トリビュート、CX-7からはじまり(既に国内販売は終了しているが)、CX-5、CX-3、CX-8と一連のクロスオーバーSUV(なんちゃってクロスオーバーSUV)シリーズが発売され、コンパクトカークラスからロールーフミニバンまでカテゴリーのほとんどをカバーすることができたことからこれ以上の新規モデルはもうないとされてきたマツダのクロスオーバーSUV、しかし突然2019年の秋になって新たなクロスオーバーSUVがマツダから発売されたのです。
それがこのCX-30です。
ここではそのCX-30がどういう車なのか、同して発売されたのか、クロスオーバーSUVとしての性能はどうなのかというところを検証していきたいと思います。
※ご注意
ここではマツダ・CX-30の自動車としての具体的な性能(動力性能や走行性能など)とこの車を自動車メーカーがどういう風に作り、どういった形で販売しているのかということについてだけ書かれており、個人の好みやセンスによって評価が変わる見た目のエクステリアデザインやインテリアデザイン、使い勝手などには一切触れていません。
目次
マツダ・CX-30はCX-3のボディを拡大しただけ
マツダのクロスオーバーSUVの歴史は、フォードとの共同開発で作られ、2000年に発売されたトリビュートに始まり、MPVとプレマシーというミニバン群とマツダスピード・アテンザを組み合わせて作ったCX-7、アクセラとアテンザを合体させて作られた中・大型モデルのCX-5、デミオをベーにして作られた小型(現在は小・中型)モデルのCX-3、そして中・大型ロールーフミニバンであったMPV亡き後の穴埋めをすることも兼ね備えて作られた大型ミニバンモデルのCX-8でほぼ完結といった形になっていました。
しかし、マツダが重きを置くヨーロッパ市場において、CXシリーズの最小モデルとなるCX-3が日本人の体格であれば十分使いこなせると思いますが、体格の大きい方が多いヨーロッパ人においては少々小さすぎて女性などにはちょうどいいのかもしれませんが男性にはかなり窮屈な車とされてしまったのです。
それもそのはずです、日本人の体格、日本の自動車規格にあわせて作られたコンパクトカーのデミオ(現・MAZDA2)をそっくりそのまま流用して作られたのがCX-3なのですから、小さくても当然なのです。
しかし、だからといってすぐに新しいモデルを作るわけにもいかず、更に「だったらCX-5を買ってください」ともいえません。
そこでマツダは、コンパクトカーとしては規格外の大きい2リッターNAエンジンを搭載したり、当初は1.5リッターだったディーゼルターボエンジンを1.8リッターへと排気量の拡大を行ったりといった形でエンジン排気量を大きくすることであたかもCX-3が「大きくなった」と錯覚を起こさせる作戦を取ったのです。
日本ではそれが仇となり、人気の不調ぶりに拍車をかけてしまいました。
まあ、マツダにしてみればヨーロッパ市場を主戦場としていたわけですが、残念なことに当のヨーロッパにおいてもその作戦で人気の上昇を見ることができなかったのです。
そこで重い腰を上げたマツダ、そういった意見に対応するためにやっと新しいモデルを作ることにしたわけです。
それが2019年10月24日に発売されたこのCX-30です。
これまでヨーロッパの自動車メーカーに触発され、車種名を規則性のあるアルファベットと数字で表し、「CX-」という文字の後ろに1桁の数字で車種名を構成していたのに、突然の「数字2桁」で表すようになって少々戸惑いがありますが、実はこれもこのモデルがどういう経緯で作られたのかということを表していることでもあります。
新しいモデルといっても先ほども言いました通り、ヨーロッパでの「ボディが小さくて窮屈」という意見だけでまっさらから作り上げた新規モデルを作るといった膨大な資金がかかるようなことはマツダにはできません。
ではどうやってこのCX-30を作ったのかといいますと…それは既存モデルの流用です。
既に発売しているものに手を加えた形で作れば、多額の開発費用をかけなくても外見上は新規モデルを作ることができるのです。
実はこれはトヨタが得意とすることで、トヨタの子会社であるダイハツはもちろんのこと、事実上の子会社となる持株会社のマツダやスバルもここ最近はその方法をよく使うようになってきたのですが、そういったやり方でこのCX-30は作られたのです。
では何をベースにして作られたのというそれはCX-30の車体の構造を見ればすぐにわかります。
CX-30はCX-3がベース
CX-30の大雑把な車の構成を見てみるとこうなります。
・シャシー:マツダ共通プラットフォームによるもの
・ボディ全長:4,395mm
・ボディ全幅:1,795mm
・ボディ全高:1,540mm
・ホイールベース:2,655mm
・エンジンバリエーション:2リッターNAエンジン、1.8リッターディーゼルターボエンジン(2019年10月時点)
・トランスミッションバリエーション:6速AT、6速MT
・サスペンション構造:フロント=マクファーソンストラット リヤ=トーションビーム
・ブレーキ構造:フロント=ベンチレーテッドディスク ディスクブレーキ リヤ=ソリッドディスク ディスクブレーキ
・4WDシステム:「i-ACTIV AWD」
シャシーやボディの寸法に多少の違いはありますが、実はそれ以外の部分が全く同じモデルがマツダに存在します
それがCXシリーズの最小モデルとなるCX-3なのです。
CX-3の構成はこうなります。
・シャシー:マツダ共通プラットフォームによるもの
・ボディ全長:4,275mm
・ボディ全幅:1,765mm
・ボディ全高:1,550mm
・ホイールベース:2,570mm
