIV-VEHICLE DYNAMICS G-ベクタリング コントロール プラス
・ドライブセレクション
・185/65R15 88Sサイズ タイヤ
・15インチ×5.5J スチールホイール
・フルホイールキャップ
・イモビライザー
・イルミネーテッドエントリーシステム
・パワードアロック
・プッシュボタンスタートシステム
・電波式キーレスエントリーシステム
など
●「15Sプロアクティブ」グレードの主な装備
「15S」グレードの装備に加えて
・交通標識認識システム
・IRカット フロントガラス
・IRカット/スーパーUVカット フロントドアガラス
・ダークティンテッド リアドアガラス
・ダークティンテッド リアゲートガラス
・ウォームシルバー エアコンルーバーベゼル
・サテンクロームメッキ メーターリング
・グロスブラック インパネデコレーションパネル
・グロスブラック コンソールサイドデコレーション
・サテンクロームメッキ ステアリングホイールベゼル
・グロスブラック シフトパネル
・サテンクロームメッキ シフトベゼル
・アクティブ・ドライビング・ディスプレイ
・アナログ タコメーター
・運転席/助手席 シートヒーター
・6:4分割可倒式シートバック付リアシート
・花粉除去フィルター付フルオートエアコン
・アドバンストキーレスエントリーシステム
が追加されています。
●「15Sプロアクティブ Sパッケージ」グレードの主な装備
「15Sプロアクティブ」グレードの装備に加えて
・クルーズコントロール
・ドライバー・アテンション・アラート
・360度ビュー・モニター
・フロントパーキングセンサー
・ヘッドランプユニット内シグネチャーLEDランプ
・自動防眩ルームミラー
・マフラーカッター
・サテンクロームメッキ ロアバンパー加飾
・グロスブラック フロントグリル
・サテンクロームメッキ インパネモールディング
・サテンクロームメッキ インナードアハンドル
・合成皮革・ネイビーブルー インパネデコレーションパネル
・合成皮革・ブラック コンソールサイドデコレーション
・ステアリングスイッチパネル加飾
・グロスブラック ドアスイッチパネル
・クロス・ブルーブラック フロント ドアトリム
・合成皮革・ブラック フロント ドアアームレストロアパネル
・本革巻ステアリングホイール
・本革巻セレクターノブ(オートマチックトランスミッションモデルのみ)
・本革巻シフトノブ(マニュアルトランスミッションモデルのみ)
・本革巻パーキングブレーキレバー
・シフトスイッチ/オーディオリモートコントロールスイッチ付ステアリングホイール
・トノカバー
・15インチ×5.5J アルミホイール
が追加されています。
●「15S Lパッケージ」グレードの主な装備
「15Sプロアクティブ Sパッケージ」グレードの装備に加えて
・アダプティブ・LED・ヘッドライト
・ピュアホワイトメタリック エアコンルーバーベゼル
・合成皮革・ブルーグレー インパネデコレーションパネル
・グランリュクス・オフブラック ドアトリム
・ステアリングヒーター
・6Wayパワーシート&ドライビングポジションメモリー機能付
・185/60R16 86Hサイズ タイヤ
・16インチ×5.5J アルミホイール
が追加されています。
1.5リッターディーゼルターボエンジンモデル
このモデルには3つのグレードが用意されています。
・XDプロアクティブ グレード(2WD・4WD)
・XDプロアクティブ Sパッケージ グレード(2WD・4WD)
・XD Lパッケージ グレード(2WD・4WD)
●「XDプロアクティブ」グレードの主な装備
・上下可動式全席ヘッドレスト
・頸部衝撃緩和フロントシート
・衝撃吸収ソフトインテリア
・後退抑制ブレーキペダル
・4W-ABS
・電子制御制動力配分システム
・ブレーキアシスト
・エマージェンシー・シグナル・システム
・運転席/助手席 SRSエアバッグシステム
・カーテン&フロントサイド SRSエアバッグシステム
・ダイナミック・スタビリティ・コントロールシステム
・トラクション・コントロール・システム
・アドバンスト・スマート・シティ・ブレーキ・サポート
・前進時 AT誤発進抑制制御