・エンジンバリエーション:2リッターNAガソリンエンジン、1.8リッターディーゼルターボエンジン
・トランスミッションバリエーション:6速AT、6速MT
・サスペンション構造:フロント=マクファーソンストラット リヤ=トーションビーム
・ブレーキ構造:フロント=ベンチレーテッドディスク ディスクブレーキ リヤ=ソリッドディスク ディスクブレーキ
・4WDシステム:「i-ACTIV AWD」
違いがあるのは寸法だけ、全長で120mm、全幅で30mm、ホイールベースで85mmほどCX-30の方が数字が大きく、全高のみ10mmほどCX-30の方が数字が小さくなります。
寸法に違いがあるところを見ると全く違う車のように見えてしまいますが、1つのプラットフォームを小型モデルから大型モデルまで流用しているマツダにとって、数十ミリのホイールベース寸法の違いやボディフレーム形状、サイズの違いなどを持つのはたいしたことではなく、モデルチェンジの際に日常茶飯事なことですので、それはある意味で「相違点」ではありません。
となるとエンジンバリエーションも同じ、トランミッションも同じ、サスペンション構造やブレーキ構造、4WDシステムも同じ両車はほぼ同じモデルとなるわけです。
そしてもう1つ、CX-30には後々ですが、MAZDA3(アクセラ)にも予定されているハイブリッドモデルが追加されるようですが、実はこのMAZDA3(アクセラ)もモデルチェンジで新しくなったモデルはCX-3のベースモデルとなるMAZDA2(デミオ)をベースにして作られるようになりました。
MAZDA2(デミオ)をベースにした「なんちゃってクロスオーバーSUV」モデルであるCX-3と、同じくMAZDA2(デミオ)をベースにした格上モデルという関係を見ると、CX-30はCX-3をベースにして作られたCX-3の格上モデルということだけでなく、新しいMAZDA3(アクセラ)の「なんちゃってクロスオーバーSUV」モデルであるということもいえます。
ただどちらにしてもCX-3ありきのモデルであることには違いはなく、だから車種名もCX-3の派生モデル的な意味合いで「CX-3」+「0」ということで「CX-30」になったわけです。
ちなみに「だったらCX-3とCX-5の間を取ってCX-4にしたらいいではないか」という声が聞こえてきそうですのであえて言いますが、日本では発売されていませんがCX-4は実はもう存在しており、CX-5ベースで作られたモデルが中国で販売されていますので、その名称は使えません。
マツダ・CX-30のこれまでの出来事(2019年10月時点)
●初代モデル DM系型 2019年10月発売
マツダ・CX-30が属するカテゴリー
●車格:中型大衆モデル
●用途・目的:生活車 レジャー用
●車両カテゴリー:中型クロスオーバーSUV
●エンジン排気量クラス:2リッタークラス、1.8リッターディーゼルクラス
マツダ・CX-30のオーナー層
●年齢層:30歳ぐらいから70歳ぐらいまで
●性別:男性
●経済力:高収入層(新車購入)、大衆層(新車購入)、低収入層(中古車購入)
●その他:ヨーロッパ市場向けモデルですので、日本での売れ行きはイマイチ
マツダ・CX-30の車体の構成・選択肢
●パワーユニット
・ガソリンエンジン
・ディーゼルエンジン
●トランスミッション
・6速マニュアルトランスミッション
・6速オートマチックトランスミッション
●エンジン・ドライブトレーンレイアウト
・FF
・スタンバイ式4WD
●サスペンション構造
・フロントサスペンション:マクファーソンストラット(コイルスプリング)
・リヤサスペンション:トーションビーム(コイルスプリング)
●ブレーキシステム
・フロント:ベンチレーテッドディスク ディスクブレーキ
・リヤ:ソリッドディスク ディスクブレーキ
●ベースモデル
・あり…CX-3、元を辿ればMAZDA2(デミオ)
●兄弟車
・あり…CX-3、MAZDA2(デミオ)、MAZDA3(アクセラ)、トヨタ・ヤリスiA
マツダ・CX-30のモデル構成とグレード構成
CX-30にはパワーユニットの違いよって2つのモデルが用意されています。
2リッターガソリンエンジンモデル
このモデルには4つのグレードが用意されています。
・20S グレード(2WD・4WD)
・20S プロアクティブ サブグレード(2WD・4WD)
・20S プロアクティブ ツーリングセレクション サブグレード(2WD・4WD)
・20S Lパッケージ サブグレード(2WD・4WD)
●「20S」グレードの主な装備
・サイドインパクトバー
・衝撃吸収ソフトインテリア
・インテリア難燃材
・全席 上下可動式ヘッドレスト
・頸部衝撃緩和フロントシート
・荷物侵入抑制機構リアシート
・衝突時後席乗員滑り込み防止機構
・後退抑制ブレーキペダル
・衝撃吸収ステアリングシステム
・チャイルドプルーフ(リアドア)
・4輪アンチロック・ブレーキ・システム
・電子制御制動力配分システム
・ブレーキアシスト
・エマージェンシー・シグナル・システム
・ヒル・ローンチ・アシスト
・運転席/助手席 SRSエアバッグシステム
・運転席 ニーエアバッグ SRSエアバッグシステム
・カーテン&フロントサイド SRSエアバッグシステム
・ダイナミック・スタビリティ・コントロールシステム
・トラクション・コントロール・システム
・スマート・シティ・ブレーキ・サポート
・AT誤発進抑制制御(オートマチックトランスミッションモデルのみ)
・マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール(マニュアルトランスミッションモデルのみ)
・全車速追従機能付マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール(オートマチックトランスミッションモデルのみ)
・レーンキープ・アシスト・システム
・車線逸脱警報システム
・ブラインド・スポット・モニタリング
・後側方接近車両検知
・ドライバー・アテンション・アラート
・ハイ・ビーム・コントロールシステム
・フロントパーキングセンサー(オートマチックトランスミッションモデルのみ)
・リアパーキングセンサー
・LEDハイマウントストップランプ
・オートライトシステム
・感度調整式レインセンサーワイパー
・間欠式リアワイパー
・全面UVカットガラス
・ダークティンテッド リアドアガラス
・ダークティンテッド リアクォーターガラス
・ダークティンテッド リアゲートガラス
・リアウインドーデフォッガー
・LEDドアミラーウインカー
・パワーウインドウ
・LEDヘッドランプ
・LEDリヤコンビネーションランプ
・防眩ルームミラー
・オート格納/ヒーテッド機能付電動格納リモコン式カラードドアミラー
・バックガイドモニター
・リアフォグランプ(4WDモデルのみ)
・フロントワイパーデアイサー(4WDモデルのみ)
・ヘッドランプウォッシャー(4WDモデルのみ)
・大型ウォッシャータンク&ウォッシャー液残量警告灯(4WDモデルのみ)
・LEDライセンスランプ
・電磁式リアゲートオープナー
・グロスブラック リアルーフスポイラー
・マフラーカッター
・タコメーター
・マルチインフォメーションディスプレイ
・シフトポジションインジケーター(オートマチックトランスミッションモデルのみ)
・パネルライトコントローラー
・チルト&テレスコピックステアリング調整機能
・ステアリングオーディオリモートコントロールスイッチ
・フロント LEDルームランプ
・リヤ LEDルームランプ
・フロント LEDマップランプ
・LEDラゲッジルームランプ
・オーバーヘッドサングラスホルダー
・アームレスト付コンソールボックス
・サブトランクボックス
・助手席 シートバックポケット
・ボトルホルダー付ドアポケット
・リアコートフック
・ラゲッジフック
・運転席/助手席 バニティミラー
・運転席 フットレスト
・運転席/助手席/後席左右 アシストグリップ
・12V電源ソケット
・トノカバー
・プラチナサテン インパネデコレーションパネル
・プラチナサテン フロントドアトリム
・プラチナサテン ルーバーベゼル
・プラチナサテン エアコンダイヤル
・プラチナサテン インナードアハンドル
・プラチナサテン シフトリング
・プラチナサテン シフトパネルフレーム
・ブラック エンジンスタートスイッチリング
・2層成形 シフトパネル
・ピアノブラック ドアスイッチパネル
・クロス ドアトリム
・合成皮革ニーレストパッド
・インチマルチスピードメーター
・インテリジェント・ドライブ・マスター
・アクティブ・ドライビング・ディスプレイ
・8.8インチセンターディスプレイ&コマンダーコントロール
・スポークベゼル/スイッチプラチナサテン加飾付スムースレザー本革巻ステアリングホイール
・スムースレザー本革巻シフトノブ(マニュアルトランスミッションモデルのみ)
・スムースレザー本革巻セレクターノブ(オートマチックトランスミッションモデルのみ)
・フロントカップホルダー
・運転席/助手席 ラチェットレバー式シートリフター
・6:4分割可倒式シートバック/センターアームレスト付リアシート
・運転席/助手席独立コントロール機能+花粉除去フィルター付フルオートエアコン
・リアベンチレーター
・AM/FMラジオ
・外部接続ハブ
・プリントアンテナ
・Apple CarPlay機能
・Android Auto機能
・Bluetooth機能
・ハンズフリーマイク
・車載通信機
・マツダ・ハーモニック・アコースティックス
・8スピーカー
・i-stop
・フロント スタビライザー
・キックダウンスイッチ(オートマチックトランスミッションモデルのみ)
・電動パーキングブレーキ
・オートホールド
・ボンネットインシュレーター
・ドライブセレクション(オートマチックトランスミッションモデルのみ)
・オフロード・トラクション・アシスト(4WDモデルのみ)
・215/55R18 95Hサイズ タイヤ
・18インチ×7J アルミホイール
・イモビライザー
・パワードアロック
・車速感応式オートドアロック
・プッシュボタンスタートシステム
・イルミネーテッドエントリーシステム
・電波式キーレスエントリーシステム
・ブラック クロス シート生地
など
●「20S プロアクティブ」サブグレードの主な装備
「20S」グレードの装備に加えて
・交通標識認識システム
・前側方接近車両検知
・アダプティブ・LED・ヘッドライト
・ヘッドランプユニット内シグネチャーLEDランプ
・リアコンビランプユニット内シグネチャーLEDランプ
・デイタイム・ランニング・ライト
・自動防眩ルームミラー
・運転席側自動防眩/オート格納/ヒーテッド機能付電動格納リモコン式カラードドアミラー
・グロスブラック フロントグリル
・グロスブラック セイルガーニッシュ
・グロスブラック センターピラーガーニッシュ
・パワーリフトゲート
・シフトスイッチ・スポークベゼル/スイッチプラチナサテン加飾付スムースレザー本革巻ステアリングホイール
・リッド付フロントカップホルダー
・アドバンストキーレスエントリーシステム
・ブラックorグレージュ クロス シート生地
が追加されています。
●「20S プロアクティブ ツーリングセレクション」サブグレードの主な装備
「20S プロアクティブ」サブグレードの装備に加えて