・スマート・シティ・ブレーキ・サポート
・後退時 AT誤発進抑制制御
・ハイ・ビーム・コントロールシステム
・ブラインド・スポット・モニタリング
・交通標識認識システム
・車線逸脱警報システム
・リアパーキングセンサー
・ヒル・ローンチ・アシスト
・LEDハイマウントストップランプ
・間欠式リアワイパー
・リアウインドーデフォッガー
・パワーウインドー
・LEDヘッドランプ
・LEDリアコンビネーションランプ
・オートライトシステム
・感度調整式レインセンサーワイパー
・IRカット フロントガラス
・IRカット/スーパーUVカット フロントドアガラス
・ダークティンテッド リアドアガラス
・ダークティンテッド リアゲートガラス
・全面UVカットガラス
・オート格納機能付電動格納リモコン式カラードドアミラー
・LEDドアミラーウインカー
・リアフォグランプ(4WDモデルのみ)
・ヘッドランプウォッシャー(4WDモデルのみ)
・大型ウォッシャータンク&ウォッシャー液残量警告灯(4WDモデルのみ)
・ヒーテッドドアミラー(4WDモデルのみ)
・ブラック ロアバンパー加飾
・ブラック フロントグリル
・ラゲッジルームランプ
・助手席 シートバックポケット
・リアコートフック
・フロント カップホルダー
・フロント ボトルホルダー付ドアポケット
・運転席/助手席 バニティミラー
・運転席 フットレスト
・コンソールマルチトレイ
・12V電源ソケット
・助手席/後席左右 アシストグリップ
・ウォームシルバー エアコンルーバーベゼル
・シルバー インパネモールディング
・シルバー インナードアハンドル
・サテンクロームメッキ メーターリング
・グロスブラック インパネデコレーションパネル
・グロスブラック コンソールサイドデコレーション
・サテンクロームメッキ ステアリングホイールベゼル
・グロスブラック シフトパネル
・サテンクロームメッキ シフトベゼル
・ブラック ドアスイッチパネル
・クロス・ブラック ドアトリム
・合成皮革・ブラック フロント ドアアームレスト
・ブラック フロント ドアアームレストロアパネル
・インテリジェント・ドライブ・マスター
・7インチWVGAセンターディスプレイ
・コマンダーコントロール
・アクティブ・ドライビング・ディスプレイ
・アナログ タコメーター
・チルト&テレスコピックステアリング調整機能
・オーディオリモートコントロールスイッチ付ステアリングホイール
・マップランプ付フロント ルームランプ
・リア ルームランプ
・ラチェットレバー式シートリフター付運転席
・花粉除去フィルター付フルオートエアコン
・リアヒーターダクト
・運転席/助手席 シートヒーター
・6:4分割可倒式シートバック付リアシート
・AM/FMラジオ
・6スピーカー
・自車位置演算ユニット
・Bluetooth機能
・ハンズフリーマイク
・Apple CarPlay
・Android Auto
・i-stop
・フロント スタビライザー
・SKYACTIV-VEHICLE DYNAMICS G-ベクタリング コントロール プラス
・ナチュラル・サウンド・スムーザー
・185/65R15 88Sサイズ タイヤ
・15インチ×5.5J アルミホイール
・イモビライザー
・イルミネーテッドエントリーシステム
・パワードアロック
・プッシュボタンスタートシステム
・アドバンストキーレスエントリーシステム
など
●「XDプロアクティブ Sパッケージ」グレードの主な装備
「XDプロアクティブ」グレードの装備に加えて・・・
・クルーズコントロール
・ドライバー・アテンション・アラート
・360度ビュー・モニター
・フロントパーキングセンサー
・ヘッドランプユニット内シグネチャーLEDランプ
・自動防眩ルームミラー
・マフラーカッター
・サテンクロームメッキ ロアバンパー加飾
・グロスブラック フロントグリル
・サテンクロームメッキ インパネモールディング
・サテンクロームメッキ インナードアハンドル
・合成皮革・ネイビーブルー インパネデコレーションパネル
・合成皮革・ブラック コンソールサイドデコレーション
・ステアリングスイッチパネル加飾