・クルージング&トラフィック・サポート
・IRカット フロントガラス
・IRカット/スーパーUVカット フロントドアガラス
・運転席側自動防眩/オート格納/ヒーテッド/リバース連動機能付電動格納リモコン式カラードドアミラー
・ステアリングヒーター
・LEDリア マップランプ
・運転席 ドライビングポジションメモリー機能付10Wayパワーシート
・運転席/助手席 シートヒーター
・CD/DVDプレーヤー+フルセグ地上デジタルTVチューナー
が追加されています。
●「20S Lパッケージ」サブグレードの主な装備
「20S プロアクティブ ツーリングセレクション」サブグレードの装備に加えて
・IRカット フロントガラスの廃止
・IRカット/スーパーUVカット フロントドアガラスの廃止
・フレームレス 自動防眩ルームミラー
・プラチナサテン エンジンスタートスイッチリング
・合成皮革 ドアトリム
・スポークベゼル/スイッチ/ホーンパッドリング プラチナサテン加飾付スムースレザー本革巻ステアリングホイール(マニュアルトランスミッションモデルのみ)
・シフトスイッチ・スポークベゼル/スイッチ/ホーンパッドリング プラチナサテン加飾付スムースレザー本革巻ステアリングホイール(オートマチックトランスミッションモデルのみ)
・グローブボックス内植毛加工
・プラチナサテン グローブボックスノブ
・CD/DVDプレーヤー+フルセグ地上デジタルTVチューナーの廃止
・ブラック/チャコール コンビorピュアホワイト パーフォレーションレザー シート生地
が追加されています。
1.8リッターディーゼルターボエンジンモデル
このモデルには3つのグレードが用意されています。
・XD プロアクティブ グレード(2WD・4WD)
・XD プロアクティブ ツーリングセレクション サブグレード(2WD・4WD)
・XD Lパッケージ サブグレード(2WD・4WD)
●「XD プロアクティブ」グレードの主な装備
・サイドインパクトバー
・衝撃吸収ソフトインテリア
・インテリア難燃材
・全席 上下可動式ヘッドレスト
・頸部衝撃緩和フロントシート
・荷物侵入抑制機構リアシート
・衝突時後席乗員滑り込み防止機構
・後退抑制ブレーキペダル
・衝撃吸収ステアリングシステム
・チャイルドプルーフ(リアドア)
・4輪アンチロック・ブレーキ・システム
・電子制御制動力配分システム
・ブレーキアシスト
・エマージェンシー・シグナル・システム
・ヒル・ローンチ・アシスト
・運転席/助手席 SRSエアバッグシステム
・運転席 ニーエアバッグ SRSエアバッグシステム
・カーテン&フロントサイド SRSエアバッグシステム
・ダイナミック・スタビリティ・コントロールシステム
・トラクション・コントロール・システム
・スマート・シティ・ブレーキ・サポート
・AT誤発進抑制制御
・マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール
・全車速追従機能付マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール
・交通標識認識システム
・レーンキープ・アシスト・システム
・車線逸脱警報システム
・ブラインド・スポット・モニタリング
・前側方接近車両検知
・後側方接近車両検知
・ドライバー・アテンション・アラート
・アダプティブ・LED・ヘッドライト
・フロントパーキングセンサー
・リアパーキングセンサー
・LEDハイマウントストップランプ
・オートライトシステム
・感度調整式レインセンサーワイパー
・間欠式リアワイパー
・全面UVカットガラス
・ダークティンテッド リアドアガラス
・ダークティンテッド リアクォーターガラス
・ダークティンテッド リアゲートガラス
・リアウインドーデフォッガー
・LEDドアミラーウインカー
・パワーウインドウ
・LEDヘッドランプ
・LEDリヤコンビネーションランプ
・ヘッドランプユニット内シグネチャーLEDランプ
・リアコンビランプユニット内シグネチャーLEDランプ
・デイタイム・ランニング・ライト
・自動防眩ルームミラー
・運転席側自動防眩/オート格納/ヒーテッド機能付電動格納リモコン式カラードドアミラー
・バックガイドモニター
・リアフォグランプ(4WDモデルのみ)
・フロントワイパーデアイサー(4WDモデルのみ)
・ヘッドランプウォッシャー(4WDモデルのみ)
・大型ウォッシャータンク&ウォッシャー液残量警告灯(4WDモデルのみ)
・LEDライセンスランプ
・電磁式リアゲートオープナー
・グロスブラック フロントグリル
・グロスブラック セイルガーニッシュ
・グロスブラック センターピラーガーニッシュ
・グロスブラック リアルーフスポイラー
・パワーリフトゲート
・マフラーカッター
・タコメーター
・マルチインフォメーションディスプレイ
・シフトポジションインジケーター
・パネルライトコントローラー
・チルト&テレスコピックステアリング調整機能
・ステアリングオーディオリモートコントロールスイッチ
・フロント LEDルームランプ
・リヤ LEDルームランプ
・フロント LEDマップランプ
・LEDラゲッジルームランプ
・オーバーヘッドサングラスホルダー
・アームレスト付コンソールボックス
・サブトランクボックス
・助手席 シートバックポケット
・ボトルホルダー付ドアポケット
・リアコートフック
・ラゲッジフック
・運転席/助手席 バニティミラー
・運転席 フットレスト
・運転席/助手席/後席左右 アシストグリップ
・12V電源ソケット
・トノカバー
・プラチナサテン インパネデコレーションパネル
・プラチナサテン フロントドアトリム
・プラチナサテン ルーバーベゼル
・プラチナサテン エアコンダイヤル
・プラチナサテン インナードアハンドル
・プラチナサテン シフトリング
・プラチナサテン シフトパネルフレーム
・ブラック エンジンスタートスイッチリング
・2層成形 シフトパネル
・ピアノブラック ドアスイッチパネル
・クロス ドアトリム
・合成皮革ニーレストパッド
・インチマルチスピードメーター
・インテリジェント・ドライブ・マスター
・アクティブ・ドライビング・ディスプレイ
・8.8インチセンターディスプレイ&コマンダーコントロール
・シフトスイッチ・スポークベゼル/スイッチプラチナサテン加飾付スムースレザー本革巻ステアリングホイール・スムースレザー本革巻セレクターノブ
・リッド付フロントカップホルダー
・運転席/助手席 ラチェットレバー式シートリフター
・6:4分割可倒式シートバック/センターアームレスト付リアシート
・運転席/助手席独立コントロール機能+花粉除去フィルター付フルオートエアコン
・リアベンチレーター
・AM/FMラジオ
・外部接続ハブ
・プリントアンテナ
・Apple CarPlay機能
・Android Auto機能
・Bluetooth機能
・ハンズフリーマイク
・車載通信機
・マツダ・ハーモニック・アコースティックス
・8スピーカー
・i-stop
・フロント スタビライザー
・キックダウンスイッチ
・電動パーキングブレーキ
・オートホールド
・ボンネットインシュレーター
・ナチュラル・サウンド・スムーザー
・オフロード・トラクション・アシスト(4WDモデルのみ)
・215/55R18 95Hサイズ タイヤ
・18インチ×7J アルミホイール
・イモビライザー
・パワードアロック
・車速感応式オートドアロック
・プッシュボタンスタートシステム
・イルミネーテッドエントリーシステム
・アドバンストキーレスエントリーシステム
・ブラック クロス シート生地
など
●「XD プロアクティブ ツーリングセレクション」サブグレードの主な装備
「XD プロアクティブ」グレードの装備に加えて
・クルージング&トラフィック・サポート
・IRカット フロントガラス
・IRカット/スーパーUVカット フロントドアガラス
・運転席側自動防眩/オート格納/ヒーテッド/リバース連動機能付電動格納リモコン式カラードドアミラー
・ステアリングヒーター
・LEDリア マップランプ
・運転席 ドライビングポジションメモリー機能付10Wayパワーシート
・運転席/助手席 シートヒーター
・CD/DVDプレーヤー+フルセグ地上デジタルTVチューナー
が追加されています。
●「XD Lパッケージ」サブグレードの主な装備
「XD プロアクティブ ツーリングセレクション」サブグレードの装備に加えて
・IRカット フロントガラスの廃止
・IRカット/スーパーUVカット フロントドアガラスの廃止
・フレームレス 自動防眩ルームミラー
・プラチナサテン エンジンスタートスイッチリング
・合成皮革 ドアトリム
・スポークベゼル/スイッチ/ホーンパッドリング プラチナサテン加飾付スムースレザー本革巻ステアリングホイール(マニュアルトランスミッションモデルのみ)
・シフトスイッチ・スポークベゼル/スイッチ/ホーンパッドリング プラチナサテン加飾付スムースレザー本革巻ステアリングホイール(オートマチックトランスミッションモデルのみ)
・グローブボックス内植毛加工
・プラチナサテン グローブボックスノブ
・CD/DVDプレーヤー+フルセグ地上デジタルTVチューナーの廃止
・ブラック/チャコール コンビorピュアホワイト パーフォレーションレザー シート生地
が追加されています。
マツダ・CX-30に搭載されるパワーユニットと動力性能
マツダ・CX-30には2種類のパワーユニットが設定されています。
●2リッターガソリンエンジン
・エンジン型式:PE-VPS型
・エンジン排気量:1,997cc
・シリンダー配列:直列
・シリンダー数:4気筒
・バルブ構造:DOHC16バルブ
・燃料供給:筒内直接噴射
・特別な機能:可変バルブタイミング機構によるミラーサイクル制御
◆スペック
・最大出力:156ps/6,000rpm
・最大トルク:20.3kgf・m/4,000rpm
・1リッターあたりのパワー:約78ps
・パワーウェイトレシオ:約9.4kg/ps
このパワーユニットは2リッターガソリンエンジンモデルに採用されるエンジンです。
このエンジンは、ベースモデルのCX-3のみならず、MAZDA3(アクセラ)やCX-5など0にも搭載されているものです。
マツダの中型モデル用の2リッターエンジンで、このモデルに搭載されているのは改良後のもので、CX-3に搭載されている改良前のエンジンよりもパワーにして6ps、トルクにして0.4kgf・mほど動力性能が向上されています。
ベースモデルとなるコンパクトクロスオーバーSUVのCX-3にとってはエンジン排気量的にオーバースペックとなりますが、このCX-30においてはちょうど良いサイズのエンジンといえます。
ただ、ちょうど良いのはエンジン排気量だけでいくらクロスオーバーSUVだから、いくら燃費性能が大事だからといって2リッターというエンジン排気量を持ちながらもたった156psでは、このクラスの大衆車としてもクロスオーバーSUVとしてもパワー不足を感じます。
2リッターNAだったら200psはないとだめです。
※パワーユニットの評価:★☆☆☆☆(3)
●1.8リッターディーゼルターボエンジン
・エンジン型式:S8-DPTS型
・エンジン排気量:1,756cc
・シリンダー配列:直列
・シリンダー数:4気筒