・グロスブラック ドアスイッチパネル
・クロス・ブルーブラック フロント ドアトリム
・合成皮革・ブラック フロント ドアアームレストロアパネル
・本革巻ステアリングホイール
・本革巻セレクターノブ(オートマチックトランスミッションモデルのみ)
・本革巻シフトノブ(マニュアルトランスミッションモデルのみ)
・本革巻パーキングブレーキレバー
・シフトスイッチ/オーディオリモートコントロールスイッチ付ステアリングホイール
・トノカバー
が追加されています。
●「XD Lパッケージ」グレードの主な装備
「XDプロアクティブ Sパッケージ」グレードの装備に加えて・・・
・アダプティブ・LED・ヘッドライト
・ピュアホワイトメタリック エアコンルーバーベゼル
・合成皮革・ブルーグレー インパネデコレーションパネル
・グランリュクス・オフブラック ドアトリム
・ステアリングヒーター
・6Wayパワーシート&ドライビングポジションメモリー機能付
・185/60R16 86Hサイズ タイヤ
・16インチ×5.5J アルミホイール
が追加されています。
モータースポーツ向けモデル
このモデルはモノグレードとなります。
・15MB グレード(2WD)
●「15MB」グレードの主な装備
・上下可動式全席ヘッドレスト
・頸部衝撃緩和フロントシート
・衝撃吸収ソフトインテリア
・後退抑制ブレーキペダル
・4W-ABS
・電子制御制動力配分システム
・ブレーキアシスト
・エマージェンシー・シグナル・システム
・運転席/助手席 SRSエアバッグシステム
・カーテン&フロントサイド SRSエアバッグシステム
・ダイナミック・スタビリティ・コントロールシステム
・トラクション・コントロール・システム
・アドバンスト・スマート・シティ・ブレーキ・サポート
・スマート・シティ・ブレーキ・サポート
・ハイ・ビーム・コントロールシステム
・ブラインド・スポット・モニタリング
・車線逸脱警報システム
・リアパーキングセンサー
・ヒル・ローンチ・アシスト
・LEDハイマウントストップランプ
・間欠式リアワイパー
・リアウインドーデフォッガー
・全面UVカットガラス
・パワーウインドー
・LEDヘッドランプ
・LEDリアコンビネーションランプ
・オートライトシステム
・感度調整式レインセンサーワイパー
・電動格納リモコン式カラードドアミラー
・LEDドアミラーウインカー
・ブラック ロアバンパー加飾
・ブラック フロントグリル
・ラゲッジルームランプ
・助手席 シートバックポケット
・リアコートフック
・フロント カップホルダー
・フロント ボトルホルダー付ドアポケット
・運転席/助手席 バニティミラー
・運転席 フットレスト
・コンソールマルチトレイ
・12V電源ソケット
・助手席/後席左右 アシストグリップ
・ブラック エアコンルーバーベゼル
・シルバー インパネモールディング
・シルバー インナードアハンドル
・シルバー メーターリング
・ブラック インパネデコレーションパネル
・ブラック コンソールサイドデコレーション
・ブラック ステアリングホイールベゼル
・ブラック シフトパネル
・ブラック シフトベゼル
・ブラック ドアスイッチパネル
・クロス・ブラック ドアトリム
・合成皮革・ブラック フロント ドアアームレスト
・ブラック フロント ドアアームレストロアパネル
・インテリジェント・ドライブ・マスター
・セグメント液晶オーディオディスプレイ
・デジタル タコメーター
・チルト&テレスコピックステアリング調整機能
・オーディオリモートコントロールスイッチ付ステアリングホイール
・フロント ルームランプ
・ラチェットレバー式シートリフター付運転席
・花粉除去フィルター付マニュアルエアコン
・リアヒーターダクト
・AM/FMラジオ
・4スピーカー
・i-stop
・フロント スタビライザー
・SKYACTIV-VEHICLE DYNAMICS G-ベクタリング コントロール プラス
・185/65R15 88Sサイズ タイヤ
・15インチ×5.5J 軽量アルミホイール
・イモビライザー
・イルミネーテッドエントリーシステム
・パワードアロック
・プッシュボタンスタートシステム
・電波式キーレスエントリーシステム
など
マツダ・MAZDA2(デミオ)に搭載されるパワーユニットと動力性能
マツダ・MAZDA2(デミオ)には 5種類のパワーユニットが設定されています。
●1.5リッターガソリンエンジン
・エンジン型式:P5-VPS型
・エンジン排気量:1,496cc
・シリンダー配列:直列
・シリンダー数:4気筒
・バルブ構造:DOHC16バルブ
・燃料供給:筒内直接噴射
・特別な機能:可変バルブタイミング機構によるミラーサイクル制御
◆スペック
・最大出力:110ps/6,000rpm
・最大トルク:14.4kgf・m/4,000rpm
・1リッターあたりのパワー:約73.3ps
・パワーウェイトレシオ:約10.5kg/ps
このパワーユニットは1.5リッターガソリンエンジンモデルに採用されるエンジンです。
このエンジンは、マツダでSKYACTIV-Gエンジンと呼ばれているもので低燃費型の直噴エンジンです。
低燃費型エンジンであるためパワースペックはそれなりで、1.5リッターというエンジン排気量を持ちながらもたった110psしかパワーがありません。
走りは鈍重で、快適な走りは程遠いといえますが、年配者の女性向けモデルにピッタリなエンジンです。
※パワーユニットの評価:★☆☆☆☆(1)
●モータースポーツ向けグレード専用1.5リッターガソリンエンジン
・エンジン型式:P5-VPS型
・エンジン排気量:1,496cc
・シリンダー配列:直列
・シリンダー数:4気筒
・バルブ構造:DOHC16バルブ
・燃料供給:筒内直接噴射
・特別な機能:可変バルブタイミング機構によるミラーサイクル制御
◆スペック
・最大出力:116ps/6,000rpm
・最大トルク:15.2kgf・m/4,000rpm
・1リッターあたりのパワー:約77.3ps
・パワーウェイトレシオ:約8.8kg/ps
このパワーユニットは1.5リッターガソリンエンジンを搭載するモータースポーツ向けグレードである「15MB」グレードのみに採用されているエンジンです。
基本的には1.5リッターガソリンエンジンモデルに搭載されているものと同じですが、圧縮比の向上とハイオクガソリンの使用、ECU内の各マップの書き換えなどによって、パワーで6ps、トルクで0.8kgf・mほどパワーアップされています。
このエンジンは国内の多くのモータースポーツにある「1.5リッターNAエンジンクラス」に適合させたものであるため、パワーとしては平凡なものとなっています。
スポーツ走行をするためというより、競技に参加するためのエンジンというべきでしょう。
※パワーユニットの評価:★★☆☆☆(2)
●1.5リッターガソリンエンジン(i-ELOOP仕様)
・エンジン型式:P5-VPR型
・エンジン排気量:1,496cc
・シリンダー配列:直列
・シリンダー数:4気筒
・バルブ構造:DOHC16バルブ
・燃料供給:筒内直接噴射
・特別な機能:可変バルブタイミング機構によるミラーサイクル制御
◆スペック
・最大出力:110ps/6,000rpm
・最大トルク:14.4kgf・m/4,000rpm
・1リッターあたりのパワー:約73.3ps
・パワーウェイトレシオ:約10.5kg/ps
このパワーユニットは1.5リッターガソリンエンジンモデルのi-ELOOP仕様車に採用されるエンジンです。
1.5リッターガソリンエンジンモデルに搭載されている1.5リッターNAエンジンにi-ELOOPといういわゆる回生エネルギー回収システムを付加したものです。
パワースペック的には通常の1.5リッターNAエンジンと変わりがありませんが、i-ELOOPをつけるための物理的な構造な違いが与えられているだけです。
このエンジンもとにかくパワーがありません。
※パワーユニットの評価:★☆☆☆☆(1)
●1.5リッターディーゼルターボエンジン
・エンジン型式:S5-DPTS型
・エンジン排気量:1,498cc
・シリンダー配列:直列
・シリンダー数:4気筒
・バルブ構造:DOHC16バルブ
・燃料供給:コモンレール式高圧噴射
・過給器:ターボチャージャー
◆スペック
・最大出力:105ps/4,000rpm