・バルブ構造:DOHC16バルブ
・燃料供給:コモンレール式高圧噴射
・過給器:ターボチャージャー
◆スペック
・最大出力:116ps/4,000rpm
・最大トルク:27.5kgf・m/1,600rpm~2,600rpm
・1リッターあたりのパワー:約64ps
・パワーウェイトレシオ:約13.1kg/ps
このパワーユニットは1.8リッターディーゼルエンジンモデルに採用されているエンジンです。
マツダの中では「SKYACTIV-D」と呼ばれるディーゼルエンジンシリーズ中で、中間的な位置にあるエンジンでベースモデルのCX-3やMAZDA3(アクセラ)にも全く同じものが採用されています。
ディーゼルエンジンですので高いパワーを求めることは野暮ということで116psで我慢しますが、その分トルクはかなり強烈です。
ただ、CX-3より大きなボディを持ち、車格も上のCX-30において、いくらディーゼルエンジンだからといってもこのパワースペックではいけません。
ここはCX-5などに搭載されている2.2リッターディーゼルターボエンジンを搭載するべきでしょう。
※パワーユニットの評価:★★☆☆☆(2)
マツダ・CX-30に採用されているトランスミッション
●6速マニュアルトランスミッション
マツダのクロスオーバーSUV(なんちゃってクロスオーバーSUV)シリーズのCX-3においてもCX-5においても、オンロードモデルのMAZDA6(アテンザ)においてもマニュアルトランスミッションはディーゼルエンジンモデル荷だけしか設定されていませんがどういうわけかこのCX-30ではその全く正反対のディーゼルエンジンモデルには設定がなく、ガソリンエンジンモデルだけにマニュアルトランスミッションが用意されています。
ガソリンエンジンモデルにマニュアルトランスミッションを用意した方が確実に走りを楽しむことができるのは当然でこれが本来の形なのだと思いますが、これまでのマツダのやり方を知っている分、不思議なことのように思えてきてしまいます。
多分、これはマツダがこのCX-30をオンロード志向に持っていきたいからなのだと思いますが、そのようなことをしなくてもマツダのCXシリーズはどう見ても完全なるオンロードモデルで、クロスオーバーSUVと呼ぶのおこがましい「なんちゃってクロスオーバーSUV」というべきものですので、ここで更にオンロード志向を強くしなくてもいいと思います。
意味に分からないガソリンエンジンモデルへのマニュアルトランスミッションの採用ですが、確かに走りは楽しめるでしょう。
4000rpmで頭打ちを感じ、それ以上エンジン回転数を上げるのを遠慮してしまうようなディーゼルエンジンよりは6000rpmぐらいまでなら何とか回るガソリンエンジンの方がいいに決まっています。
マニュアルトランスミッションの構造としては、他のマツダの登録車、全モデルに採用されているものと全く同じ「SKYACTIV-MT」と呼ばれている低燃費型のマニュアルトランスミッションです。
性能的にも特にこれといったことはありません。
※トランスミッションの評価:★★★★☆(4)
●6速オートマチックトランスミッション
このトランスミッションはCX-30の全モデルに設定されているものです。
マツダでは「SKYACTIV-DRIVE」、形式名としては「6EC-AT」と呼ばれているトルクコンバーターとプラネタリーギヤのギヤボックスを組み合わせたごく普通のオートマチックトランスミッションです。
これも他のマツダの登録車の全モデルに採用されて汎用型のオートマチックトランスミッションで、性能もよくあるオートマチックトランスミッションのそれでしかありません。
※トランスミッションの評価:★★★☆☆(3)
マツダ・CX-30の走行性能を決める構造
マツダ・CX-30のボディ剛性を決めるプラットフォーム・シャシー
CX-30のプラットフォームはベースモデルのCX-3と全く同じ…といいますかマツダの登録車のプラットフォームはすべて同じもので、サイズを変更させていろいろなモデルに対応させているため、正しく言えばCX-3用に改良された共通プラットフォームと同じということになります。
そしてシャシーはCX-3のシャシーのホイールベースを85mm延長させたものとなります。
ということはプラットフォームとシャシーは、MAZDA2(デミオ)と同じということで、低コスト・低剛性化されたプラットフォーム、シャシーであるということになります。
マツダの開発部門にいる知人に聞いたところ、CX-30のプラットフォーム、シャシーはホイールベースを伸ばしただけで特にこれといって補強はしていないとのことです。
ということはCX-3のあのフニャフニャシャシーがこのCX-30にもそのまま使われているということになります。
一方、ボディフレームはどうかといいますと、CX-3とは寸法と形状が違い、ボディ単体での高さも25mmほど低くなっているのですが、こちらも特に剛性を高めるようにことはしていないということらしいので、CX-3と同レベルといえるでしょう。
結論を言えば、CX-30もMAZDA2(デミオ)やCX-3のような軟弱な車体を持っているといえると思います。
「MAZDA3(アクセラ)から導入を開始した新世代プラットフォーム」などといった言葉は販売戦略的なものでしかないと言わざるを得ません。
※ボディ剛性の評価:☆☆☆☆☆(0)
マツダ・CX-30の走りの質を決めるサスペンション構造
サスペンション構造もベースモデルとなるCX-3と全く同じ、クロスオーバーSUVとしては適当ではないものが使われています。
・フロントサスペンション:マクファーソンストラット
・リヤサスペンション:トーションビーム