・最大トルク:ATモデル=25.5kgf・m/1,500rpm~2,500rpm MTモデル=22.4kgf・m/1,400rpm~3,200rpm
・1リッターあたりのパワー:約70ps
・パワーウェイトレシオ:約11.8kg/ps
このパワーユニットは1.5リッターディーゼルエンジンモデルに採用されているエンジンです。
SKYACTIV-Dと呼ばれる低燃費型のディーゼルターボエンジンで、排気ガスをきれいにするためと燃費性能をよくするために燃料供給装置として2つの燃料ポンプで燃料に圧力を加えるコモンレール式が採用されています。
パワーとしてはガソリンエンジンモデル以下ですが、トルクはATモデル用もMTモデル用もずば抜けて高くなっており、そのトルクをわずか1,400rpmから3,200rpmといった低回転で発生させることができます。
パワフルというよりまさに「トルクフル」といえるエンジンです。
実際に運転してみるとガソリンエンジンモデルより速く走れることに気がつくことでしょう。
※パワーユニットの評価:★★★☆☆(3)
●1.5リッターディーゼルターボエンジン(i-ELOOP仕様車)
・エンジン型式:S5-DPTR型
・エンジン排気量:1,498cc
・シリンダー配列:直列
・シリンダー数:4気筒
・バルブ構造:DOHC16バルブ
・燃料供給:コモンレール式高圧噴射
・過給器:ターボチャージャー
◆スペック
・最大出力:105ps/4,000rpm
・最大トルク:ATモデル=25.5kgf・m/1,500rpm~2,500rpm MTモデル=22.4kgf・m/1,400rpm~3,200rpm
・1リッターあたりのパワー:約70ps
・パワーウェイトレシオ:約11.8kg/ps
このパワーユニットは1.5リッターディーゼルエンジンモデルのi-ELOOP仕様車に採用されているエンジンです。
1.5リッターNAエンジンと同様に標準の1.5リッターディーゼルターボエンジンに回生エネルギー回収システムのi-ELOOPを追加しただけのエンジンです。
パワースペック的には全く同じで、構造もi-ELOOPの部品が付けられているだけの違いしかありません。
※パワーユニットの評価:★★★☆☆(3)
マツダ・MAZDA2(デミオ)に採用されているトランスミッション
マツダ・MAZDA2(デミオ)には2種類のトランスミッションが用意されています。
●6速マニュアルトランスミッション
このマニュアルトランスミッションは、FFの2WDモデルにだけ設定されているものです。
SKYACTIV-MTと呼ばれているマツダオリジナルのマニュアルトランスミッションで、走行性能を向上させるといったものではなくどちらかといったやはり燃費性能を高めるのためのフリクションロスを低減させるような構造を持つトランスミッションです。
ただ、ドライブフィールを高めるためにシフトレバーのストロークの減少とシフトレバーの動きを軽快かつカチッと決まるようなつくりにされています。
モータースポーツ向けグレードの「15MB」グレードにも全く同じものが採用されていますが、変速比に違いが持たされており、4速以上がローギヤードとされ、全体的にクロスレシオ化されています。
走行性能的には…やっぱりマニュアルトランスミッションは最高です、ドライバーをその気にさせてくれます。
※トランスミッションの評価:★★★★★(5)
●6速オートマチックトランスミッション
このトランスミッションはモータースポーツ向けグレードの「15MB」グレード以外のすべてに設定されています。
SKYACTIV-DRIVEとよばれるオートマチックトランスミッションで、このトランスミッションも走行性能を向上させるといったことよりも低燃費を目指した低フリクションロス構造が取られています。
構造としてはトルクコンバーターとプラネタリーギヤのギヤボックスを組み合わせたものですが、あちこちにフリクションロスを低減させる工夫が組み込まれています。
特にこれといっていい部分はありませんが、逆に悪い部分もないといったようなごく普通のオートマチックトランスミッションです。
CVTを採用しなかったことに拍手を送りたいと思います。
※トランスミッションの評価:★★★☆☆(3)
マツダ・MAZDA2(デミオ)の走行性能を決める構造
マツダ・MAZDA2(デミオ)のボディ剛性を決めるプラットフォーム・シャシー
このモデルにはマツダとトヨタで共同開発したDJ型プラットフォームが使われています。
共同開発といってもその相手がトヨタですので、ほとんどは名目上だけで、実際には前モデルのデミオで使用されていたマツダオリジナルのDEプラットフォームをロングホイールベース化し、更にトヨタの手による低コスト化が施されただけのものです。
プラットフォームやシャシーにおいて低コスト化は、それすなわちシャシーの強度、ボディ剛性の低下を表します。
DEプラットフォームにおいてもほめるほどの強度や剛性を持っていないのに更にトヨタの手によって軟弱にされてしまったのでは、このDJプラットフォームも褒めることなどできません。
実際に運転して見るとコーナーの切り返しなどで前モデルよりもボディの捻じれを強く感じます。
それと同時に機敏性も失われてしまったようです。
走行性能としては前モデルの方が優れていると思います。
※ボディ剛性の評価:☆☆☆☆☆(0)
マツダ・MAZDA2(デミオ)の走りの質を決めるサスペンション構造
サスペンション構造に関しても残念ながら褒めるところはありません。
マツダが言うには「スカイアクティブ ビークル アーキテクチャー」による新しい設計がされているということらしいですが、このサスペンション構造を見る限りそれは単なる「販売戦略上の宣伝文句」にしか聞こえません。
サスペンションの良し悪しを決めるのは、「サスペンション構造」「スプリングのスプリングレートセッティング」「ショックアブソーバーの減衰力セッティング」「ブッシュの強度」「サスペンションアームの強度」「サスペンション構造を取り付ける部分のシャシー剛性」などによって決まるといわれていますが、いくら優れた技術や経験でセッティングや強度などを高めたとしても、全ての根源となるサスペンション構造がトーションビームでは全てが無駄になってしまいます。
フロントサスペンションは実績のあるマクファーソンストラットなのでいいのですがリヤサスペンションのトーションビームはいただけません。
そもそもトーションビームというサスペンション構造は走行性能などみじんも考えられていない構造で、とにかく安く作ることができるサスペンション構造はないか…ということで考え出されたいい加減なものなのです。
それをモータースポーツ向けグレードもあるMAZDA2(デミオ)に採用するとはマツダの開発陣の頭の中を疑います。
※サスペンション構造の評価:☆☆☆☆☆(0)
マツダ・MAZDA2(デミオ)のストッピングパワーを生み出すブレーキシステム
豪華なインテリアを持っていても所詮は大衆コンパクトカー、このモデルのブレーキシステムはそれを証明するものでしょう。
・フロント:1ポットフローティングキャリパー+ベンチレーテッドディスク ディスクブレーキ
・リヤ:リーディングトレーリング ドラムブレーキ
軽自動車と同レベルのブレーキシステムです。
街乗りレベルのスピードであれば十分対応できますが、高速道路や峠道などではすぐに効き目が落ちます。
マツダが大好きなヨーロッパにあるアウトバーンなど走ったらすぐにアウトです。
※ブレーキシステムの評価:★☆☆☆☆(1)
マツダ・MAZDA2(デミオ)に搭載されている4WDシステム
モータースポーツ向けグレードの「15MB」グレード以外の全グレードに4WDモデルの設定があります。
このモデルに採用されている4WDシステムはマツダが言うところの「i-ACTIV AWD」と呼ばれるものですが、なんともたいそうな名称の割にはごく普通のスタンバイ4WDシステムとなります。
スタンバイ4WDとはメインとなる駆動輪、このモデルではフロントタイヤとなりますが、フロントタイヤが空転しリヤタイヤと大きな回転差が生まれた時だけ4WD状態になるもので、普段の生活圏内で起こりうる軽度のスタックや滑りやすい路面に対応だけのトラクション性能しか持たないことから「生活四駆」などと言われているものです。