クロスオーバーSUVに適当ではないといいきれる理由はリヤサスペンションにトーションビームが使われているからです。
トーションビームというサスペンション構造は、乗用車がFRモデルからFFモデルに移行した時期から頻繁に使われるようになったサスペンション構造で、そのサスペンション構造の目的は、低コスト、低スペース、汎用性でした。
要するに車の性能を向上させようということで使われるようになったのではなく、あくまでも車を作る側、設計する側にメリットが出るように使われるようになったものであるということです。
そのしっぺ返しが走行性能に出てしまっています。
トーションビームという構造はサスペンションアームやリンクといったものを使ってタイヤをスムーズに上下動させるものではなく、コの字型のビームと呼ばれるものが捻じれることを想定した構造を取ります。
ですので、まっすぐ走っていて段差を垂直に乗り越えるといったような左右のタイヤが同時に同じ量だけバンプするといった状況ではビームは全く捻じれずスムーズにバンプ・リバンプを行うことができるのですが、例えば右タイヤだけ段差を乗り越えるとかコーナーリングをしている時のように外側のタイヤだけにバンプする力が加わるといった状況では、コの字型のビームが大きく捻じれることになり、スムーズさを失いますし路面をしっかりと支える機能が低下する、そしてサスペンションの動きは抑制されてしまいます。
特にサスペンションの動きが抑制されてしまうのはある程度のオフロード走行も踏まえたつくりになっていなければならないクロスオーバーSUVにとっては最悪な症状で、それすなわちオフロード走行で必要となるサスペンションストローク量を少なくしてしまうことになるわけです。
これがオンロードモデルのMAZDA2(デミオ)であれば、「安い車だから仕方がないね」で済ませることができますが、仮にもクロスオーバーSUVとして売っている車のこんなものを採用してはいけません。
これはCX-30のサスペンション構造の悪さを指摘するのと同時にマツダのクロスオーバーSUVに対する車作りにも文句をつけさせていただきます。
※サスペンション構造の評価:★☆☆☆☆(1)
マツダ・CX-30のストッピングパワーを生み出すブレーキシステム
ブレーキシステムもCX-3と全く同じものが使われています。
・フロント:1ポットフローティングキャリパー+ベンチレーテッドディスク ディスクブレーキ
・リヤ:1ポットフローティングキャリパー+ソリッドディスク ディスクブレーキ
このブレーキシステムはMAZDA3(アクセラ)に使われているものとほぼ同じもので、重量的にもパワー的にもこのブレーキシステムで十分な制動力を発揮することができるでしょう。
ただ、長距離運転やアップダウンの激しい道路での走行、そしてオフロードでの超低速走行のことを考えるとリヤブレーキもベンチレーテッドディスクにした方がよかったのでは?と思います。
※ブレーキシステムの評価:★★★☆☆(3)
マツダ・CX-30に搭載されている4WDシステム
CX-30はクロスオーバーSUVです。
ということはクロスオーバーSUVの性能を決める大事な4WDシステムにはさぞかしお金をつぎ込んだ立派なものが使われているの顔と思いきや、マツダで汎用的に使っているスタンバイ4WDの「i-ACTIV AWD」が使われているではありませんか…何ともガッカリです。
この4WDシステムは、前後のタイヤの回転差やスロットル開度、ステアリングホイールの回転角、ブレーキオイル油圧、前後ワイパーの稼働状況、外気温度、ステアリングトルク、パワステモーター電流、前後Gなどによって車状態や路面状況を予測・想定してそれによって4WD状態の方がいいと阪大した時だけ、リヤデファレンシャルギヤの直前にある電磁クラッチ式の電子制御式4WDカップリングを作動させて直結に近い状態にしてリヤタイヤにもトラクションを与えるというものです。
ですので、通常は常にFF状態で一時的にしか4WD状態にならないので、いろいろごたくを並べても軽自動車のビスカスカップリングを用いた生活四駆と何ら変わらないスタンバイ4WDでしかありません。
ちなみにこれは4WDシステムとは全く関係ないことなのですが、マツダが4WDシステムの補助機能としてうたっているのでここで紹介します。
「オフロード・トラクション・アシスト」という機能でスタックしてタイヤが空転してしまった時時の脱出をサポートするシステムなどと大げさなことを言っていますが、これは空転するタイヤだけにブレーキをかけて、その反対側のタイヤにトラクションを発生させるといったいわゆるオープンデフでLSD効果を発揮させる単なる「疑似LSD」機能です。
既に他の自動車メーカーで複数のモデルに採用している機能で特別なものでも何でもありません。
※4WDシステムの評価:☆☆☆☆☆(0)
マツダ・CX-30の燃費性能
マツダ・CX-30のカタログ燃費と実燃費
●2リッターガソリンエンジンモデル(2WD・6MT)
・カタログ燃費(WLTCモード):最大16.2km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・市街地):最大12.7km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・郊外):最大16.5km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・高速道路):最大18.2km/L
・実燃費:約11km/L
※燃費性能の評価:★★☆☆☆(2)
●2リッターガソリンエンジンモデル(4WD・6MT)