このMAZDA2(デミオ)における4WDシステムの構造はリヤデファレンシャルギヤの直前に置かれた電磁クラッチ式の電子制御式4WDカップリングを電気的に操作してFF状態と4WD状態を切り替えるといったものですが、このシステムは前後のタイヤの回転差だけでなく、スロットルの開度、ステアリングホイールの角度、ブレーキオイルの油圧、前後ワイパーの稼働、外気温度、ステアリングトルク、パワステモーター電流、前後Gなどによって、4WD状態にするかしないかを判断します。
これによってビスカスカップリングを用いたスタンバイ4WDよりは適切な制御ができるようになるのですが、なんだかんだ言っても常に4WD状態ではなく、一時的にしか4WD状態にしかならないわけですからそれでトラクション性能が向上することはありません。
※4WDシステムの評価:☆☆☆☆☆(0)
マツダ・MAZDA2(デミオ)の燃費性能
マツダ・MAZDA2(デミオ)のカタログ燃費と実燃費
●1.5リッターNAエンジン搭載モデル
・カタログ燃費(WLTCモード):最大19.8km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・市街地):最大15.8km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・郊外):最大20.4km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・高速道路):最大21.7km/L
・実燃費:約15km/L
※燃費性能の評価:★★★☆☆(3)
●1.5リッターNAエンジン搭載モデル(i-ELOOP仕様車)
・カタログ燃費(WLTCモード):最大19.0km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・市街地):最大15.2km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・郊外):最大19.6km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・高速道路):最大20.8km/L
・実燃費:約13km/L
※燃費性能の評価:★★☆☆☆(2)
●1.5リッターディーゼルターボエンジン搭載モデル
・カタログ燃費(WLTCモード):最大25.2km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・市街地):最大23.3km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・郊外):最大25.0km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・高速道路):最大26.3km/L
・実燃費:約18km/L
※燃費性能の評価:★★★★☆(4)
●1.5リッターディーゼルターボエンジン搭載モデル(i-ELOOP仕様車)
・カタログ燃費(WLTCモード):最大21.8km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・市街地):最大17.6km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・郊外):最大21.9km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・高速道路):最大24.2km/L
・実燃費:約16km/L
※燃費性能の評価:★★★☆☆(3)
●モータースポーツ向けグレード「15MB」グレード
・カタログ燃費(WLTCモード):最大20.2km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・市街地):最大16.3km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・郊外):最大20.7km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・高速道路):最大22.1km/L
・実燃費:約12km/L