・カタログ燃費(WLTCモード):最大15.6km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・市街地):最大12.5km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・郊外):最大15.9km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・高速道路):最大17.2km/L
・実燃費:約9km/L
※燃費性能の評価:★★☆☆☆(2)
●1.8リッターディーゼルエンジンモデル(2WD)
・カタログ燃費(WLTCモード):最大19.2km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・市街地):最大16.1km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・郊外):最大19.3km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・高速道路):最大20.9km/L
・実燃費:約14km/L
※燃費性能の評価:★★★☆☆(3)
●1.8リッターディーゼルエンジンモデル(2WD)
・カタログ燃費(WLTCモード):最大18.4km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・市街地):最大15.5km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・郊外):最大18.5km/L
・カタログ燃費(WLTCモード・高速道路):最大20.0km/L
・実燃費:約13km/L
※燃費性能の評価:★★★☆☆(3)
マツダ・CX-30に採用されている低燃費装備
●2リッターガソリンエンジンモデル
・ミラーサイクル制御
・可変バルブタイミング機構
・電動パワーステアリング機構
・オルタネーター制御
・アイドリングストップ機構
・直噴エンジン
●1.8リッターディーゼルエンジンモデル
・可変バルブタイミング機構
・電動パワーステアリング機構
・アイドリングストップ機構
・コモンレール高圧噴射
マツダ・CX-30のライバルモデル比較
マツダ・CX-30のライバルとなるのはトヨタ・ハリアー
CX-30はCX-3ベースのモデルとなりますが、サイズが拡大され一応は中型モデルとなります。
中型モデルでオンロード志向のトヨタのハリアーがライバルとして適当でしょう。
トヨタのハリアーは、発売当初は大型クロスオーバーSUVとして発売されたモデルだったのですが、トヨタ・レクサス店において、ハリアーの販売チャネル違いの兄弟モデルだったRXのひとつ下のクラスとなる「なんちゃってクロスオーバーSUV」が必要になったため、ハリアーの車格を下げたものをそのモデルとすることになったことから自然とRXとの関係が切れて、中・大型なんちゃってクロスオーバーSUVとしてNXの兄弟モデルという形で発売されるようになった車です。
ここでは2リッターNAエンジンモデル同士で比較してみたいと思います。
●マツダ・CX-30の概要
・カテゴリー:中型クロスオーバーSUV(なんちゃってクロスオーバーSUV)
・車格:中型大衆モデル
・エンジン排気量:約2リッター
・エンジン形式:PE-VPS型
・比較対象グレード:「20S」グレード
●トヨタ・ハリアーの概要
・カテゴリー:中・大型クロスオーバーSUV(なんちゃってクロスオーバーSUV)
・車格:中・大型大衆モデル
・エンジン排気量:約2リッター
・エンジン形式:3ZR-FAE型
・比較対象グレード:「エレガンス」グレード
マツダ・CX-30とトヨタ・ハリアーのパワースペック比較
●マツダ・CX-30
・最大出力:156ps/6,000rpm
・最大トルク:20.3kgf・m/4,000rpm
●トヨタ・ハリアー
・最大出力:151ps/6,100rpm
・最大トルク:19.7kgf・m/3,800rpm
※パワースペック比較結果
わずかにCX-30の方がパワーがあることになっていますが、どちらのモデルもトヨタグループの車で燃費性能の悪化を極端に怖がっていることから「どんぐりの背比べ」といえるような低レベルの戦いとなっています。
マツダ・CX-30とトヨタ・ハリアーの燃費性能比較
●マツダ・CX-30
・カタログ燃費(JC08モード換算):最大17.2km/L
・実燃費:約9km/L
●トヨタ・ハリアー
・カタログ燃費(JC08モード):最大16.0km/L
・実燃費:約11km/L
※燃費性能比較結果
燃費性能を気にしている割には両車とも特によくありません。
マツダ・CX-30とトヨタ・ハリアーの販売価格帯比較
ここでは全モデルの販売価格で比較してみたいと思います。
●マツダ・CX-30
約240万円~約330万円
●トヨタ・ハリアー
約300万円~約466万円
※販売価格帯比較結果
CX-30は2リッターNAエンジンモデル、1.8リッターディーゼルエンジンモデルの価格、ハリアーは2リッターNAエンジンモデルと2リッターターボエンジンモデルの価格ですが、多少の車格の違いはあるもののクロスオーバーSUVとしては似たような性能を持っている両車でこれだけ大幅な価格差があるのは驚きです。
まとめ
このモデルは、CX-3は小さすぎる、CX-5は大きすぎる…といったヨーロッパの消費者のために作られたモデルであるといっても過言ではありません。
そんなわがままに対応するほどマツダはヨーロッパ市場を大事にしているわけですが、だからといって「CX-3のボディサイズを少し大きくしただけ」といったいい加減な車作りをしてはいけません。
※総合評価:★☆☆☆☆(1)