※燃費性能の評価:★★★☆☆(3)
マツダ・MAZDA2(デミオ)に採用されている低燃費装備
●1.5リッターNAエンジン搭載モデル
・ミラーサイクル制御
・可変バルブタイミング機構
・電動パワーステアリング機構
・オルタネーター制御
・アイドリングストップ機構
・直噴エンジン
●1.5リッターNAエンジン搭載モデル(i-ELOOP仕様車)
・ミラーサイクル制御
・可変バルブタイミング機構
・電動パワーステアリング機構
・オルタネーター制御
・アイドリングストップ機構
・直噴エンジン
・減速エネルギー回生機構
●1.5リッターディーゼルターボエンジン搭載モデル
・可変バルブタイミング機構
・電動パワーステアリング機構
・オルタネーター制御
・アイドリングストップ機構
・コモンレール高圧噴射
●1.5リッターディーゼルターボエンジン搭載モデル(i-ELOOP仕様車)
・可変バルブタイミング機構
・電動パワーステアリング機構
・オルタネーター制御
・アイドリングストップ機構
・コモンレール高圧噴射
・減速エネルギー回生機構
●モータースポーツ向けグレード「15MB」グレード
・ミラーサイクル制御
・可変バルブタイミング機構
・電動パワーステアリング機構
・オルタネーター制御
・アイドリングストップ機構
・直噴エンジン
マツダ・MAZDA2(デミオ)のライバルモデル比較
マツダ・MAZDA2(デミオ)のライバルとなるのはトヨタ・ヴィッツ
マツダ・MAZDA2(デミオ)は過去から国内モータースポーツのラリーやジムカーナなどによく使われています。
ここでは競技で常に競い合っている本当の意味でのライバルモデルであるトヨタのヴィッツをライバルとして比較してみましょう。
ここはモータースポーツ向けモデル同士で比較してみたいと思います。
●マツダ・MAZDA2(デミオ)の概要
・カテゴリー:ハッチバック
・車格:小型大衆モデル
・エンジン排気量:約1.5リッター
・エンジン形式:P5-VPS型
・比較対象グレード:「15MB」グレード
●トヨタ・ヴィッツの概要
・カテゴリー:ハッチバック
・車格:小型大衆モデル
・エンジン排気量:約1.5リッター
・エンジン形式:1NZ-FE型
・比較対象グレード:「GRスポーツGR」グレード
マツダ・MAZDA2(デミオ)とトヨタ・ヴィッツのパワースペック比較
●マツダ・MAZDA2(デミオ)
・最大出力:116ps/6,000rpm
・最大トルク:15.2kgf・m/4,000rpm
●トヨタ・ヴィッツ
・最大出力:109ps/6,000rpm
・最大トルク:14.1kgf・m/4,400rpm
※パワースペック比較結果
わずか7psの差しかありませんが、このクラスで7psの違いは実際にはかなりの差に感じます。
マツダ・MAZDA2(デミオ)とトヨタ・ヴィッツの燃費性能比較
●マツダ・MAZDA2(デミオ)
・カタログ燃費(JC08モード換算):最大17km/L
・実燃費:約12km/L
●トヨタ・ヴィッツ
・カタログ燃費(JC08モード):最大19.6km/L
・実燃費:約12km/L
※燃費性能比較結果
エンジン排気量もほぼ同じ、低燃費装備もほぼ同じ、ボディ形状もほぼ同じということで実燃費は同じ数字になりました。
マツダ・MAZDA2(デミオ)とトヨタ・ヴィッツの販売価格帯比較
ここでは1.5リッターガソリンエンジンモデルの販売価格で比較してみたいと思います。
●マツダ・MAZDA2(デミオ)
約157万円~約230万円
●トヨタ・ヴィッツ
約211万円~約233万円
※販売価格帯比較結果
価格帯もほぼ同じとなりますが、マツダ・MAZDA2(デミオ)にはもっと高いディーゼルエンジンモデルがありますし、ヴィッツにはもっと安い1リッターエンジンモデルがあります。
まとめ
名前を変えてもデザインを共通化しても所詮は日本のマツダであって、ヨーロッパの自動車メーカーにはなれません。
日本の自動車メーカーなのですからもっと日本人が喜ぶような車を作ってもらいたいと思います。
それにこのモデルは大衆コンパクトカーなのですからインテリアの質を上げるよりもっとやることがあるのではないでしょうか。
※総合評価:★☆☆☆☆(1)